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「自然結実」ヒガンバナ群生地は今!!(2021/09/29) #ヒガンバナ #自然結実 #ヒガンバナの種子 #日本ヒガンバナ学会

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前回の「自然結実」ヒガンバナ群生地めぐりからちょうど2週間がたっていた。
 今年2回目の群生地めぐりに昨日(2021/09/29)でかけた。

 巡ったコースは前回と同じく4ヶ所である。

【安富】→【夢前】→【福崎】→【福崎B】

【安富】
・田んぼの稲刈りはすんでいた!!
・最盛期は確かにすぎていたが、思っていたほど進んでいなかった。
・<葉の季節>へのシフトははじまっていた。
・肝心の子房部がふくらむ気配は、まだまったくなかった。
・東の畦は、最盛期をすぎたばかりだった。
・お彼岸をすぎてもの「残暑」が、展開をスピードダウンさせたのだろうか!?

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▼来た道を東にもどった。

【夢前】
・ここの稲刈りはまだすんでいなかった。
・やはり最盛期はすぎていた!!
・早かった展開はここへきて、スピードダウンしていることは確かだ。
・これだと例年並みか!?
・コスモスとのコラボはみごとである。
・道路沿いの土手にはまだ燃える松明の行列が。
・実れる稲穂とのコラボもところによりみられる。

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▼さらに東に!!

【福崎】
・道路をはさんで北も南も稲刈りはまだである。
・道路の北側の群落の方が元気あるように見える。
・南の方は少し衰退していっている感じがする。「自然結実」と関係するのか!?
・ここでも、まだ「自然結実」の気配もなかった。
・<葉の季節>へのシフトがはじまっていることは確かだ。

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▼同じ道路からはなれて、2019年からのあらたな「群生地」に行った。

【福崎B】
・ここの田んぼの稲刈りはすんでいた。
・田んぼのひび割れが、別の件からとても気になった。
・今からという超「遅れん坊」もいた!!

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4ヶ所の群生地をめぐって思ったこと。

● 早かったビカンバナ開花は、ここへきてスピードダウンしてきている!!

● <葉の季節>へのシフトは始まっている!!

● 子房部がふくらんできて「自然結実」に向かうのはまだ先デアル!!

●「自然結実」の観察はやはり 10月中旬以降になるだろう!!

 さて、次回はいつ!?

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実生コヒガンバナは今!!(2021/09/28) #コヒガンバナ #二倍体 #実生コヒガンバナ #日本ヒガンバナ学会

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「種子」から育てた実生コヒガンバナの球根を大きな植木鉢に植え替えたのは2021/06/17だった。
 それから3ヶ月と10日あまりすぎた!!
 「あんな大きな球根になっていたのだから、ひょっとしたら今年あたり…」
 というあわい期待もむなしく、どこからも花茎がのびてくることはなかった。
 いつもは乾燥を防ぐため木陰に鉢を置いているが、じっくり観察するため明るいところに持ち出しならべてみた。

 実生コヒガンバナの植木鉢は16鉢あった。

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▼ふつうのヒガンバナに先立ちコヒガンバナは<葉の季節>にシフトしていた!!
 けっこう葉がのびてきていた。
 のびてきている葉の枚数で分けてみると次のようになった。

【4枚】…2鉢
【3枚】…9鉢
【2枚】…3鉢
【0枚】(まだ出葉していないもの)…2鉢

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▼なかには球根があきらかに「分球」をして2つの球根から「出葉」しそうなものもあった。
 このあとの展開が楽しみである。
 <葉の季節>は来年の春先までつづく。
 
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▼コヒガンバナの「種子」を「おすそ分け」してもらったのが、2014.10.26だ。
 この「種子」を使っての実生実験をはじめたのが2015年春である。

 実生実験7年目の夏!!
 ついに今年も花茎をのばし、コヒガンバナの花が咲くことはなかった!!

 「実生コヒガンバナを咲かせよう!!」プロジェクトは来年以降に夢をつなぐ!!

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【Web更新9/26】21-39 【ヒガンバナ情報2021】 等 更新!!

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赤白の揃いうれしや曼珠沙華 21/09/25撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】21-39
週末定例更新お知らせ
 彼岸は明けた!!
 まだ昼間の暑さは残るが季節はまちがいなく前に進んでいる。
 9月最後の週末定例更新のお知らせである。

◆表紙画像集 2021 更新 曼珠沙華
 庭の定点ヒガンバナは盛りを迎えた。
 他の場所のヒガンバナにくらべるとやや遅れているようだ。
 やっぱり
 赤白がそろった姿は、なんともうれしい!!

◆【ヒガンバナ情報2021】 更新!!
 花の盛りは確かにすぎたようだ。
 しかし、植物「ヒガンバナ」の観察は今からが本番デアル!!
 花茎の足元に注目だ!! 「ハミズハナミズ」(葉見ず 花見ず)とは!?
 花の子房部がふくらんでくるということはないだろうか!?

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 10月のテーマは
 「寅彦と自然の見方」である。
 寅彦の自然を観察するときの視点、見方から大いに学びたいものである。

◆「コウガイビル」を追う 更新!!
 55号コウガイビルはエサなしで3ヶ月生きのびた!!
 55号の体内で何が起こっているのか!?やっぱり「ふしぎ!?」だ!!
 56号コウガイビルとの衝撃的な出会い!!
 56号は空からやってきた!!そんなバカな ?(゜_。)?(。_゜)?


 大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから27週目。
 ハスはすっかり枯れモードに入った。
 盛りのヒガンバナとのコラボがこの季節を象徴する景だ!!

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本日(2021/09/27)、第296回オンライン「寅の日」!! #俳諧の本質的概論 #traday #寺田寅彦

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▼庭の定点ヒガンバナはほぼ盛りを迎えていた!!
それぞれの「ヒガンバナ物語」をもつ定点の観察は毎年つづけている。
だから微妙な変化にも気づくことがある。
・A のびてきた花茎は今年は少ない。30数本である。(花茎をのばしてこない球根も多い)
・B 赤白の位置関係が例年と逆だ。向かって左の球根は花茎をのばさなかった。
・C のびてきた花茎3本。もう盛りはすぎていた。
・D、E の時代だ!!盛んに分球を繰り返しているのだろう。

 彼岸は明けた!!
 植物「ヒガンバナ」の観察は今からが本番だ!!

▼本日(2021/09/27)は、第296回オンライン「寅の日」である。
 オンライン句会「寅の日」は、2年目に入っていた。
 それを記念して、9月テーマは次のようにしていた。

【9月テーマ】「寅彦と俳句」

 その第三弾として本日は、「俳諧の本質的概論」を読む。


◆本日(2021/09/27)、第296回オンライン「寅の日」!!

●「俳諧の本質的概論」(青空文庫より)


▼今さら思うことである。
 「人は自分の文脈にあわせて、他人の文章(文脈)を読むものである」

 あるとき、大先達に俳句について寅彦の文章を読むのなら、この「俳諧の本質的概論」を読むべきであると薦められたことがある。
 寅彦のにわかファンである私は
 それ以来、何度か挑戦してみるが、正直言ってなかなか理解が進まない。
 今回もやっぱり勝手に「自分の文脈」にあわせて読むしかないのである。

 我田引水でまず反応してしまったのはここだ。

「風雅の誠をせめよ」というは、私(わたくし)を去った止水明鏡の心をもって物の実相本情に観入し、松のことは松に、竹のことは竹に聞いて、いわゆる格物致知の認識の大道から自然に誠意正心の門に入ることをすすめたものとも見られるのである。この点で風雅の精神は一面においてはまた自然科学の精神にも通うところがあると言わなければならない。かくのごとく格を定め理を知る境界からさらに進んで格を忘れ理を忘るる域に達するを風雅の極致としたものである。

 第一のキーワードはやっぱり「不易流行」だ!!

 季題の中でも天文や時候に関するものはとにかく、地理や人事、動物、植物に関するものは、時を決定すると同時にまた空間を暗示的に決定する役目をつとめる。少なくもそれを決定すべき潜在能をもっている。それで俳句の作者はこれら季題の一つを提供するだけで、共同作者たる読者の連想の網目の一つの結び目を捕えることになる。しかしこの結び目に連絡する糸の数は無限にたくさんある。そのうちで特にある一つの糸を力強く振動させるためには、もう一つの結び目をつかまえて来て、二つの結び目の間に張られた弦線を弾じなければならない。すなわち「不易」なる網目の一断面を摘出してそこに「流行」の相を示さなければならない。これを弾ずる原動力は句の「はたらき」であり「勢い」でなければならない。

▼そして
 第二のキーワードは「モンタージュ」「連句」である!!

連句は時代の空気を呼吸する種々な作者の種々な世界の複合体である以上、その作物の上には個人の作品よりもずっと濃厚な時代の影の映るのは当然のことである。
風雅の道も進化しなければならない。「きのうの我れに飽きる人」の取るべき向上の一路に進まなければならない。新しき風雅の道を開拓してスポーツやダンスの中にも新しき意味におけるさびしおりを見いだすのが未来の俳人の使命でなければなるまいと思う。
発句がただ一枚の写真であれば連俳は一巻の映画である。実際、最も新しくして最も総合的な芸術としての映画芸術が、だんだんに、日本固有の、しかも現代日本でほとんど問題にもされない連俳芸術に接近する傾向を示すのは興味の深い現象であると言わなければならない。

 ここらあたりまでが、私の「文脈」の限界である。
 オンラインで「句会」をはじめたばかりで、「連句」なんてまったくの未知なる世界だ!!
 でもなにか誘われるコトバだ!!

 「連句的」!! 

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第14回オンライン句会「寅の日」10月例会案内!! #寅の日 #オンライン句会 #夏雲システム

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▼「常山木」と書いて「くさぎ」と読むという。
 その「常山木の実」が目立ってきた。紅色に変わって平たく開いた萼片のまん中に藍色の実はみごとである!!

