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本日(2021/08/10)、第292回オンライン「寅の日」!! #颱風雑俎 #traday #寺田寅彦

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▼台風9号は9日5時過ぎに広島県呉市付近に再上陸し、やがて温帯低気圧に変わった!!
 しかし、風はけっこう強かった。
 雨もそれなりに降ってきた。日本海に抜けても再度発達して今日も広範囲で荒天の恐れがある。
 熱帯低気圧→台風→温帯低気圧 !!

 あらためて「台風」って!?自問してみる。

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▼本日(2021/08/10)は、第292回オンライン「寅の日」である。
 8月のテーマ は「気象」である。

 【8月テーマ】「寅彦と気象」

 その一回目の本日は、その台風である。「颱風雑俎」を読む!!

◆本日(2021/08/10)、第292回オンライン「寅の日」!!

●「颱風雑俎」(青空文庫より)

▼「台風」それは、けっして突然に現れたものではない。
 ずっとずっと昔から私たちがつき合ってきた「気象現象」である。
 寅彦はこう言っていた。

 このような颱風が昭和九年に至って突然に日本に出現したかというとそうではないようである。昔は気象観測というものがなかったから遺憾ながら数量的の比較は出来ないが、しかし古来の記録に残った暴風で今度のに匹敵するものを求めれば、おそらくいくつでも見付かりそうな気がするのである。

 また、こんな提言までしていた。

 これらの根本的決定因子を知るには一体どこを捜せばよいかというと、それはおそらく颱風の全勢力を供給する大源泉と思われる北太平洋並びにアジア大陸の大気活動中心における気流大循環系統のかなり明確な知識と、その主要循環系の周囲に随伴する多数の副低気圧が相互に及ぼす勢力交換作用の知識との中に求むべきもののように思われる。それらの知識を確実に把握するためには支那、満洲、シベリアは勿論のこと、北太平洋全面からオホツク海にわたる海面にかけて広く多数に分布された観測点における海面から高層までの気象観測を系統的定時的に少なくも数十年継続することが望ましいのであるが、これは現時においては到底期待し難い大事業である。

 寅彦がこう言ってから、86年!!今どこまできているのだろう!?

 私には、以前からこの随筆のなかでとても気になっているコトバがあった。
 「地相術」!!

 こんなかたちでこのコトバは出てきた。

 昔は「地を相(そう)する」という術があったが明治大正の間にこの術が見失われてしまったようである。颱風もなければ烈震もない西欧の文明を継承することによって、同時に颱風も地震も消失するかのような錯覚に捕われたのではないかと思われるくらいに綺麗に颱風と地震に対する「相地術」を忘れてしまったのである。
 このように建築法は進んでも、それでもまだ地を相することの必要は決して消滅しないであろう。
 地震による山崩れは勿論、颱風の豪雨で誘発される山津浪についても慎重に地を相する必要がある。
地を相するというのは畢竟(ひっきょう)自然の威力を畏(おそ)れ、その命令に逆らわないようにするための用意である。

つづけてこうも言っていた。

西洋人は自然を人間の自由にしようとするが日本人は自然に帰し自然に従おうとするという意味のことを話していたと記憶するが、このような区別を生じた原因の中には颱風や地震のようなものの存否がかなり重大な因子をなしているかもしれないのである。

▼ちょっと気にしてしまう理科教育への苦言もあった。

これに限ったことではないが、いわゆる理科教育が妙な型にはいって分りやすいことをわざわざ分りにくく、面白いことをわざわざ鹿爪(しかつめ)らしく教えているのではないかという気がする。子供に固有な鋭い直観の力を利用しないで頭の悪い大人に適合するような教案ばかりを練り過ぎるのではないかと思われる節もある。これについては教育者の深い反省を促したいと思っている次第である。

 もちろん反駁したい気持ちはあるが、ひよっとしたら指摘があたっている部分もあるかも…!?

 最後のしめはやっぱり寅彦らしく

 颱風のような複雑な現象の研究にはなおさら事実の観測が基礎にならなければならない。それには颱風の事実を捕える観測網を出来るだけ広く密に張り渡すのが第一着の仕事である。

 86年たって「第一着の仕事」はどこまで来ているのだろう。
 得られた「情報の活用」という点ではどうだろう!?

 「地相術」に関連して、今一度見ておきたくなったページがある!!

● 重ねるハザードマップ

 

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