「日本理科教育史」をプロットする!!(44) #液体窒素 #液体窒素物語 #左巻健男
▼「液体窒素」が日本の理科室にはじめて持ち込まれてからどうやら半世紀近くが経つようだ!!
流れ転がる空気(窒素)を目の前で見た生徒たちは歓声をあげ
青く透き通った酸素の液体に感動し
エタノールの固体が、エタノールの液体に沈むのを「ふしぎ!?」に思い、やがて納得する!!
生徒たちのみならず、持ち込んだ教師自身の物質観をも変えてしまった!!
最初は今のように簡単に入手できなかった。
それでも、やっぱりこの「液体窒素」を、どうしても自分のところの理科室に持ち込みたかった。
そして、半世紀近くのあいだに全国各地に多くの「液体窒素物語」が生まれた!!
▼早くから「液体窒素」を理科室に持ち込んだ左巻健男さんは、次の近著でたいへん詳しく左巻さんの「液体窒素物語」を語られていた。
●2019年5月『おもしろ理科授業の極意 未知への探究で好奇心をかき立てる感動の理科授業』(左巻健男著 東京書籍 2019.5.15)
▼この著書の3章「液体窒素とドライアイスで物質の状態変化」(P95より)である。
とても興味深く、面白い「液体窒素物語」である。
項目のみ引用させていただく。
A 液体窒素の授業
1. 液体窒素を使った授業
(1)教師1年目の悩み
(2)液体窒素を使った授業などが、教師生活を変えた
(3)液体窒素の基本実験
2.液体窒素の実験時の発問集
3.液体窒素を扱うときの注意と安全対策
(1)凍傷の事故
(2)容器破裂の事故
(3)窒息、酸欠の事故
(4)液体酸素
4.液体窒素の入手法
5.液体窒素をどのようにつくっているか
なんと詳しいことか !!
これはとても役に立つ!!
これから「液体窒素物語」に挑戦という人は必見だ!!
▼このすぐれた教材「液体窒素」を使った授業は、これからもつづいていくだろう。
「液体窒素」使ったあらたな実験も開発されるかもしれない!!
そして、あらたな「液体窒素物語」も生まれていくだろう。
入手も以前にくらべればうんと簡単になったかも知れない。
しかし
入手するにあたり、自分で動いて注入してもらう工場(現場)にでかけていくことをお薦めする。
その様子を見学すること、「液体窒素が現在どんなところに使われているか」などのお話を聞くことは、最高の教材研究になる!!
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