 またその実ができる前の「常山木の花」もなかなかの見ものである。
 我らが寅日子先生も気になる花だったようだ。
 「花物語 七 常山の花」(青空文庫より)でその思い出を語られている。
 また、こんな一句も詠まれていた。

 

泥船に常山の花のこぼれけり (明治三十二年)


▼第13回オンライン句会「寅の日」9月例会の選句期間が終わったところである。
 オンライン句会「寅の日」も2年目に入ってつくづくと思う。
 アリガタイ!!
 こんな貴重で愉しい機会が与えられたことを喜ぶばかりである。
 その面白さを伝える努力は可能なかぎり続けたいと思う。
 
▼あらためて、第14回10月例会の案内をあげておく。

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第14回オンライン句会「寅の日」10月例会実施案内

0.はじめに
 本会をオンライン句会「寅の日」と称する。
 オンライン「寅の日」から生まれたオンライン句会です。
 俳句結社「寅の日」が運営しています。
 寺田寅彦に師事します。 

0からはじめる人のためのオンライン句会です。

 本会は「夏雲システム」を利用させてもらっています。

1.原則として月一回の月例句会を実施します。

2. 参加者
 あらかじめ登録された者のみ。
 (「俳号」をきめて、【句会「寅の日」参加希望】のタイトルで楠田までメールを)
 
3.投句のお題
・当季雑詠(その季節の季語を自由に詠む。)

4.句数
・5句だし
・5句選(特1・並4)特選は2点 並選は 1点 扱い
・予選句は自由 

5.【投句期間】
 2021年10月1日0時から15日23時30分まで
 

6.【選句期間】
 2021年10月16日0時から25日23時30分まで  

7.【結果発表】
 2021年10月26日から
同時に「談話室」が書き込み可能になります。

8.賞について
 ・最高得点句は最優秀句であり、その句会の「寅日子」賞とする。
 ・特別賞として、次の賞を設ける。
 「これぞ科学!!」が詠まれた句 → 「牛頓」(ニュートン)賞!!
 「よくぞそこまで観察した!!」という句 → 「藪柑子」賞!!
  特別賞は、毎回でなくてよい。
  もちろん「寅日子」賞と重なることがあってもよい。
  参加者が、選評の際に書き込むようにようにしたい。複数票を獲得したときに受賞としたい。

9.注意事項
 参加する前に「夏雲システム」、「同意事項」をよく読んでおいてください。

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▼「俳句修業」を生涯の究極の道楽としたい!!

・賢治の「雲見」!!
・寅彦の「宇宙見物」!!

そして この寅日子先生に導かれての

・オンライン句会「寅の日」!!

どれもその気になれば 今すぐ はじめることができる!!
なんの準備もいらない。
準備ははじめてから ゆっくり やればいい!! 

 

 

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キツネノカミソリの「種子」回収をはじめた!!(2021/09/24)#キツネノカミソリ #2倍体 #種子 #実生実験 #日本ヒガンバナ学会

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キツネノカミソリの「水栽培」をはじめてから、ちょうど20日がすぎていた。
 数日前にはじめて気づいた。
 実は割れて「種子」が顔を出していた。
 完熟「種子」が、「水栽培」中のペットボトルの足元にこぼれ落ちはじめていた。
 
 昨日(2021/09/24)、これらの「種子」の回収をはじめることにした。

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▼足元に落ちている完熟「種子」を回収してみていくつか気づくことがあった。
・「自然結実」ヒガンバナの「種子」のように真ん丸ではない。
・真っ黒ではないものもある。
・ひとつの実は3つのふくらみがある。ひとつのふくらみにつき2個の「種子」か!?
・では、ひとつの実につき6個の「種子」か!?
・昨日の段階では14個の「種子」を回収した。

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▼回収した「種子」を一粒ずつチャック式ナイロン袋に入れた。
 ナイロン袋には

・花茎採集場所
・花茎採集日
・「種子」回収日

を記した。

 これは、「自然結実」ヒガンバナの「種子」回収・保存でやってきた方法だった。
 繰り返しの「失敗」から得た、現段階で最良の方法だと思っていた。
 一粒ずつにするのは、カビにやられた場合に被害を最小限におさえることをかんがえてのことだった!!

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▼「種子」回収はまだまだつづくだろう。
 いったいいくらの「種子」を回収することができるだろう!?

 キツネノカミソリは2倍体(2n=22)だから「種子」をつくるのはアタリマエ!!
 でもやっぱりウレシイ!!

 来年の春から、この「種子」を使って実生実験を開始したい!!
 
 いつの日か、この「種子」から育てたキツネノカミソリの花をみることができるだろうか !?

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55号コウガイビルはエサなしで3ヶ月生きのびた!! (2021/09/23)#コウガイビル #飢餓と再生 #教材化

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55号コウガイビルはナイロン袋にベッタリはりつくようにして動きをとめてしまった!!
しまった!!死んでしまったのだろうか!?

 捕獲して、少々の水とともにナイロン袋に入れて3ヶ月!!
 前回の観察から1ヶ月ぶりに55号コウガイビルの観察をした。
 冷蔵庫(農業用 10℃前後で保たれているはず)からだしてすぐはまったくうごかなかった。
 「の」の字を描くようにまるまっていた。
 少し小さくなったような気がする。
 特徴ある逆三角形の頭(コウガイ)のへりを体側にくっつけるようにしてかたまっている。

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▼なかなか動きはじめなかった。
 少しあせってきた。
 「エイ、ヤー!!」と直射日光をあててみた。
 その瞬間だ!! 
 いっきょにめざめたように活発に動きはじめた!!
 体はやせ細り「扁平」になったように見える。全体にやっぱり小さくなったようだ。
 でも活発に動いた!!
 まちがいない!!

 55号コウガイビルはエサなしで3ヶ月生きのびた!!


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▼いつもの活発な動きを観察した次の瞬間だった。
 ピタッと動きをとめてしまった!!
 扁平な体をナイロン袋にはりつけるようして!!
 頭のヒラヒラも丸くなってしまっていた!!
 後から考えると、動きも活発にというよりのたうち苦しんでいたようにも思えてきた!!

 大失敗か!?
 急に直射日光にあてたのがまずかったのか!?
 急激な温度変化がまずかったか!?

 あわてて冷蔵庫にもどした。

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▼もうひとつコウガイビルについての報告があった。
 私は今もなお迷っていた。このことを「記録」しておくべきか!?
 そして、これを56号コウガイビルと認定すべきか!?

 事は一昨日(2021/09/22)、お彼岸の墓参りのときに起こった!!
 墓は近くの木立のなかにあった。
 木立にさしかかったときだ。私は一瞬自分の目を疑った!!
 自分でもつぶやいてしまった。

 「目までおかしなってしまったのやろか!?」
 「こんなところにコウガイビルがぶらさがっているように見えるなんて ?(゜_。)?(。_゜)?」

 木の枝からのびたクモの糸にクモがぶらさがるように
 
 コウガイビルがぶらさがっていたのだ!!
 ぶらさがっているのはコウガイビル自身の粘液の糸か!?

 2mばかり上の枝からぶらさがっていた。スルスルと糸はのびて近づいてきた!!
 ともかくあわてた!!
 コウガイビルであることを確かめる同時に画像におさめたかった。
 風でゆれてなかなかピントがあわない。
 できるだけ近づいてとおもうがままならない (^^ゞポリポリ
 そうだ捕獲だ!!
 と思ったがそれも後の祭りだ!!

 これをやっぱり56号コウガイビルと認定しておこう!!

 やっぱりコウガイビルの「ふしぎ!?」はまだまだ続くのでアル。

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日本ヒガンバナ学会は満14歳に!! #mixi #Twitter #Facebook #日本ヒガンバナ学会

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今年のヒガンバナ開花は例年より一週間から十日ほど早かったようだ!!
 
 今、Webページの表紙にあげている画像を撮った2021/09/15から6日経った2021/09/21、同じ場所に立ってみた。
 もうすっかり盛りはすぎていたようだ!!
 でもまたちがった魅力をもった景に出会えた。
 
 本日(2021/09/23)は、お彼岸の中日(秋分の日)!!
 全国のヒガンバナスポットではどんな景が見られるのだろう!?

▼今から14年前のお彼岸の中日(2007/09/23)、ひとつの「学会」が誕生した。

●「日本ヒガンバナ学会」(mixi版)

 である。mixiのひとつのコミュニティとして始まった。
 創設のコトバは次のようになっていた。

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「ヒガンバナに興味・関心がある。」という一点だけで共通項をもつみんなで創るコミュニティです。

◆時空を超えて学び合う会(=学会)をみんなで創ろう。
 未来派「学会」に。
「学び合う」楽しさ・喜びをみんなで。 

◆あなたがノックするところがドア(入口)です。
 自分の興味あるところから入ってきてください。
 なければ自分で作ってください。
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  今は亡きヒガンバナ研究の第一人者・栗田子郎先生も参加してくださり愉しいものとなった。

▼本日は私にとってはもうひとつの記念日でもあった。
 「日本ヒガンバナ学会」開設から2年たった2009/09/23に、Twitterをはじめたのだった。
 だから

 本日は私のTwitter記念日だった!!

 「#higanbana」でヒガンバナ情報をつぶやきまくった。
 これも楽しい思い出である。これは今もつづくが…。

 やがてFacebookをよく使うようになった。
 そして、「日本ヒガンバナ学会」もFacebook版を開設することにした。


●Facebook版「日本ヒガンバナ学会」


▼私にとっての「日本ヒガンバナ学会」は、はからずも私にとってのSNSの歴史のようになった。
 未来派学会である「日本ヒガンバナ学会」は、未来にまたちがった「かたち」をとっていくだろう。

 しかし
 
 創設のコトバの志は不易である!!
 より多くの人とヒガンバナを愉しもう!!
 ヒガンバナの「ふしぎ!?」を追いかけよう!!

