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【お薦め本】『俳句を楽しむ』(佐藤郁良著 岩波ジュニア新書)

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▼この度、オンライン句会「寅の日」をいよいよ起ちあげることを機に、俳句への興味があらためて湧いてきていた。
「俳句もどき」は詠んではいても、それはなかなかシロウトの真似事の域をでるものではなかった。
 あらためて根っこのところから俳句のキホンを学んでみたい!!
 そして
 句会の進め方、楽しみ方を知りたい!!
 そんな思いがあった。

▼そんなとき出会ったのが今回の【お薦め本】である。
 岩波ジュニア新書の一冊である。私は若い世代向けに出されているこのシリーズの新書が好きである。

◆ 【お薦め本】『俳句を楽しむ』(佐藤郁良著 岩波ジュニア新書 2019.11.20)

 いつものようにお薦めポイント3つを先にあげておく。

(1)俳句甲子園常勝名門校の指導者が俳句の楽しさを体験的に熱く語っている!! 

(2)現役国語教師が書いたとてもわかりやすい最高の俳句入門書!!

(3)自分でも俳句を詠み、句会にも参加してみたくなる本!!

▼では3つのポイントについて少し詳しくみていこう。

(1)俳句甲子園常勝名門校の指導者が俳句の楽しさを体験的に熱く語っている!! 
 「俳句甲子園」今では多くの人がTV等で知っているこの大会は、1998年「俳都」(俳句の都)松山ではじまったそうです。
 著者が率いる開成高校チームが参加したのは2001年の第四回大会からだそうです。
  これが著者自身にとっても俳句との最初の出会いだったようです。   
 開成高校が常勝校になるまでのドラマが「第一章 俳句甲子園からはじまった!」では熱く語られていた。
 途中で紹介されている生徒たちの俳句が実にすばらしい!!
 このドラマ自体が俳句の楽しさを伝えてくれていた。
 著者のことばを借りよう。

俳句を始めるきっかけは本当に人それぞれで、私のように俳句が向こう側からやって来た例もあれば、俳句甲子園出場を機に俳句を始めた若者も多くいます。皆さんにとっては、この本を読んだことが俳句をはじめるきっかけになるかもしれません。
俳句を始める年齢もまた、人それぞれです。私の場合は、三十二歳で俳句に出会いましたが、これはプロの俳人としてはやや遅い方だと思います。十代から俳句に触れている若者を見ると本当にうらやましく思いますが、これは致し方ありません。俳句に出会うのが何歳であっても、決して遅すぎるということはないのです。
 この本の読者が若い方であればなおさらですが、少し年齢の上の方でも、俳句の世界へ是非一歩を踏み出していただきたいと思います。(同書 P27より)

 

(2)現役国語教師が書いたとてもわかりやすい最高の俳句入門書!!

・第2章 俳句を鑑賞する
・第3章 季語の世界
と読み進めるうちに
 「これならわかる!!」
 「ナルホド (゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン」
と納得することも多かった。これまでに読んだ類書(そんなたくさん読んだわけではないが)にくらべてとてもわかりやすいと感じた。
 文体も使われている言葉も 初学者にはとてもわかりやすいものになっていた。
 きわめつけは
・第4章 実作への一歩
 だった。ここでは、まるで「俳句入門」の授業を受けているような気分になるのだった。
 わかった!!
 なぜかくもやさしくわかりやすいのか!?
 今さらであるが、著者はプロの俳人であると同時に現役の国語教師なのである。
 ここでの読者への問いかけは授業における精選された「発問」なのである。
 授業ノートを読むような気持ちで読めば、「これから」もずっと使える最高の「俳句手引き書」となるだろう。
 また迷ったら開いてみよう。

 俳句上達の秘伝が語られていた。

 まずは、一日に二、三句でよいので継続的に俳句を詠む習慣をつけましょう。その中から他者の評価を得られた句だけを残して、残りは潔く捨てる。この姿勢が身についたら、皆さんも「俳人」の仲間入りをしたと言ってよいでしょう。(同書P158より)

▼最後に
(3)自分でも俳句を詠み、句会にも参加してみたくなる本!!

 俳句を極めようとすれば、今挙げたように様々な努力が必要になるのですが、それは何年か時間をかけて取り組めばよいことです。まずは、俳句を楽しむ気持ちを大切にしてください。俳句が好きになれば自ずと次の課題見えてきて、何をしなければならないか、自分なりに気づくようになるはずです。何もかも一気に習得しようと思う必要はありません。(同書P184より)
 俳句は十七音というささやかな器ですが、その奥行は無限に広がっています。読者の皆さんも、是非俳句を楽しみながら、自分の人生をより豊かなものに耕していっていだきたいと思います。(同書p192より)

  こんな誘いの文章を読んでいるうちに、自分でも俳句に挑戦してみたくなるのでした。
 さらに、こうも言われていました。

 俳句を続けていく中で一番の楽しみは、句会に出ることです。句会は、俳句における最も基本的な活動と言ってよいでしょう。(同書p161より) 

 この言葉につづけて、具体的な句会の進め方についての話もあるのはうれしいです。
 今、もっとも知りたいところだったから。
 付録には「清記用紙・選句用紙」の見本までついていたアリガタイ!!

 今すぐにもリアル句会に参加してみたい気分にもなる。
 しかし、今はそれはなかなか…。
 そこで、まずはオンライン句会を!! と言えば我田引水がすぎるか。
\(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ
 
今、最も【お薦め本】にあげたかった本である!!

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