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2020年・『「コウガイビル」を追う』はどこまで!? #2020年 #コウガイビル #陸産プラナリア #飢餓と再生 #教材化

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▼54号コウガイビルは、一ヶ月前(2020/11/09)に観察したときにくらべるとたしかにひとまわり小さくなったように思えた。
 最初は「の」字にかたまっていたが、やがて逆三角形の頭をヒラヒラさせながら動きはじめた!!
 
 生きている!!
 54号コウガイビルはエサなしで5ヶ月生きのびた!!(2020/12/09)

▼エサなしで生きのびるこの「ふしぎ!?」のかたまりのような生きものにはじめて出会った日のことを今でも鮮明に憶えていた。

●2008年11月14日 コウガイビル1号に出会う!!
 はじめから「コウガイビル」と知っていたわけではなかった。
 ヤマビルの巨大なものぐらいの認識だった。とりあえずナイロン袋に少量の水とともに入れて様子をみることにした。
 エサを考えないわけではなかったが、何を与えてわからなかったので、ときどき水だけは追加した。
 なんとそのコウガイビルは翌年(2009年)の8月2日まで生きのびたのである。
 第1号コウガイビルはエサなしで261日間生きのびたのである。

 私はすっかりこの生きものに夢中になってしまった。
 それから今日まで54匹のコウガイビルに出会ってきた!! 
 その全記録が、次なる「道楽の科学」だった。

「コウガイビル」を追う 

▼54号コウガイビルは年を越して生きのびることができるだろうか!?
 いつまでエサなしで生きのびるだろうか!?

 私がいちばんたよりにしている参考文献

●『プラナリアの形態分化~基礎から遺伝子まで~』(手代木渉、渡辺憲二著、共立出版 1998.3.25)
・「14.陸産プラナリア,コウガイビル種類・生態並びに形態分化」(P259~)
・「14.9 飢餓と再生」(P275より)

 この疑問に答えてくれる記述があった。何度も引用させてもらっているが再度あげてみる。

 コウガイビルの飼育では給餌が大切な要素となるが、餌に対しての反応は同一種内でも異なり積極的に摂取するグループとそうでもないものとがある。また長期間の飢餓に耐え、もとの体重の1/100に減少しても生存し続けることができる。このような生理的変化が、顕著な再生能をもつ本動物の器官形成にどのような影響を及ぼすのか、頭部再生の有無、形成所要時間、極性との関連について、採集直後の体重を100として、もとの30~40%に減少したグループを飢餓個体として実験を行った。  なお、飢餓個体の設定は、採集された個体のうち、何としても餌を食べないものがあり、かなりの期間絶食にも耐えられるが、やがて死に至る。体重減少と生存期間の長短は一定ではないが、採取後減少の一途をたどる体重は、ある時点で平衡状態となり、これ以降急激に減少して死ぬものが多い。体重が安定をみせる状態を越えると個体は死を迎えることから、この安定期(もとの体重の30~40%)を飢餓状態と考えた。これらの飢餓グループと採集まもないものとを次の実験により比較した。(同書P276より)

 この説明から行くと体重1/100まで生きることもと!?
 では、54号はいつまで !?
 消えるその 瞬間は !?

▼では、「これから」である。
 2021年以降「動ける」ようになったら、2つのことをめざしたい。

(1)Webミニテキスト『コウガイビル』試案を作成する。(教材化)
 これまでの観察を生かして、教材化への道をさぐる。
  
(2)「コウガイビル」研究者に会いに行く!!
 テキスト試案とこれまでの観察記録をもって、先の著書の執筆者に会いに行く。

 この「コウガイビル」が、生命科学最前線につれていってくれることを信じて…!! 
 

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