                   14歳の誕生日の朝に 

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あなたはこの花を何と呼んでいましたか!? #ヒガンバナ #テクサレ #柳田國男 #野草雑記 #日本ヒガンバナ学会

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私はこの花を「テクサレ」と呼んでいました!!
 
 お彼岸のころになると田んぼの畦に、川の土手に燃え立つように真っ赤に咲くヒガンバナ!!
 「ヒガンバナ(彼岸花)」「曼珠沙華」
 という名を知ったのは、かなり後のことだったような気がします。
 最初は「テクサレ」「テクサリ」と呼んでいたように思う。
 台風がきて外で遊べないときなど、縁側でこの花を使って「首飾り」をつくって遊んだ記憶が!!
 「テクサレ(手腐れ)」!!
 花茎を折ったときの汁はたしかにいやなにおいが!!

▼同郷のあの柳田國男が『野草雑記』に書き残してくれていた!!
 アリガタイ!!

●野草雑記・野鳥雑記「狐の剃刀」  柳田國男(青空文庫より)

自分たちの郷里では、子供はこの植物について三つの名を知っていた。その一つは前に挙げた狐の剃刀で、これは専(もっぱ)らその葉をさしていい、次にはジュズバナ、今一つはテクサレであるが、この事は後でいっしょにいう。ジュズ花というのはこの花の茎を折って、珠数(じゅず)の形に真似(まね)て首に掛けて遊ぶからで、播磨(はりま)一国だけでなく三河の宝飯郡・石見の邑智(おおち)郡等にも同じ語がある。

 また、こうも語られていた。

 テクサリという語の方は、あるいは子供の実験だったかも知れぬが、私たちは手が腐るなどといいながらも、いつも折って遊んでいた。テクサリという名は私の郷里だけでなく、近畿では処々に行われているようだが、伊予の大三島(おおみしま)などではこれをテハレグサ、紀州の尾鷲(おわせ)ではヒゼンバナといっている。ヒゼンはいやな皮膚病の名で、実際この液がつくと指の股またが白くなる。

▼柳田國男翁もたくさんのヒガンバナの里名をあげてくれているが、それだけではなかった。
 ヒガンバナは多くの里名をもつことで有名だった。

●『日本植物方言集成』(八坂書房編 2001.2.28)
 
 には555も里名が紹介されていました。
 研究者によっては1000以上の里名もあると言われています。
 なかでもスゴイと思うのは次です。

 「ハミズハナミズ (葉見ず 花見ず)」!!
(加賀 青森(上北) 富山(東礪波) 奈良(磯城))(『日本植物方言集成』より)

 なんという観察眼!!スバラシイ!!

▼この多くの里名が意味するのは、ヒガンバナという花・植物が私たちの暮らしに密着していたことの証しでもあります。
 21世紀の今!!
 多くの里名は使われれなくなり、消えようとしています。

 なんか モッタイナイ!!

 そんな気がしてくるのです。そこで訊きます。

 あなたはこの花を何と呼んでいましたか!?

 

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2021年10月のオンライン「寅の日」は #寅彦と自然の見方 #traday #寺田寅彦

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『窮理』(窮理舎発行)という雑誌がある。
 帯から引用させてもらうとこうだ!!
 

本誌は、物理系の科学者が中心になって書いた随筆や評論、歴史譚などを集めた、読み物を主とした雑誌です。科学の視点に立ちながらも、社会や文明、自然、芸術、人生、思想、哲学など、幅広い事柄について自由に語る場を、広く読書家の方々と共有していきたいと考えております。

 なかなか興味深いが、正直言ってポンコツ頭の私には歯が立たぬところもある。
 しかし、とてもうれしいことがある!!
 この雑誌には、毎号「寺田寅彦」の名前が繰り返し登場するのである。
 寅彦ファンには必読の雑誌とも言える。
 例えば、今、発行中の『窮理19号』はこうだ!!電子媒体で読めるのもうれしい!!

●『窮理19号』(窮理舎)


▼2021年10月のオンライン「寅の日」の計画を立てる時期である。
 『窮理』のなかでもしばしばとりあげられているが、寅彦の「自然の見方」は独特であり、面白い!!
 今日なお新鮮であり、示唆的でもある。
 あらためて、その寅彦の「自然の見方」から学ぼうということで10月テーマは次のようにする。

【10月テーマ】「寅彦の自然の見方」

10月は2回ある。

■2021年10月オンライン「寅の日」!!
◆第297回オンライン「寅の日」 …10/09(土)
◆第298回オンライン「寅の日」 …10/21(木)

▼さて、具体的にどの随筆を読むか!?
 迷ってしまう。
「自然の見方」というテーマでは、どれもがあてはまる気がしてくるのだった。
 とりあえずは、2つを選んだ。
 もし、このテーマで続投の必要を感じたら、11月も同じでいきたい。
 選んだ2つは、「物質群として見た動物群」「自然界の縞模様」デアル。

■2021年10月オンライン「寅の日」!!

◆第297回オンライン「寅の日」 …10/09(土)「物質群として見た動物群」(青空文庫より)

◆第298回オンライン「寅の日」 …10/21(木)「自然界の縞模様」(青空文庫より)


▼なんでもゆっくりな私は、特にこのごろ文章を読むのが遅くなった。
 遅いだけでなく、理解するのにも時間がかかった。しかし、いいこともあった!!
 一回読んだだけでは理解できないから読んだ文章を「反芻作業」をして楽しむのだ。
 これが実に面白い!!
 ほんとうに面白い文章というのは、「反芻作業」を繰り返せば繰り返すほど味が出てくるのである!!

 寅彦の随筆はまさにそれだ!!今回はどんな味が!?

 『窮理19号』<巻頭言>「雨が降る理由」(木村龍治)もまたそれであった!!
 
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【Web更新9/19】21-38 【ヒガンバナ情報2021】 等 更新!!

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ごんぎつねなほかなしきやひがんばな 21/09/15撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】21-38
週末定例更新のお知らせ
 「彼岸の入り」だ!!
 「暑さ寒さも彼岸まで」は今年は通用しないかも!?と昨夜教えてもらったばかりだ!!
 それにしても、ヒガンバナの律儀さはたいしたものだ。
 しばし、ヒガンバナ三昧が続きそうだ。

◆表紙画像集2021 更新 ヒガンバナ・ひがんばな・曼珠沙華
 どこまでも続きそうな真っ赤に燃え立つ「松明の行列」をみていたら、「ごんぎつね」を思い出した!!
 全国のヒガンバナスポットの今はどうなっているだろう。
 オンラインで名所巡りも面白いかも知れない。

◆【ヒガンバナ情報2021】 更新!!
 自分ではじめてHPを開設して、最初につくったWebページも【ヒガンバナ情報】のページだった。
 今年はどんな展開があるだろう!?
 自分でもわかない。
 どこまでもヒガンバナの「ふしぎ!?」を追い続けたいものだ。

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 オンライン「寅の日」をはじめて10年目。
 現在、第295回まで来ている。まもなく第300回だ。(2021/11/14) 
 これまで、100回ごとに記念オフを企画してきたが、今回は無理のようだ。
 今だからこそ可能な企画を考えてみたいものだ。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 『煮干しの解剖教室』の余韻を楽しんでいる。
 やっぱりいくつになっても自分でやってみる「実験」は楽しいものだ。
 今でも可能なことはなにかな!?
 ついついネタさがしをしてしまう。
 

 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから26週目。
 枯れ蓮とヒガンバナのコラボがうれしい!!こんなところに球根あったんだ!!
 
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子規庵の糸瓜は糸瓜忌に!! #子規庵 #子規 #絶筆三句 #子規忌 #糸瓜忌

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▼正岡子規は、明治三五年九月十八日、朝から容体が思わしくなく、妹の律と門弟碧梧桐に助けられながらやっとのこと次の「絶筆三句」を詠んだ。

 をとゝひのへちまの水も取らざりき
 糸瓜咲て痰のつまりし佛かな
 痰一斗糸瓜の水も間にあはず

 子規はこの日のうちに昏睡状態となり、翌十九日午前一時ごろ永遠の眠りについた。
 享年三十四歳十一ヶ月であった。若い!!若すぎる!!

 本日は子規忌・糸瓜忌である!!

▼私が「子規庵」に二回目の訪問したのは、2019/05/17だった。
 そのとき、5粒の「糸瓜の種子」を「おすそ分け」してもらった。
 そのうち4粒がうまく発芽し、成長した。
 そして、大きな「子規庵」の糸瓜の収穫をした。

●子規庵の糸瓜を収穫した!! #子規 #糸瓜

 翌年の2020年にも、2019年に収穫した糸瓜から採った「種子」で育てた。またまたたくさんの糸瓜を収穫した。

●子規庵の糸瓜(2年目)をついに収穫した!!(2020/11/24) #子規庵 #糸瓜

▼3年目の今年の展開は、少しかわっていた。
 苗床に蒔いた「種子」は、みごとに発芽しりっぱな苗に育った。

●子規庵の糸瓜の苗を植え替えた!!(2021/05/22) #子規庵 #糸瓜 #糸瓜の苗

 15本ばかりの苗をプランタン・植木鉢に植え替えた。他の苗はそのままそこに放置していたのだ!!
 驚きの展開はこの後に起こった。
 放置したはずの苗からつるが地をはってどんどんのびて、プランタン・植木鉢の糸瓜より元気に育ったのである!!
 なぜだろう!?
 肥料・水がこちらの方が十分あったのだろうか!?
 来年からの育て方考えてみたい。

▼子規忌・糸瓜忌に間に合った糸瓜たち!!
 さあ、いつ収穫しようかな?
 「ヘチマたわし」「種子」を今年はどのように採取しようかな。

 子規庵の糸瓜の「種子」!! 今度は、私が「おすそ分け」できるようになるとうれしいな!!
 そしたら 子規も喜んでくれるかな!!

 合掌

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Webテキスト『ヒガンバナ』のこれから!! #ヒガンバナ #Webテキスト #日本ヒガンバナ学会

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あれっ!? 葉がない!!

