「日本理科教育史」をプロットする!!(48) #鉄と硫黄 #化学変化 #舎密開宗 #宇田川榕庵 #田中実
▼私には相矛盾するふたつの持病がある。
「ばっかり病」と「あれもこれも病」である。
今さらなげいてもはじまらない。これらの持病とうまくつき合っていくしかない。
今年の夏、「夏の創造」という大げさなプロジェクトをかかげた。そのなかでいくつかの課題(宿題)を設けていた。
そのひとつが
(3)「日本理科教育史」をプロットする!! を続ける。
である。しばし、これに集中してみようと思う。
▼最近、中学校理科から、「化合」という用語が消えると話題になっていた。
驚いて、あの実験はどうなるんだろう?と、教科書を取り寄せ確かめてみた。
あの実験はあった!!
【実験】「鉄と硫黄の混合物を加熱したときの変化」
として。
やっぱり定番実験だ!!
私としては、さらに発展させてた、「鉄と硫黄のダンゴ」実験が気に入っていた。
▼この機会に、この定番実験が、日本理科教育史のなかでいつごろ、どのように「定番」となっていったのだろう。
しばし、それを可能な範囲で追いかけてみたいと思う。
日本の科学史で「化学」と言えば、これだ!!という本があった。
『舎密開宗』である。
●1837~1847年 『舎密開宗』(宇田川榕庵著)日本で最初の「化学書」!!
貴重な資料だ。それはわかるがこのままでは私には歯が立たない。
アリガタイことに現代語訳が出ていた。
●1975年 『舎密開宗―復刻と現代語訳・注 』(講談社 宇田川 榕菴 (著),田中 実 (著))
マッチを追いかけていたときに、かなり思いきって手に入れていた。
こんなときにこそ見なければ…。
▼ここに、この定番実験はすでに出ていた!!
「銕和硫黄 第二百七章」
現代語訳ではこうだ。引用させてもらう。
第二百七章 鉄は硫黄と化合する 鉄くずに適当量の硫黄を加え、水で練って泥状にすると、自然に発火する。 …(『舎密開宗―復刻と現代語訳・注 』(講談社 宇田川 榕菴 (著),田中 実 (著))P308より)
驚きデアル!!
(つづく)
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