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55号コウガイビルはエサなしで2ヶ月生きのびた!! (2021/08/23)#コウガイビル #飢餓と再生 #教材化

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▼55号コウガイビルのナイロン袋を一ヶ月ぶりに取り出してきた。
 居た!!
 消えずに(!?)ナイロン袋のすみのほうに「の」の字を描くようにかたまっていた。
 それは余分なエネルギーの消耗を防ぐため眠っているのだろうか!?
 それとも??

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▼あたたかいところに出して、しばらくまった。
 やがて、あの逆三角形の頭(コウガイ)を出してきた。
 ヒラヒラする頭の先に見られる突起は目であろうか?
 私がいつもいちばん頼りにしている唯一無二の最高の参考文献

●『プラナリアの形態分化』(手代木渉・渡辺憲二編著 共立出版 1998.3.25)

には次のように書かれていた。

 コウガイビルの眼は、多数の小眼が体側縁部に沿って分布する marginal eye であり、頭部(コウガイ)から頚部にかけて蜜に、後方では疎らになる。(同書p268より)

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▼さらにするするとのびてきて活発に動きはじめた!!

 まちがいなく生きている!! 
 55号コウガイビルはエサなしで二ヶ月生きのびた!!

 最高に伸びたときは全長7㎝近くあった。
 それは、一ヶ月前とあまり変わらない大きさであった。

 ではこのコウガイビルの体の中で何が起こっているか?

 それを考えるヒントが先の参考文献『プラナリアの形態分化』のなかにあった。
 私の不思議に答えてくれる部分は 「14.9 飢餓と再生」(P275)にあった。この章は牧野尚哉・白澤康子先生が書いておられた。

 コウガイビルの飼育では給餌が大切な要素となるが、餌に対しての反応は同一種内でも異なり積極的に摂取するグループとそうでもないものとがある。また長期間の飢餓に耐え、もとの体重の1/100に減少しても生存し続けることができる。このような生理的変化が、顕著な再生能をもつ本動物の器官形成にどのような影響を及ぼすのか、頭部再生の有無、形成所要時間、極性との関連について、採集直後の体重を100として、もとの30~40%に減少したグループを飢餓個体として実験を行った。  なお、飢餓個体の設定は、採集された個体のうち、何としても餌を食べないものがあり、かなりの期間絶食にも耐えられるが、やがて死に至る。体重減少と生存期間の長短は一定ではないが、採取後減少の一途をたどる体重は、ある時点で平衡状態となり、これ以降急激に減少して死ぬものが多い。体重が安定をみせる状態を越えると個体は死を迎えることから、この安定期(もとの体重の30~40%)を飢餓状態と考えた。これらの飢餓グループと採集まもないものとを次の実験により比較した。(同書P276より)
   言わば「自らを食べて生き延びている」のだ、とこの本の編著者である渡辺憲二先生に教えてもらったことがある。

 
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▼Webミニテキスト『コウガイビル』試案においても、この「ふしぎ!?」をいちばん大切にしたいな。
 コウガイビルはキモイだけでない!!
 「エサなしで生きのびる」凄いヤツ!!

 「再生」とは!?
 「生きる」とは!?
 生命科学最前線に私たちをつれていってくれるかも知れない!!

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