 そんなこと思ったことないですか?
 秋のお彼岸が近づいて来ると、田んぼのあぜ、川の土手、野原などに真っ赤に燃え立つ「松明の行列」をつくる花!!
 ヒガンバナ!!
 曼珠沙華!!
 数日前までなにも見かけなかったところに、いきなり花茎がスルスルと伸びて真っ赤なみごとな花を咲かせる。
 花のみごとさに気をとられて、この「ふしぎ!?」を見逃してしまいそうだ。
 花は咲くけれど葉がみられない!?
 ほんとうに葉はないのだろうか!?

 これがヒガンバナ第一の「ふしぎ!?」だった。

▼身近に咲く花でありながら、たくさんの「ふしぎ!?」をもつ植物「ヒガンバナ」!!
 そんなヒガンバナの「ふしぎ!?」を追いかけ始めてずいぶんの歳月が過ぎていた。
 十年ほど前、「これまで」のことをまとめてみた。


●『人の暮らしに密着するヒガンバナ』 楠田 純一
(会報「自然保護」2011年3・4月号/発行:日本自然保護協会)


▼その後、この「ヒガンバナ」について話をする機会を与えられた。
 しかし、お話だけで、この「ふしぎ!?」を人に伝えることは難しいと思った。
 そこで、ひとつの試みとして、Webの世界でWebテキスト『ヒガンバナ』をつくってみることにした。


●Webテキスト『ヒガンバナ』(2013年版 2013.09.01解説版)


 これで、ヒガンバナの「ふしぎ!?」をできるだけ多くの人と一緒に追いかけてみたいと思ったのだ。


▼アリガタイことにビガンバナの「ふしぎ!?」に関する情報がたくさん入るようになってきた。

 あんなみごとな花をいっぱい咲かせるのに「種子」をつくらない!?
 ほんとうかな!?

 これが、ヒガンバナ第二の「ふしぎ!?」だった。

 Webテキスト『ヒガンバナ』をつくった同じ年の11月13日!!
 私はついに、「自然結実」ヒガンバナ群生地を「発見」する。
 その後、複数箇所で群生地をみつけ、「自然結実」ヒガンバナの「種子」を使った実生実験に挑戦してきた。
 その後を次のように報告していた。


●私のヒガンバナ研究・その後


 またその後、2019年には530個ものヒガンバナの「種子」を手に入れ、実生実験方法の更新もおこなった。
 
 まだまだ私のヒガンバナの「ふしぎ!?」研究はつづく!!

 Webテキスト『ヒガンバナ』の更新も!!

 と考えている。

 あえてここは
(つづく)と。

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定点ヒガンバナの今!!(2021/09/16)#ヒガンバナ #不稔性 #殖え方 #分球 #日本ヒガンバナ学会

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▼日本のヒガンバナの不稔性を最初に指摘したのはあの牧野富太郎だった。

  ヒガンバナに種子ができないことの不思議を最初に指摘したのは牧野富太郎だった。彼は明治40年(1907)に出版された飯沼慾斎の『増訂草木図説』のマンジュシャゲの補記に「予ハ未ダ本種ノ結実セシモノヲ見タルコトナシ」と書いている。(『ヒガンバナの博物誌』(栗田子郎著 研成社 P43より))

でも私はまだそれに異議アリ!!を唱えていた。私の「ふしぎ!?」は単純だった!!

 あんなにみごとな花をいっぱい咲かせるのだから、なかには変わりダネがいて、「種子」をつくることもあるのではないか!?

 それが、私の「自然結実」ヒガンバナ探索のはじまりだった。しかし、今は
 \(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ

 日本のヒガンバナは「分球」によってのみ殖えるとなると、そこに生えている理由があるはずだった。
・人為的にそこに球根が運ばれた
・動物が球根を運んだ
・洪水等によって土砂とともに球根がそこに運ばれた
等々
 ダカラ

 今そこに咲き始めたヒガンバナには必ず個々の「ヒガンバナ物語」が存在する!! 
 
▼私の家の庭にも5地点の定点観測ヒガンバナがあった。
 ダカラ5つの「ヒガンバナ物語」があった!!

【A定点ヒガンバナ】
・もっとも古くから観察をつづけている株デアル。
1999年の「観察日誌」を残している株だった。
・その後「引っ越し」をして現在の位置に来た。
・今やっと「花芽」が顔を出しはじめたところだ!!
・お彼岸までに間に合うかな!? 
・さあ、今年は何本の花茎が立つだろう!?

▼他所から「引っ越し」してきたビガンバナを見る。

【B定点ヒガンバナ】
・同じ町内より「引っ越し」(おすそ分けしてもらった)してきたシロバナヒガンバナ!!
・もともとそこに生えていた赤のヒガンバナとの紅白コラボがみごとだ。
・先に顔を出してきたのはシロバナヒガンバナ。ややふっくらとした感じだ!!

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【C定点ヒガンバナ】
・東京の野島高彦先生のところから、「引っ越し」してきたヒガンバナ。植木鉢で育てている!!
・それぞれの株を交換して、それぞれの地の気候等によって開花にどんなちがいができるか毎年継続観察している。
・野島先生の一年を通しての毎日の観察日誌はスゴイ\(^O^)/
・今年はすでに三本の花茎が立っていた。
・2019年には、ひとつの「自然結実」があった。

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▼いつからか明確ではないが、古くから庭にまぎれ込んでいる株。

【D定点ヒガンバナ】
・ここが今年もいちばん早く開花をはじめたようだ。
・木の根元ということで乾燥を防げたのだろうか!?
・ここで「自然結実」を確認することが何度かあった。
・さて今年は!?

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【E定点ヒガンバナ】
・D定点から「分球」によって殖えてきた株。
・こちらの「花芽」は、少しのびてきている。
・花茎がのびるスピードははやい!!

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 これが5つの「ヒガンバナ物語」だった。
 お彼岸の中日(秋分の日)にはどこまで開花しているだろう。
 o(^o^)o ワクワク


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「自然結実」ヒガンバナ群生地は今!!(2021/09/15) #ヒガンバナ #自然結実 #ヒガンバナの種子

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▼昨日(2021/09/15)、第一回目の「自然結実」ヒガンバナ群生地巡りをした。
今年のヒガンバナの初見は2021/09/01であった。例年より10日ばかり早いように思っていた。
それにしても、昨年の第一回目よりも13日も早かった!! 

巡ったコースはこれまでと同じく4ヶ所である。

【安富】→【夢前】→【福崎】→【福崎B】

【安富】
・何と言ってもここが群生地を最初に「発見」した場所であり、「原点」でもある。(2013.11.13
・西の畦は5~6分咲きというところだ。
・なんと言っても、稲穂とのコラボは最高!!
・はじめての「その場所」は、花茎をのばしてきたばかりだった。
・はたして、今年は何個の「種子」を手に入れることができるだろう。o(^o^)o ワクワク

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▼同じ道路を東に向かった。

【夢前】
・ここは場所により咲き具合にちがいがあった。
・このちがいはどうして起こるのだろう!?
・ほぼ条件が同じにみえる溝をはさんでの左右でも大きくちがっていた。(水・光・ 地温だろうか、それとも?)
・ここでもやはり実れる稲穂とのコラボは最高!!
・ここでは場所により3分咲き!?

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▼同じ道路をさらに東に!!

【福崎】
・いつものいちばんのスポットは、まったくまだであった。
・全体にこの場所のヒガンバナは個体数が少なくなってきていると感じるのはどうしてだろう!?
・北側の一角だけほぼ満開に!?
・これまたどうしてだろう!?
・まだまだ「ふしぎ!?」が尽きないヒガンバナ!!

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▼同じ道路からはなれて、2019年に発見したあらたな「群生地」である。

【福崎B】
・昨年はここの場所の「自然結実」がいちばん多かった場所である。
・ここもまた満開にはまだ早すぎた!!

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どこも共通して、少し早過ぎた!!
しかし、同じ場所でも咲き微妙に具合がちがうことを知ったのは収穫だった!!
そして なによりの収穫は この景を見たことだ。 

実れる稲穂とヒガンバナのコラボの景は最高!!    

さあ、次はいつ!?

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本日(2021/09/15)、第295回オンライン「寅の日」!! #天文と俳句 #traday #寺田寅彦

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▼雨のなかであったが、川沿いの土手のヒガンバナはほぼ満開に咲いていた!!
 例年より10日ばかりはやいようだ。

 寅日子先生はヒガンバナを一句だけ詠んでいた。
 

曼珠沙華二三本馬頭観世音 (明治三十九年)


▼本日(2021/09/15)は、第295回オンライン「寅の日」である。
 オンライン句会「寅の日」は、2年目に入っていた。
 それを記念して、9月テーマは次のようにしていた。

【9月テーマ】「寅彦と俳句」

 その第二弾として本日は、「天文と俳句」を読む。

◆本日(2021/09/15)、第295回オンライン「寅の日」!!

●「天文と俳句」(青空文庫より)

▼オンライン句会をはじめて一年がたった。
 以前にくらべるとずいぶん「季語」(季題)が気になるようになっていた。
 寅日子先生は「季語」についてこのように教えてくれていた。

 季節の感じは俳句の生命であり第一要素である。此れを除去したものは最早俳句ではなくて、それは川柳であるか一種のエピグラムに過ぎない。俳句の内容としての具體的な世界像の構成に要する「時」の要素を決定するものが、此の季題に含まれた時期の指定である。時に無關係な「不易」な眞の宣明のみでは決して俳諧になり得ないのである。「流行」する時の流の中の一つの點を確實に把握して指示しなければ具象的な映像は現はれ得ないのである。

 さらにコトバはつづく。

無常な時の流れに浮ぶ現實の世界の中から切り取つた生きた一つの斷面像を、その生きた姿に於て活々と描寫しようといふ本來の目的から、自然に又必然に起つて來る要求の一つが此の「時の決定」であることは、恐らく容易に了解されるであらうと思はれる。花鳥風月を俳句で詠ずるのは植物動物氣象天文の科學的事實を述べるのではなくて、具體的な人間の生きた生活の一斷面の表象として此等のものが現はれるときに始めて詩になり俳句になるであらう。

▼そして、「不易流行」の原理へと話は及ぶ。

要するに俳句は抽象された不易の眞の言明だけではなくて具體的な流行の姿の一映像でなければならない。其れが爲めには一見偶然的な他物との配合を要する、しかも其配合物は偶然なやうであつても、其配合によつて其處に或必然な決定的の眞の相貌を描出しなければならないのである。

 「配合」!!
 さらにステップアップして

此れは俳句が所謂モンタージュの藝術であることを明示する。

 「モンタージュ」!!
 なかなか俳句修業の道は遠い!!
 でも だから面白い!! とも言える。

 チクリと理科教育への嫌みもでてきたりする。でもここからも「学ぶべき」示唆的なことが…!!

