2020年・ヒガンバナの完熟「種子」回収した!!(2020/12/15) #日本ヒガンバナ学会 #ヒガンバナの種子
▼「自然結実」ヒガンバナ群生地から採集した花茎16本を「水栽培」していた。
数が少なかったので、屋外の軒下で十分だった。
例年なら、時期が来れば黒々とした完熟「種子」が床にこぼれ落ちるところだが、今年はいっこうにその気配がなかった。
「目玉オヤジ」状態になったものもそのままシワシワになってしまうところだった。
そこで、このあたりで強制回収することにきめた。
驚くことがあった。
皮をかぶったままの完熟「種子」は、思っていた以上に水分を保有していたのだ!!
けっして カラカラ シワシワ でなかったのだ。
▼例年のように、チャックつきナイロン袋に回収した「種子」を一個ずつ入れていった。
ナイロン袋には、「花茎採集日」「種子回収日」「花茎採集場所」を記入した。
全部で16個である。 採集場所(群生地)ごとにならべてみた。
【安富】5個+【福崎】4個+【福崎B】7個 = 16個 !!
▼群生地発見の2013年以来、こんなに少ないのははじめてである。
昨年採集・回収した530個にくらべたら大違いだった!!
【安富】107個+【夢前】186個+【福崎】184個+【その他】53個 = 530個 !!
いちばん極端なのは【夢前】だった。
昨年は最高の186個も回収できたのに、今年は0個だった!!
▼この事実をどう読み解けばいいのだろうか!?
思いつくままに記しておく。
・2019年日本のヒガンバナに「異変」が起こった!!
・「自然結実」は、周期的にやって来る!!(この傾向は以前からみられた。)
・大量に「自然結実」した翌年には寡少である!!
・これがヒガンバナが生きのびるための戦略!?
・群生地発見からまだ8年だ。2019年は「異変」でなく、仮に10年に一度起こる アタリマエだとしたら!!
・日本のヒガンバナは3倍体(不稔性)で、分球によってのみ殖えるというアタリマエが 変わるかもしれない!?
・まだまだすべてが作業仮説の段階だ。
・もっと多くの「事実」が欲しい!!
多くの「事実」のためには、さらに簡単な実生実験法の確立が急務である。
誰でも 簡単に 自分でこの「事実」を 確かめてみる方法を!!
種子の保存方法についても改良の余地があるかも知れない。それについても…
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