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「日本理科教育史」をプロットする!!(34) #1985年 #やさしくて本質的な理科実験 #極地方式研究会 #鈴木清龍

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▼『やさしくて本質的な理科実験2』から9年がたっていた。
 1985年(昭和60)4月、『やさしくて本質的な理科実験3』が出された。

●1985年4月10日 『やさしくて本質的な理科実験3』(高橋金三郎・鈴木清龍・若生克雄共編 評論社)

 帯にはこうあった!!
 「第一線の教師が、授業実践の中から種々の実験の工夫を通して、子どもに科学をやさしく理解させる実験集!」

▼内容的にもさらにパワーアップされていた。
 巻頭言「実験を工夫すること」のなかで鈴木清龍氏は次のように語っておられた。

 この本の構成として 「ねらい」には、何を教えたくてこんな実験をするのか 「方法」には、これまでの方法と違う点、どんな工夫をしたのか 「授業のなかで」では、子どもたちにどのように問いかけ、事実を明らかにし、認識にはたらきかけていくのか を書く という、これまでの形はかえませんが、それに加えて、この巻からは特に、各本文の最後に、実験を工夫し、授業を実施し、公表した時期やその様態を明記することにしました。 新しい実験を工夫し授業を通してその工夫を評価するということは、理科を教える教師の仕事のなかでも極めて創造的な部分であると考えます。実験の工夫や実践のプライオリティ(優先権・先取権)を主張し認めあうことは研究にとっては極めて重要なことです。(同書P1より)

研究を進めていくうえでとても重要なことが指摘されていた。
▼さらに「実験を工夫すること」の意味について次のように言及されていた。

理科の授業では、実験の中に教えたいねらいや内容がふくまれています。ねらいや内容が新しく、これまでのものと違ってくると、新しい実験が必要になります。新しい実験を思いつき工夫する動機の中には、授業のねらいや内容に関わって、子どもの認識をかえていく可能性への予感や期待がふくまれています。理科の授業での実験の工夫をそのように考えましょう。教師の創造性の発現の一つの形態であると評価し教師の仕事の価値を教師自身の力で高めていく手がかりにしましょう。工夫したことが、改善か改悪かは授業によって、子どもたちの反応によって評価されるでしょう。これからも実験の工夫は続けられなければなりません。 (同書P2より)

なんとも説得力をもつ言説だ!!
これは、35年経った今も、そして「これから」も有効!!

▼では具体的にどんな「実験」「実験の工夫」が紹介されていたのだろう。
 そのほんの一部のタイトルだけをピックアップしてみよう。

6. ポリ袋のエアマットで気圧を考える
8. ガラス棒で弾性を
 ・【授業】ガラスの弾性実験!!
9. 固体になると体積は小さくなる
10. 水蒸気づめの風船
11. 何んでも三態変化 ー 続、液体窒素を使おうー
14. 鉄でも岩でもとろかそう
18. ピッカリテスターとブーブーテスター
19. 100Vで豆電球をつけよう
20. もうひとつのクリスマスツリー
22. テレビの分解 ー電気器具の分解と利用 その1 ー
23. 何でもマイク ー電気器具の分解と利用 その2 ー
30. ジャンピング・トイで作用反作用
35. レバーで酸素を発生させよう
36. 混ぜ合わせた気体の性質を調べよう
37. 「水の成分」をマグネシウムで調べる
 ・「水から水素を取り出す」
47. 花と種子
48. 胞子と種子のちがい ースギナの胞子を育てるー
53. 動脈血・静脈血、血液は栄養水

等々

 今ではアタリマエの「定番」実験にも 「はじまり」があった!!
 「はじまり」を知ることは、さらなる「実験の工夫」を生む!!

(つづく)

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