 氣象學教科書に引用し得るものであらう。古人の句には往々かういふ科學的の眞實を含んだ句があつて、理科教育を受けた今の人のに、そのわりに少ないやうに思はれるのも不思議である。昔の人は文部省流の理科を教はらないで、自分の眼で自然を見たのである。

最後に「まとめ」だ!!

 要するに此處で所謂「天文」の季題は俳句の第一要素たる「時」を決定すると同時に「天と地の間」の空間を暗示することによつて、或は廣大な景色の描寫となり、或は他の景物の背景となる。

 手持ちの歳時記の「天文」を開いてみた。
 寅日子先生のコトバを思い出しながら挑戦してみるかな。

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【お薦め本】『煮干しの解剖教室』(小林眞理子著 仮説社)

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▼先週はずっといちどはやりたいと思いつづけてきた実験をやってみた。
 「煮干しの解剖」である。
 あの「煮干し」の「解剖」!?
 「煮干し」=カタクチイワシの準備からはじめて、その顛末の一部始終をこのblogで報告をした。
 結論から言うと、

「煮干しの解剖」は最高に面白かった!!

▼ このときテキストとして使用させてもらった本が、今回のお薦め本である。


【お薦め本】『煮干しの解剖教室』(小林眞理子著 仮説社 2010.7.22)


 はじめての「煮干し解剖」の報告を進めていくなかで多くの人からコメントをいだいたのはとてもうれしかった。
 きわめつけがこの本の著者・小林眞理子先生のオンラインレクチャーだ。
 あげた画像をとてもくわしく解説してくださった。
 わかりにくかったこともいっぺんにわかりはじめた!!
 見ていても見えなかったものが、見えはじめた!!
 最高だった!!
 感動だった!!
感動の余韻の中でこの本を今一度読みなおしてみたら、ぜひとも【お薦め本】にあげたくなってきた。

 お薦めポイントはいつものように3つだ。

(1)最高に楽しい「煮干し解剖」案内の書である!!

(2)あらたな「解剖」学習の提案がある!!

(3)発展学習のための豊富な資料がある!! 


▼ではひとつずつもう少し詳しく見ていこう。

(1)最高に楽しい「煮干し解剖」案内の書である!!
 「解剖」!?
 と聞くとちょっとかまえてしまうところがあった。ところが最初の「ようこそ 煮干しの解剖教室」なかで著者はこう語っていた。

 といっても、特別な道具はいりません。大きめの煮干しが数匹、そしてこの本があれば、あなたも魚の体についてたのしく研究することができます。  この小さな魚から、生きものの体と暮らしについていろいろなことが見えてきます。もちろん、解剖したあとは、おいしくいただきましょう。たかが煮干し、されど煮干し。目でも口でも味わいつくす煮干しの解剖です。  たのしいおどろきの時間を、さあご一緒に。(同書P1より)

 そうです。
 私もこの「解剖」実験のために用意したのは「爪楊枝一本」と「ルーペ」と「A4用紙」(白 解剖皿のかわり)だけでした。
 「解剖」の作業はすべて素手を使ってやります。
 これがまたうれしいです!!
 
また「謝辞 あとがきにかえて」では、こうも語られていた。
 

本書は、子どもが自分で読みながら煮干しの解剖が体験できるようにと思って書きました。先生方がこの本を元に、授業として「煮干しの解剖」をやっていただけるなら、それもまたとてもうれしいことです。(同書P32より)

 私もこの本を読みながら「解剖」を体験していきました。
 私は途中で「心臓」を見失ってしまいました。(^^ゞポリポリ
 オンラインレクチャーで教えていただきわかったのですが、よくあることだそうです。
 だから、そのため「標本」としての「心臓」や「胃」などの写真は複数ならべおられるそうです。
 該当のページを再度見て納得しました!! (゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
 ほんとうに「子どもが自分で読みながら」を想定したつくりなっているのです!!
 この事実にいたく感動しました!!


(2)あらたな「解剖」学習の提案がある!!
 「解剖」学習というと、「生きている」ものの「命」を奪ってという負のイメージがつきまとうのも事実である。
 ところがこの本では、これまでにないあらたな視点に立つ「解剖」学習の提案があるように思えた。
 たとえばこうだ!!

 乾燥品での解剖は、「生命を絶つ」という心理的負担が子どもたちにも教員にもなくてすむのは確かです。でも、「煮干しの解剖」がおすすめなのは、それだけが理由ではありません。この本で、少しでもこの教材の魅力を感じていただけたらと願っています。  私が中学生に授業をしたときの子どもの感想に「煮干しも生きて泳いでいたんだね」ということばがありました。他の方の実践報告を見ても、年齢にかかわりなく、ひからびた魚をバラバラにしながら感じることは共通して「煮干しも、生きていた」ことのようです。 (同書P32より)

 そうです!!
 ここにあらたな「解剖」学習のねらいがあるのです。

 カタクチイワシの「在りし日」(生きているとき)の姿を想像する!!
 ひからびた煮干しを「観察」という学びによって蘇生させる!!
 それが、これからの「解剖」学習!!
 

▼次に行こう。

(3)発展学習のための豊富な資料がある!!

 楽しい「煮干しの解剖」学習からはじめて、そこから発展していく学習のヒントが随所に書かれていた。
 これもこの本の大きな魅力だ!!
 たとえば

・「食べる・食べられるカタクチイワシ」(P23)
・「もし見ることができたら」(P29)
・「解剖で見えてくるもの」(P30) 等々

 「主な参考文献」(P35)としてあげてあるものも興味深いものばかりだ。
 著者の体験的学びをもとに紹介されているのでなおさら興味深い!!

 きわめつけが 次のページだ。必見だ!! 

  ●煮干しの解剖資料室

 
 さあ!!
 あなたもこの本をテキストにして「煮干しの解剖」をはじめてみませんか!!

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【Web更新9/12】21-37 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!!

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秋風や仙人草の影白く 21/09/11撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】21-37
週末定例更新のお知らせ

 「情報は発信するところに集まる」

 は今もやっぱり正しい!!
 それを実感した一週間であった。それはきっと「これから」も有効だろう。

◆表紙画像集2021 更新 仙人草
 草むらの一部が白く輝いていた。
 仙人草だ!!
 夏の終りから目立ちはじめ、秋風が吹く今も咲き続けている。
 その一角は影まで白いと感じた。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 「煮干しの解剖」にはまりにはまった一週間だった!!
 いつかはやってみたいとは思っていたが、実際にやってみると想像以上に面白かった。
 最後は、テキストとした『煮干しの解剖教室』の著者・小林眞理子先生のオンラインレクチャーまで受けて、最高に楽しかった!!
 まだまだその余韻のなかにいた。

◆【ヒガンバナ情報2021】 更新!!
 「自然結実」したキツネノカミソリの「水栽培」をはじめた。
 今年のヒガンバナ初見は9/1であった。
 夏の「長雨」の影響か、例年より10日ばかり早かった。今では、いたるところに花茎がスルスルとのびてきている。
 「ハミズ ハナミズ(葉見ず 花見ず)」
 今週には、第一回目の「自然結実」ヒガンバナ巡りに出かけたいものだ。

 大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから25週目だ。
 葉まですっかり枯れモードにはいった。
 ネットのなかの実がうれしい!!

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煮干しの解剖!!(5) #卵巣 #精巣 #背骨 #せきずい #血管 #筋肉 #煮干しの解剖教室

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『煮干しの解剖教室』(小林眞理子著 仮説社 2010.7.22)をテキストとして、はじめての「煮干しの解剖」実験もいよいよ終りが近づいてきた!!

次は
【卵巣・精巣】
・「卵巣」「精巣」もついている位置から考えてこれだろうと思うむものがあるが、これまたあまり自信はない。
・それにしても膨大な数の卵である!!
・昔、「タラコ」の卵の数を数えるという授業をやったことがある。ただそれだけのことだがとても楽しかった!!
・カタクチイワシの一生を想像するのを楽しいかも。

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▼次に行こう。

【背骨・せきずい・血管・筋肉】

● 背骨
● 血管
● せきずい(脊髄)
・あのしなやかですばやい動きを想像するとき背骨は美しく見えてくるのだった。
・拡大しても見ても美しい!!
・背骨に沿って走るカタクチイワシのライフライン(血管)は、黒く見えている!!
・白い糸のようなものは、もうひとつのライフライン(脊髄)だろうか!?

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● 筋肉
・見ているだけで見惚れてしまう!!
・「おいしそう!!」だ!!ついつい…。
・昔、小さい頃「みずや」にしまってあった「ダシジャコ」は、高級「おやつ」だった!!

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▼最後に次のものが来ていた。

【見分けにくいもの】
あげてあるのは次のようなものだった。
・「うきぶくろ」
・「腎臓」(オシッコをつくるところ)
・「膵臓」
・「たんのう」
 
 あるハズだがと思えたら、上等!!ということにしておこう。

▼最後の最後にこの本(テキスト)では次のことがあがっていた。

【もしも見ることができたら】
・たまたま近くにデジタル顕微鏡を出していたので「ウロコらしきもの」と「胃のなかみ」の観察に挑戦してみた。
・なかなか面白かった!!
・「胃のなかみ」の観察だけで、一時間の授業ができるかも知れない。
・でもそれらは、あくまで発展学習だ!!
・ここのキモはやっぱり 「つまようじ一本」で「解剖」実習!!

