2020年6月(水無月)の俳句「歳時記」!! #歳時記 #クモ学
▼ 蜘蛛の子を散らしたように…!!
6月に入って、ごくごくアタリマエのように庭の金柑の木に見るようになったシーンである。
子グモたちはきっとジョロウグモだろうと思われる。
寅彦は「俳句の精神」(青空文庫)のなかで、俳句修業の効用として次のように語っていた。
俳句の修業はその過程としてまず自然に対する観察力の練磨(れんま)を要求する。俳句をはじめるまではさっぱり気づかずにいた自然界の美しさがいったん俳句に入門するとまるで暗やみから一度に飛び出してでも来たかのように眼前に展開される。今までどうしてこれに気がつかなかったか不思議に思われるのである。これが修業の第一課である。
生涯自分の目で見ることのないだろうと思っていた「蜘蛛の子を散らしたように…」を、ごくごくアタリマエのように観察するようになったのも、私の拙い俳句修業をはじめたおかげかも知れない。
▼さあ、今月も私の俳句修業をはじめよう!!
まずは、名句を楽しませてもらうところからはじめよう。
名句の参考にさせてもらうのは
である。ここより巻頭名句11句を引用させてもらう。
(1) 緑蔭や矢を獲ては鳴る白き的 竹下しづの女
(2) ゆるやかに着てひとと逢ふ螢の夜 桂 信子
(3) 螢籠昏ければ揺り炎えたゝす 橋本多佳子
(4) 花楝谷風騒ぐとき匂ふ 小路紫峽
(5) 籐椅子に深く座れば見ゆるもの 星野高士
(6) 子燕のこぼれむばかりこぼれざる 小澤 實
(7) 新しき水輪の中の水馬 倉田紘文
(8) ゆるぎなき青田の色となりにけり 清崎敏郞
(9) はなびらの垂れて静かや花菖蒲 高浜虚子
(10) 舟通ることなき水路花菖蒲 森田峠
(11) 地下鉄にかすかな峠ありて夏至 正木ゆう子
▼ 今月も俳句修業の第一歩、シロウト「選句」からはじめる。
この頃、「選句」という作業がけっこう面白く思えてきた。
【私の選んだ名句ベスト3】
(8) ゆるぎなき青田の色となりにけり 清崎敏郞
(6) 子燕のこぼれむばかりこぼれざる 小澤 實
(7) 新しき水輪の中の水馬 倉田紘文
【次点】
(9) はなびらの垂れて静かや花菖蒲 高浜虚子
【評】
今月は、冒頭の「観察眼」についつられてしまった。
・「ゆるぎなき青田の色」にぐっと惹かれた。
・「こぼれむばかりこぼれざる」まさに あるあるの観察力!!
・昨日、ゆっくり池の水面みていたら、まさにこの通りだった。「新しき水輪の中の」おみごと!!
・「垂れて静かや」はやっぱりうまいなあ!!観察眼+α αって何!?
▼このblogを読んで下さったあなたなら、どの句を選句しますか!?
あなたのベスト3は!?
そんなところから、オンライン選句会はじめたいなあ。
俳句結社「寅の日」の定例イベントとしても考えていきたい。
まずは…。
今月もひとり吟行つづけてみよう!!
きっといつの日か を夢見ながら…
| 固定リンク
コメント