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本日(2020/12/13)、第271回オンライン「寅の日」!! #科学と文学 #traday #寺田寅彦

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▼高知の「はりまや橋」の地下にはりまやま橋地下広場がある。
「土佐の寅彦」詣には必ず訪れる定番スポットのひとつであった。そこに「高知の偉人達」の掲示板がある。
 我らが寺田寅彦も、もちろんあった。
 「天災は忘れられたる頃来る」の大きな文字の横に説明書きがあった。

 

寺田寅彦(1878~1935)
  寺田寅彦は、物理学者・随筆家として知られ、多くの著書を残しています。物理学の研究では、日常周辺の諸現象を具体的、科学的に分析し、その法則の発見につとめ、研究成果を論文や随筆として発表し、科学随筆ともいえる分野を開きました。……

 今、いちばん注目したいのは、最後の「科学随筆ともいえる分野を開きました。」のところです。

▼本日(2020/12/13)は、第271回オンライン「寅の日」である。
 12月のテーマは、「寅彦の科学と文学」である。

【12月テーマ】「寅彦の科学と文学」

 読むのはテーマ ずばりそのもの「科学と文学」。3回に分けて読み進めている。
 本日はその2回目である。

◆本日(2020/12/13)、第271回オンライン「寅の日」!!

「科学と文学」(2)(青空文庫より)

▼今回は

・文学と科学の国境
・随筆と科学
・広義の「学」としての文学と科学

を中心に読み解いていきたい。
 さっそく、これまでにももっともよく引用されてもらってきた文章が出てきた。

 顕微鏡で花の構造を子細に点検すれば、花の美しさが消滅するという考えは途方もない偏見である。花の美しさはかえってそのために深められるばかりである。花の植物生理的機能を学んで後に始めて充分に咲く花の喜びと散る花の哀れを感ずることもできるであろう。

 けっして、「科学」と「文学」は対峙するものではない。
 ホンモノの「文学」のベースには「科学」がなければならない!!それが寅彦の文脈だろうと思っていた。

 そして、科学者の役割についても、次のように言及していた。

 それで、そういういろいろな物の見方に慣れた科学者が人間界の現象に対してそういう見方から得られるいろいろな可能性を指摘してそれに無関心な世人の注意を促すということは、科学者としてふさわしいことであって、そうしてむしろ科学者にしてはじめて最も有効に行ない得らるる奉公の道ではないかとも考えられるのである。

 ここにも警鐘「天災は忘れられる頃来る」の萌芽があったのだ。

▼そして、寅彦の主文脈に近づいて行く。

 そういうことから考えても、科学者が科学者として文学に貢献しうるために選ぶべき一つの最も適当なる形式はいわゆるエッセーまた随筆の類であろうと思われる。

 節がかわっても、冒頭からこう続けていた。

 科学が文学と握手すべき領域は随筆文学、エッセー文学のそれであるかと思われる。

 ここが寅彦のもっとも主張したい本意だけに繰り返し力説していた。

 それはとにかくとして、現在において、科学者が、科学者としての自己を欺瞞することなくして「創作」しうるために取るべき唯一の文学形式は随筆であって、そうしてそれはおそらく、遠き「未来の文学」への第一歩として全く無意味な労力ではないと信ずるのである。

 はりまや橋地下広場の「科学随筆ともいえる分野を開きました。」のコトバはほんとうだったのだ!!

 さらには、未来の「学」への提言も行なっていた。

 非論理的論理というのは、今の人間のまだ発見し意識し分析し記述し命名しないところの、人間の思惟(しい)の方則を意味する。これを掘り出し認識するのが未来に予想さるる広義の「学」の一つの使命である。科学も文学も等しくこの未来の「学」の最後のゴールに向かってたどたどしい歩みを続けているもののようにも思われるのである。

寅彦がこう言ってから87年が経った!!
 未来の「学」は、どこにいるのだろう!?


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