【解剖で見えてくるもの】
・いつかは自分でも「やってみたい!!」とう思いは 正解だった!!
・実に面白い!!

・今度、魚を食べるときが楽しみになってきた!! o(^o^)o ワクワク
・自分で体験してみた今は、著者のコトバのひとつひとつが妙に納得できる!!

・今度はぜひ誰かと一緒にやってみたいな。 ワイワイガヤガヤ と!!

(おわり)


※最初に紹介した

●煮干し解剖資料室

には、「解剖してとりだしたものを直接貼り付ける台紙」等が準備されている。これもアリガタイ!!

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煮干しの解剖!!(4) #心臓 #胴体 #消化管 #肝臓 #煮干しの解剖教室

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『煮干しの解剖教室』(小林眞理子著 仮説社 2010.7.22)をテキストとして、「解剖」をすすめている。
 昨日とてもうれしいことがあった。
 この本の著者である小林眞理子先生からblogに直接コメントをいただいのである。アリガタイ\(^O^)/

 昨日の報告の最後に
 「これが心臓かな ?(゜_。)?(。_゜)?」という画像をあげた。
 小林先生によれば、「かたまり」は
 「心臓ではなく、食道の入り口部分です。真っ黒い部分が食道の入り口、左側が鰓の奥の部分」だそうだ。
 さらには、こうコメントくださった。
 「きっと、胴体部分も探してくださると思うので、見つかると思います。」と。

 あった!!
 やっぱりコレだろうか!?

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▼話を先に進めよう。
 
【胴体を2つに分ける】
・いよいよ「解剖」本番である。
・「背開き」にする。ここでもあくまで手作業!!これがスバラシイ!!
・ゆっくり ゆっくり そろりと!!

【胴体】
・肝臓
・心臓
・胃
・腸
・背骨
・卵巣 or 精巣

・開けてビックリ!!黒いかたまりがゴチャゴチャとあってなにがなにやら ?(゜_。)?(。_゜)?
・こんなときは「ヘタな鉄砲方式」だ!! できるだけたくさん開いて見くらべてみた。
・共通する部分の確認からはじめた。

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▼次に行こう。

【消化管】
・「解剖」学習のメインイベントかもしれない。
・「人間は考えるちくわである!!」 カタクチイワシも然り!!
・これを明確に確認できないのが、この「解剖」の唯一の弱点かも知れない。

● 胃
・「食道から胃へ」これがなかなか難しい!?
・「黒いかたまり」を恐る恐るバラバラにしてみる。
・なかから少し茶色をした「胃らしき」ものを発見!!
・時計皿のなかで水にしたし、しばらくしてそれをくだいた。
・ダメモトで、顕微鏡を覗いてみた!!(×100)
・プランクトンの「かけら」と見るのは、思い込みがすぎるだろうか!?

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● 腸
・これまた単独でとりだすのは至難の業である。
・だからその場所での写真撮影だけにした。ほんとうはどこなんだろう!?ちょっと不安。

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▼最後は「肝臓」だ。

● 肝臓
・あの「黒いかたまり」のなかにあるのだろか!?
・これまた自信がないが、それだけの画像を撮ってみる。
・このテカテカ感がなんとなく「肝臓」!?
・人間の「肝臓」のはたらきとして、有害なアンモニアを尿素にかえるという重要なはたらきがある。
 カタクチイワシの場合は、水によくとけるアンモニアは、そのまま体外に出せばよい!!
 魚たちは水洗トイレのなかで暮らしいるようなものだ!!(失礼<(_ _)>)

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(つづく)

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煮干しの解剖!!(3) #脳 #目 #耳石 #さいは #えら #心臓 #煮干しの解剖教室


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『煮干しの解剖教室』(小林眞理子著 仮説社 2010.7.22)をテキストとして、次にすすめる。

 すでに頭を2つに分けていた!!
 なんともゴチャゴチャといろんなものがある。

【頭の中身】
・頭蓋骨
・せきつずい(脊髄)
・えら
・さいは
・目玉のうら
・脳
・耳石
・心臓

 「らしき」ものをつまようじで指していく。
 不明なものもあるが、詳しくは後ほどふれることにする。

 ここが、まさに「生きる」ための情報集中処理センターである!! 

▼もう少し詳しく個別に見ていく。

【脳・目・耳】
● 脳
・まわりと少し色が違うのでみつけやすかった。少し黄色っぽい!!(いや茶色かな!?)
・それでも小さいので、×3のルーペを通して写真を撮ってみた。
・脳の各部位はだいたい確認できた。
・横からも写真を撮った。

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● 目
・水晶体は生きているときは透明だろうが、今は真っ白になっている。
・水晶体の裏側には、真っ黒な皮のようなものがくっついている。(網膜)
・まずは目玉のついたまま、そして縁のついたままと順次画像におさめた。
・縁のついたままも表からと裏からとを画像におさめた。
・今度は、目玉(水晶体)だけも表からと裏からの写真に撮った。
・神経系の確認まではできなかった。

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● 耳(耳石)
・この小さな「耳石」をみつけることはなかなかの難関であった。
・「ここにあるはず」と思っていてもつい見失ってしまうのだった。
・やっとみつけたのは二匹目の片方からだけだった。
・ここだけは白い紙の上より、黒い紙の上の方がいいかも知れない。
・「耳石」には少しとげとげがあるように見えるのだが!?
・なかなか興味深いモノだ。他のさかなの「耳石」も見たくなってきた!!

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▼次に行く。

【さいは・えら】
● さいは
● えら
・単独に取り出すより、つけたままのほうがつながりがよくわかると思いそのまま観察した。
・「さいは」は「食べる」に関係する重要器官だ!!
・「えら(鰓)」は呼吸の最重要器官だ!!
・それにしても「うまいことなっとるな!!」と感心してしまう。
・今度、魚をたべときは思わず見入ってしまいそうだ!!

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▼最後はもっとも重要器官である。

【心臓】
・「えら」との関係を考えるとこのあたりにと思うのだが、なかなみつからない!!
・胴体の方にくっついていってしまたかとさがすが…(^_^;)
・今日のところは、このあたりの「かたまり」のなかにと。 手をうつ!!
・明日リベンジしてみよう!!

(つづく)

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煮干しの解剖!!(2) #片口 #ひれ #うろこ #煮干しの解剖教室

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『煮干しの解剖教室』(小林眞理子著 仮説社 2010.7.22)をテキストとして、解剖の手順もこれに従ってやることにした。
 最初に解剖皿のかわりに、A4の白い用紙を敷く。
 これはなかなかのアイデアだ。作業しているあいだにどこからかポロリと「かけら」が落ちてしまうということもありそうだから。
 前著のタイトルもとても気に入ったので引用させてもらうことにした。

【煮干しをまるごと見てみよう】
 ここからはじまっていた。今回の「煮干しの解剖」は、これまでの「解剖」とちよっとちがった特徴があった。
 もう生きてはいなかった!!
 ダカラ

 「在りし日」(生きているとき)の姿を想像するところからはじめる!!  
 
・動物の謎解きは「食べる!!」から
・見る→目玉
・食べる→口 (片口)
・どこで暮らしているの!? 海→泳ぐ ひれ(胸びれ 腹びれ 背びれ 尻びれ 尾びれ)
・背が黒いのはどうして!?
・呼吸は!? えらぶた

 ひとつずつ見ていくうちに、
「ほんとうにうまいことなっとうな!!」と感心してしまう。

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▼さあ次だ。
【煮干しの「目からウロコ」】
 なかなか面白いタイトルだ!!

・今度は上から見てみる。
・草食動物の「広い視野」を連想してしまう。
・確かに「鼻」のようなものが!!

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▼次にこだわってしまったのが「ウロコ」だった。
 ウロコの縞模様をどうしても確認してみたくなった。
 ほとんどのウロコははがれてしまっているのだろうか?
 いろんなところの「皮」を観察してみるがよくわからない。
 うすく剥がすのがむつかしく、かたまりのまま顕微鏡でのぞいてみた!!
 
 「縞模様」らしきものが見えるが、これだろうか!?
 「縞模様」は何を教えてくれるのだろう!? もっと知りたくなってきた!!

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▼少しスピードアップをしよう。

【煮干しを2つに分ける】
【さらに頭を2つに分ける】

と作業をつづけた!!
 この「煮干しの解剖」の私がいちばん気に入っているのがここだ!!

 「解剖」の作業はすべて素手をつかっての作業だ!!
 ダカラ 誰でも 今すぐできる!! 

(つづく)

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煮干しの解剖!!(1) #煮干し #いりこ #カタクチイワシ #煮干しの解剖教室

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▼以前からずっとやってみたいひとつの「実験」があった。

●「煮干しの解剖」実験!!

 一度は授業でやってみたいと思いながら、それは実現しなかった。
 そればかりか、やってみたいと思いながらも 、いまだに自分自身でも未体験であった。
 実は、この夏休みひそかに「私の自由研究」にと考えていた。
 それも、またまた実現しなかった。ヤバイ!!
 このままだと一生、「やってみたい」だけで終わってしまいそうだ。

▼夏休みは終わったが、思いきって、この機会に「家でひとり実験」に挑戦してみることにした。
 この「実験」に興味をもたせてくれた本があった。
 実に面白い!!

◆『煮干しの解剖教室』(小林眞理子著 仮説社 2010.7.22)

 見ているだけで
 「それでは、私も…」と思わせてくれる本だ。
 それだけでなくうれしいものがあった。

●煮干しの解剖資料室
 
 アリガタイ!!
 私のような初心者向けのわかりやすいガイド書いてあった。
 さらに詳しい参考資料もいっぱいだ!!

