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本日(2021/05/06)、第284回オンライン「寅の日」!! #ラジオ雑感 #traday #寺田寅彦

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▼寅彦の大好物の苺が赤く熟しはじめた!!

  好きなもの
  苺 珈琲 花 美人
  懐手 して 宇宙見物
         1934.1.2

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▼本日(2021/05/06)は、第284回オンライン「寅の日」である。
 5月のテーマは、寅彦の随筆そのものに関連して次のようにした。

【5月テーマ】「寅彦随筆の面白さ」

 その1回目の本日は、「ラジオ雑感」を読む。

◆本日(2021/05/06)、第284回オンライン「寅の日」!!

●「ラジオ雑感」(青空文庫より)


▼「寅彦随筆の面白さ」の第1回目に、「ラジオ雑感」を持ってきたのにはちょっとしたわけがあった。
 友人からこの随筆をラジオで朗読しているという情報を聞いたからである。
 試しに聴いてみた。
 これが、実に面白かった!!それがなんとうれしいことにたった今も聴けるのである!!

●NHKラジオ 朗読シリーズ らじる文庫~寺田寅彦とラジオ~

 ちょっと大げさかも知れないが、感動してしまった!!
 寅彦随筆のこんな楽しみ方もあるのかと!!
 テキストを見ながら、聴くとなお面白さが増してくる気がするのだった。

▼今月のテーマにもどる。
 さすが寅彦!! うまいなあ!! と思ったところを思いつきでピックアップしてみた。

 それはとにかく、講演でも自分のよく知っていて始終互いに談話を交わしている人の講演ならば、あまり言語明晰でない人のでもよく分かるような気がする。そういう場合には話している人の「顔が見える」。そうしてそれが音の不完全を助けて理解を容易にするように思われる。「話し振り」をよく知っているという事は、単に音響だけの記憶を意味するのではなくて、話す人の顔面筋肉のあらゆる微細な運動の視像と一つ一つの言語と結び付いたものの綜合的記憶を意味するのであろう。
それでラジオで耳馴れた人の声を聞くと、その声が直ちにその人の顔の視像を呼出して来て合体する。そこで始めてその言葉の意味が明らかになるのであろうと思われる。日常接している人だと、いちばん最初に咽喉(のど)を掃除するための「エー」という発声を聞いただけで話し手の顔がありありと面前に出現するのは全く不思議である。

だんだんと本領を発揮して現代社会に通ずるようなことを語りはじめる!!
寅彦はいつ読んでも今日的なのである。

しかしこれがラジオであるために、こういうことになるのである。つまりあまりに事柄が軽便すぎて事柄の重大さがなくなるのであろう。パチリと一つスウィッチを入れさえすれば、日比谷公会堂の演奏、歌舞伎座の演技が聞かれるからである。昔の山の手の住民が浅草の芝居を見に行くために前夜から徹夜で支度して夜のうちに出かけて行った話と比較してみるとあまりにも大きな時代の推移である。しかしそういう昔の人の感じた面白さと、今のラジオを聞く人の面白さとの比較はどうなるかそれは分からない。
 同じようなことは外にもある。教育でも機関が不完全で不便な時代に存外真剣な勉強家が多くて、あまりに軽便に勉強の出来る時代にはまた存外その割に怠け者が多いようなものである。
 
 こういう意味からすると、ラジオが出来たためにわれわれの音楽を聴くことの享楽をいくぶん破壊されたとも云われるかもしれない。教育機関の立派になったお蔭でわれわれは学問することの法悦(ほうえつ)を奪われたというと同じ逆説的な申分ではあるが、いくらかそういう感じがなくはないであろう。

こうしてあげだすと、きりなくあがってくる。
同じ寅彦ファンでも、気になるところ、「お気に入り」の一節は異なるのかもしれない。
それがまた面白い!!

 最後にもう一箇所だけ引用させてもらおう。

 理科の学問をしているのに、どうして自分でラジオ機械を修繕しないのかと聞かれることがある。なるほど電磁気学理論の初歩も知らない素人で非常にラジオ通があるのに、三十年来この方面の学問に関係し、しかもそれで生活して来ている人間が、宅のラジオくらいを直すのに、一々ラジオ屋さんの御苦労を願うというのは自分ながら妙なことであると思われなくはない。紺屋(こうや)の白袴とでもいうのか、元来心掛けの悪いためか、それとも不精なのか、おそらくそれのすべてであろう。しかし一体に科学の研究を生涯の仕事にしている者のためには、出来てしまっているものには興味がなくてまだ出来ないものにのみ興味を引かれる。そうして出来ていないものがあまりに多い。ラジオの修繕までは手が届きかねるという人は自分のみならず他にもおそらく多いであろうと思われる。

テーマ「寅彦随筆の面白さ」に沿って 私が現在感じていることは2つだ!!

(1)寅彦随筆はいつ読んでも今日的だ!!

(2)寅彦の軸足はいつも「科学者」にある!! 


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コメント

こんばんは。お気に召して紹介した甲斐がありました。
知り合いがラジオ出演してしかもラジコで聞けるというので、ラジコに入ったものの、収録先がわからずあっちこっち探している内に見つけました。
私は楠田さんのような深読みはできてませんが、朗読で寅彦先生を聞くのもまた一興かと思います。寅彦先生に限らず古今の名文を耳から入れるとまた違った面白さがありますね。

投稿: sakamoto | 2021/05/06 21:29

sakamotoさん
ありがとうございます。
耳から入って来る寅彦先生の随筆ほんとうにいいですね。
また、朗読をしているのがプロのアナウンサーというのもいいですね。
まるで寅彦先生に語りかけられている気分になります。
 いつも面白い情報をありがとうございます。
 今後ともよろしくお願いします。
 

投稿: 楠田 純一 | 2021/05/07 06:00

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