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▼まずはモノの入手だ!!
 何軒かスーパーをめぐった。できるだけ大きな「煮干し」=「カタクチイワシ」の入っているものをさがした。
 見て回ったなかでは、比較的大きなモノが入っている「いりこ」の袋を買った。
 ・「瀬戸内海産煮干しいりこ 大」 200g 429円

 新聞紙の上にひろげてみた。
 なかでもできるだけ大きなモノを選んだ。
 しかし、これだけあれば少々「失敗」しても何度でも挑戦できそうだ。

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▼さあ、いよいよ「解剖」実験にかかろう。
 用意したのは
・A4 の用紙(白 解剖皿のかわり 作業はすべてこの上で)
・つまようじ
・ルーペ (×3 100円ショップで購入したもの)
・ピンセット(たまたま近くにあったので)

さてさてどんな顛末になるやら。o(^o^)o ワクワク

(つづく)

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キツネノカミソリの「水栽培」をはじめた!!(2021/09/04)#キツネノカミソリ #2倍体 #自然結実 #日本ヒガンバナ学会

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▼キツネノカミソリはナツズイセンとともにヒガンバナの仲間である。
 8月の中旬から咲き始め、20日ごろにはみごとな姿を見せてくれていた。(2021/08/18)
 そして、9月はじめにはこれまたみごとに「自然結実」していた!!(2021/09/01)
 キツネノカミソリは2倍体だからアタリマエ!!

 このアタリマエはほんとうかな!?

 私のビカンバナの「ふしぎ!?」は、このアタリマエを疑うところからはじまった。 

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▼「自然結実」したキツネノカミソリから種子を回収して、その種子から育てる実生実験に挑戦したいと思っていた。
 その群落に目をつけていた。
 2021/09/03までは、たしかにそこにあった。
 ところが、2021/09/04 午前中に、その畦の「草刈り」が行なわれたのだ。
 私はあわてて、その場所の刈り取れた花茎とまだ刈られなかった花茎すべてを回収した。

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▼これらの花茎を「水栽培」して、ヒガンバナ実生実験のときと同じように、ここから「完熟種子」を回収することにした。
 大中小のペットボトルに水をはって、花茎を挿した。
 花茎の長さに応じて分けた。

▼さて、ここから何個の「完熟種子」を手に入れることができるだろう。
 その「種子」を蒔けば「発芽・発根」してくるだろうか!?
 そして「出葉」してくるだろうか!?
 その時期はいつだろう!?
 
 「自然結実」ヒガンバナ、コヒガンバナと同じプロセスをたどるだろうか!?

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【Web更新9/5】21-36 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!!

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数珠玉や海上の道来たるとか 21/09/04撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】21-36
 週末定例更新のお知らせ
 9月最初の週末定例更新である。
 9月の最初(9/1)からヒガンバナ初見があった!!
 それが象徴するようにあきらかにステージはかわった。

 みちはこたえない。
 みちはかぎりなくさそうばかりだ。(「峠」より)

◆表紙画像集2021 更新  数珠玉
 あの柳田國男が、「人とズズダマ」というたいへん興味深い文章を書いている。
 なぜズズダマ=数珠玉がそこに生えているのか!? 実に面白い展開だ!!
 その数珠玉が実りはじめた。
 秋の深まりにあわせて、熟して緑色から灰白色になり光沢がでてくる。
 そうなれば、今年も…!!

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 2021年・「夏の創造」は終わった。
 できなかったことばかりを嘆くのでなく、できたことを喜び楽しもう。
 そこから、「これから」を考えよう!!
 どこまでも「学ぶ・楽しむ」 を最優先に!!

◆Webテキスト『天気の変化』の可能性!? 更新!!
 今月も「雲見」「俳句歳時記」はいろんなかたちに派生して面白い展開を見せてくれるだろう。
 楽しみである!!

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 オンライン句会「寅の日」は2年目に入った。
 それに関連して、9月テーマは「寅彦と俳句」だ!!
 寅日子先生のコトバに耳を傾けてみよう。

 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから24週目である。
 果托にかぶせたネットのなかに実がこぼれ落ちている。
 もう回収しなければと思いつつ、はじめて見るこの景もなかなかと これを楽しんでいる!!

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2021年・「夏の創造」はどこまで!?(4) #ヒガンバナ #教材論 #現代理科教材発展史 #断捨離 #雲見の旅

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▼少し早めのヒガンバナの季節の到来だ!!
 ヒガンバナの「ふしぎ!?」を追いかけはじめてどれほどの歳月が過ぎただろう。
 今なお見ることできる古い「記録」がいくつか残っていた!!
 
 【ヒガンバナ情報2021】

 さて、この秋にはどんな展開が待ちうけているのだろう o(^o^)o ワクワク

▼2021年・「夏の創造」プロジェクトの最終報告を続けよう。

(4) 私の教材試論・現代理科教材発展史 をつづける!!

・この夏、目立ってのあらたな展開はなかった。しかし、歩みをとめたわけではない。
・いつもレセプター全開でスタンバイしておきたいものだ。
 
 「これから」も!!

▼今年の夏休みの目玉だったのが次だ!!

(5) 教材(モノ)の断捨離!!

・意識はしているものの、逆にモノはふえたりしている。(^^ゞポリポリ
・「一日一捨」の文字がまぶしい!!
・断捨離を楽しむ域に達するのはいつだろう!?
 しかし

 「これから」も挑戦はつづくだろう。

▼最後に3つの「旅」だった!!

(6)「雲見」の旅に出よう!!
(7)「ふしぎ!?」を追う旅に出よう!!
(8) 本の世界にゆっくり旅に出よう!!

  実現しなかったことが多い!!
 しかし、今だからこそ可能なことを汲み尽くしたい!!

 「これから」も

 秋になっても 3つの「旅」に出よう は続行だ!!
 
(了)

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2021年・「夏の創造」はどこまで!?(3)#側根 #夏の創造 #自由研究 #中学校理科 #日本理科教育史

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「ニンジンの森」へと成長していた!!

 この夏の 「側根」ばっかり病 は実に面白かった。
 そのときの発展として、ニンジンの株の水栽培をしていた。
 「ニンジンの林」はどんどん成長して「ニンジンの森」になろうとしていた。
 足元には四方から、「側根」が伸びてきていた!!

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▼私の「夏休み」は終わった!!
 2021年・「夏の創造」プロジェクトでは8つの課題(宿題)を課した。

(1) 夏休みの自由研究!!
(2) 中学校一年生「理科」を学ぶ!!
(3)「日本理科教育史」をプロットする!! を続ける。
(4) 私の教材試論・現代理科教材発展史 をつづける!!
(5) 教材(モノ)の断捨離!!
(6)「雲見」の旅に出よう!!
(7)「ふしぎ!?」を追う旅に出よう!!
(8)本の世界にゆっくり旅に出よう!!

 これらの課題はどこまで進んだだろう!?
 しばし、ふり返ってみよう。
 そして、「これから」を考えよう。

▼ひとつずつ見ていこう。

(1) 夏休みの自由研究!!

 中間報告でもあげた継続中の「研究テーマ」を列挙してみよう。

●大賀ハス「あこがれの4日間」開閉システムの研究
●自然結実ヒガンバナの実生実験の研究
●「コウガイビル」の研究 ~Webテキスト試案「コウガイビル」の作成~
●Webテキスト『天気の変化』の作成と実践
●「クモ学」の研究 ~クモはすごいぞ!!~

 どのテーマについても、「これから」も続けていくつもりである。
 あらたに
●「側根」の「ふしぎ!?」を追う!!
 を付け加えておきたい。

(2) 中学校一年生「理科」を学ぶ!!
・「いろいろな生物とその共通点」を学ぶ からはじめた。
・「植物」からやっと「動物」をはじめるところまできた。
・もともと気ままに「学ぶこと」を主眼にしたシリーズ!!
 
 「これから」も
 中学校「理科」を学ぶ!! として ゆっくり ゆっくり 急ぎたい!!

▼次に行こう。

(3)「日本理科教育史」をプロットする!! を続ける。
・前半に、「鉄と硫黄の化合実験」という定番実験をプロットしてみた。
・それ以降は進展がなかった。

 ひょっとしたら、これが今もっとも私がやりたいことかも知れない。
 「これから」も
 継続すると同時に、多くの人といっしょに取り組む「共同プロジェクト」としていきたい。

(つづく)

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本日(2021/09/03)、第294回オンライン「寅の日」!! #俳句の精神 #traday #寺田寅彦

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キツネノカミソリの「自然結実」がはじまっていた!!

 ヒガンバナの仲間であるキツネノカミソリは、先月(8月)の20日には満開に咲いていた。
 そのキツネノカミソリに、今、アタリマエに実ができていた!!
 実が完熟すれば、なかから真っ黒な「種子」が顔を出してくる。
 花が咲き実ができて、そこから「種子」が採れる!! このアタリマエ!!

 キツネノカミソリは2倍体(2n=22)デアル!!

 でも日本のヒガンバナは!?
 ヒガンバナの「ふしぎ!?」を「科学」する!!
 それは少し大げさに言えば、私のライフワークである。

 その「科学」と「俳句」を同一直線上で語ってもよい。そのことこそ意味があると教えてくれたのは寅彦だった。

▼本日(2021/09/03)は、第294回オンライン「寅の日」である。
 オンライン句会「寅の日」は、2年目に入っていた。
 それを記念して、9月テーマは次のようにしていた。

【9月テーマ】「寅彦と俳句」

 その一回目の本日は、「俳句の精神」を読む。

◆本日(2021/09/03)、第294回オンライン「寅の日」!!

●「俳句の精神」(青空文庫より)

▼寅彦は最後の「付言」にこう言っていた。

 以上は自分の自己流の俳句観である。

と。発表されたのは、(昭和十年十月、俳句作法講座)である。
 昭和十年と言えば、最晩年である。その年の大晦日に寅彦は亡くなっている。
 だから、この「俳句観」は寅彦の俳句についての集大成とも言えるのかも知れない。
 
 私自身まだまだ咀嚼できていなくて、引用をはじめたらとどめなく多くなってしまいそうだ。
 寅日子先生の教えに反することになるかも知れないが、できるだけ少なくを心がけながら引用させてもらおう。
 まず一章は
 「俳句の成立と必然性」からはじまる。
 同時期にかかれた「日本人の自然観」といろんなところでリンクしているように思われる。

 日本人は西洋人のように自然と人間とを別々に切り離して対立させるという言わば物質科学的の態度をとる代わりに、人間と自然とをいっしょにしてそれを一つの全機的な有機体と見ようとする傾向を多分にもっているように見える。
また別の言い方をすれば西洋人は自然を征服しようとしているが、従来の日本人は自然に同化し、順応しようとして来たとも言われなくはない。
 この自然観の相違が一方では科学を発達させ、他方では俳句というきわめて特異な詩を発達させたとも言われなくはない。

 これ以上は、それぞれの人の文脈で読んでもらうことにして、次へ行こう。
 次に<季題>について、次のように語っていた。

「春雨」「秋風」というような言葉は、日本人にとっては決して単なる気象学上の術語ではなくて、それぞれ莫大(ばくだい)な空間と時間との間に広がる無限の事象とそれにつながる人間の肉体ならびに精神の活動の種々相を極度に圧縮し、煎(せん)じ詰めたエッセンスである。またそれらの言葉を耳に聞き目に見ることによって、その中に圧縮された内容を一度に呼び出し、出現させる呪文(じゅもん)の役目をつとめるものである。そういう意味での「象徴」なのである。
一つはすでに述べたとおり、日本人の自然観の特異性によるのである。ひと口に言えば自然の風物にわれわれの主観的生活を化合させ吸着(アドソーブ)させて自然と人間との化合物ないし膠質物(こうしつぶつ)を作るという可能性である。
 俳句における季題の重要性ということも同じ立場からおのずから明白であろう。限定され、そのために強度を高められた電気火花のごとき効果をもって連想の燃料に点火する役目をつとめるのがこれらの季題と称する若干の語彙(ごい)である。

そして、<俳句の可能性>について、次のようにまとめていた。

 十七字のパーミュテーション、コンビネーションが有限であるから俳句の数に限りがあるというようなことを言う人もあるが、それはたぶん数学というものを習いそこねたかと思われるような人たちの唱える俗説である。少なくも人間の思想が進化し新しい観念や概念が絶えず導入され、また人間の知恵が進歩して新しい事物が絶えず供給されている間は新しい俳句の種の尽きる心配は決してないであろう。

 「俳句」\(^O^)/

▼やっぱり引用が多くなってしまう。(^^ゞポリポリ
 これは私の読み解きが未熟故であろう。
 第二章
 「二 俳句の精神とその修得の反応」
 
 <不易流行>はこう語られた。
 

「春雨」「秋風」は日本人には直ちにまた人生の一断面であって、それはまた一方で不易であると同時に、また一方では流行の諸相でもある。「実」であると同時に「虚」である。

 「俳句」のキモはここにありと

 このように自然と人間との交渉を通じて自然を自己の内部に投射し、また自己を自然の表面に映写して、そうしてさらにちがった一段高い自己の目でその関係を静観するのである。
それどころか、ややもすればわれわれの中のさもしい小我のために失われんとする心の自由を見失わないように監視を怠らないわれわれの心の目の鋭さを訓練するという効果をもつことも不可能ではない。

 さていよいよ<俳句修業>の心得!!である。

 俳句の修業はその過程としてまず自然に対する観察力の練磨(れんま)を要求する。俳句をはじめるまではさっぱり気づかずにいた自然界の美しさがいったん俳句に入門するとまるで暗やみから一度に飛び出してでも来たかのように眼前に展開される。今までどうしてこれに気がつかなかったか不思議に思われるのである。これが修業の第一課である。
しかし自然の美しさを観察し自覚しただけでは句はできない。次にはその眼前の景物の中からその焦点となり象徴となるべきものを選択し抽出することが必要である。これはもはや外側に向けた目だけではできない仕事である。自己と外界との有機的関係を内省することによって始めて可能になる。

そして、<俳句修業>の極意を次のように語る。

 一般的に言って俳句で苦労した人の文章にはむだが少ないという傾向があるように見える。これは普通字句の簡潔とか用語の選択の妥当性によるものと解釈されるようであるが、しかしそれよりも根本的なことは、書く事の内容の取捨選択について積まれた修業の効果によるのではないかと思われる。俳句を作る場合のおもなる仕事は不用なものをきり捨て切り詰めることだからである。

 断捨離こそ<俳句修業>の極意デアル!!

 さあ!!
 寅日子先生の教えを繰り返し反芻しながら2年目もスタートだ!!

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2021年9月(長月)の俳句「歳時記」!! #歳時記 #オンライン句会

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ヒガンバナ初見!!(2021/09/01)

 9月最初のひとり吟行で、今年はじめてのヒガンバナと出会った!!
 長年ヒガンバナの観察をつづけてきているが、そのなかでもかなり早い初見である。
 8月の長雨の影響だろうか!?
 このあとの展開が楽しみである。

 今年も「自然結実」ヒガンバナに出会うことができるだろうか!?

▼さあ今月も名句の鑑賞 よりはじめる俳句修業だ!!
 名句の参考にさせてもらうのは、いつものように

◆NHK「俳句」 テキスト 

である。ここより巻頭の名句11句を引用させてもらう。

(1) 前にゐてうしろへゆきし蜻蛉かな 今井杏太郎
(2) まんじゆしやげ昔おいらん泣きました 渡邊白泉
(3) 群れ咲いて紅の静けき曼珠沙華 西宮 舞
(4) 阿蘇山頂がらんどうなり秋の風 野見山朱鳥
(5) 妻がゐて子がゐて孤独いわし雲 安住 敦
(6) 頂上や殊に野菊の吹かれ居り 原 石鼎
(7) 健啖のせつなき子規の忌なりけり 岸本尚毅
(8) 水に浮く紺のまぶしき秋茄子 若井新一
(9) 秋灯かくも短き詩を愛し 寺井谷子
(10) 葡萄食ふ一語一語の如くにて 中村草田男
(11) 行けど萩行けど薄の原広し 夏目漱石

▼俳句修業の第一歩は「選句」から!!
 「選句」という作業の面白さは、オンライン句会をやるようになってからより実感してきた。
 名句はやっぱり「名句」だ!!
 読む度にベスト3がかわってしまう。

【私の選んだ名句ベスト3】

(3) 群れ咲いて紅の静けき曼珠沙華 西宮 舞

(10) 葡萄食ふ一語一語の如くにて 中村草田男

(7) 健啖のせつなき子規の忌なりけり 岸本尚毅

【次点】

(8) 水に浮く紺のまぶしき秋茄子 若井新一

【選評】

・この季節の曼珠沙華、ヒガンバナは私には特別の意味をもつ!!
・どうしても草田男を名前で選んでしまう。でもやっぱりうまい!!
・我が家の子規庵の糸瓜は、糸瓜忌にはどこまで育つだろう。
・「紺のまぶしき」は あるあるの景だ!!

▼「選句」の次の修業は、自分でも句を詠んでみる「作句」だ!!
 両方同時に楽しめるのが「句会」だ!!
 「句会」は、俳句の醍醐味を自ら体験する最高の場である。
 ところが、現実にはその第一歩を踏み出すにはハードルが高い。
 しかし
 オンラインならちがう!!
 誰もが簡単に今すぐはじめることができる!!ぜひ あなたも!!
 2年目に入ったオンライン句会「寅の日」で待っています。


◆第13回オンライン句会「寅の日」9月例会案内!!
  
 
 

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2021年9月(長月)の「雲見」は!? #雲見 #もくもくシール

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▼9月(長月)に入った。
9月(長月)の「雲見」を予想する前に2021年8月の「雲見」のまとめをもくもくシールセットによる「雲見」カレンダーでふり返っておこう。
 使用した十種雲形シールは次のようになった。

・快晴    2 
・巻雲    0 
・巻積雲   2 
・巻層雲   1     
・高積雲   2  
・高層雲   1     
・層積雲   4 
・積雲    7  
・層雲    0  
・乱層雲   9  
・積乱雲   3

 8月をザックリとふり返るならはじめと終りの「猛暑日」、中間は異常とも思える「長雨」。
 「雲見」もそれを語っていた。
 「積雲」7+「快晴」2 →「猛暑日」!!
 「乱層雲」9+「積乱雲」3 →「長雨」!! あの停滞前線はなに!?

▼2021年9月(長月)の「雲見」の予想に入ろう。
 まずは昨年の9月の天気図を見てみる。

◆日々の天気図 2020年9月 (気象庁)  

 気になることあげてみる。
・猛暑日はいつまでつづくのか!?「暑さ寒さも彼岸まで」となるか?
・台風の上陸はあるのか? 年々巨大化する台風は?
・秋雨前線はどれだけの雨をもたらすのか? 大きな災害にツナガラナイことを願う。

 さてどんな「雲見」に!?
 
▼9月の「雲見」予想をつづけよう。
 次なる「雲見」の予想の資料はこれだ。よりローカルな予想に入ろう。

◆向こう1か月の天候の見通し 近畿地方(大阪管区気象台)
 
 データは、明日(2021/09/02)木曜日に更新されるはずだから、よりくわしくはそれを参考にした方がいいのかもしれない。
 現段階で言えることは、もう少しだけ暑い日がつづきそう。
 そして、天気は周期的に変化するシーズンに入るということだ。

▼ここのところ毎月同じことを言っているが
 
 「雲見」の旅に出られない!!
 
 ここ数年、これを究極の道楽としてきただけに淋しい!!
 しかし、そのぶんも含めてつづけよう。

 ひとり吟行での「雲見」を!!

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