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【お薦め本】『雲と出会える図鑑』(武田康男著 ベレ出版)

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▼「今、いちばんやりたいことは何ですか?」
と問われれば、私は何の躊躇もなく次のように答えるだろう。

 「雲見」の旅に出たい!!

 行く先の希望もいろいろあるが、それは二の次である。ともかくいろんな雲に出会える「雲見」の旅である。いろんなところに出かけた「雲見」の旅のなかで、最も忘れることのできないうれしい旅があった。

●富士山五合目へ、「雲見」の旅!!(1)
●富士山五合目へ、「雲見」の旅!!(2) 

である。

▼その「雲見」の旅を思い出させてくれるようなうれしい本が出た!!
それが今回の【お薦め本】である

◆ 【お薦め本】『雲と出会える図鑑』(武田康男著 ベレ出版 2020.5.25)

実に面白い!!
 お薦めポイントはいっぱいありすぎて、またまたダラダラと語ってしまいそうだ。
 いつものように前もってポイントを無理やり3つにしぼっておく。

(1) 空の探検家・武田康男さんと一緒に「雲見」の旅をしている気分になる!!
(2) 雲と出会うための「秘技」のすべてがここにある!!
(3) 「雲見」のカガクを楽しめる!!

▼3つのポイントは重複し、深く関連しているが、少しだけ詳細に語ってみる。

(1) 空の探検家・武田康男さんと一緒に「雲見」の旅をしている気分になる!!
 武田さんの「雲見」の解説は、いつもわかりやすく説得力をもつものだった。
 それは、きっと武田さん自身が「雲見」の魅力を知り尽くしているからだろうと思っていた。
 「雲見」の魅力については、「はじめに」のなかで、次のように語っていた。

 空に生まれては消え、風に流されて、雨や雪をもたらす雲は、人類が生まれるずっと前から地球に存在し、雲の下で人間は進化してきました。私は雲を眺めると、そうした時間と空間のスケールを感じるのです。(同書P2より)

 1章「雲について」
 2章「身近に見られる雲」 
 で、「雲見」の基本的なことをマスターしてから、いよいよ3章「おもしろい雲を探す旅」から、最高の案内人と一緒の「雲見」の旅がはじまるのだった。
 春・夏・秋・冬の「雲見」の旅が用意されている。!!
 8章「海外の雲」では、アラスカや南極への「雲見」の旅までつれて行ってもらえる。
 使われている写真はすべて武田さん自身が出かけて行き撮ったとっておきの写真ばかりである。
だからこそ、リアルで説得力をもつ。
 ワクワクと感動の伝わってくる文体もいい。
 どこから開いても、最高の案内人と一緒に「雲見」を楽しんでいる気分になるのである。

(2) 雲と出会うための「秘技」のすべてがここにある!!
 本のタイトルからいけば、これこそが本意なのかもしれない。

 いつも驚き感動することがある。
 今朝は栃木におられたのではと思ったら、昼には東京で仕事をされていた。
 飛行機で九州まで飛ばれたと思ったら、夕方には千葉に戻っておられる。
 そんなことがしょっちゅうだった。
 驚くべき行動力である。それは国内にかぎらなかった。地球上ならいつでもどこでも出かけて行かれた。
 まさに「空の探検家」であった。
 そうして誰よりもたくさんの雲を見てきた武田さんだからこそ語れる「雲と出会える」のための「秘技」があった。
 それを、この本ではおしみなく公開されていた。

 雲の写真は、レア度を3段階に分けて載せてあった。
・レア度 低 …年に何度か出会える 
・レア度 中 …年に1度くらい出会える
・レア度 高 …10年に1度くらい出会える
 という具合だ。
 レア度「中」「高」とあるとついつい冒険心、探検心をくすぐられてくるのだった。
 そして、これが最高のウリだ!!
 どの雲についても「雲との出会い方」が記してあった!!
この「雲」に出会うための「秘技」、具体的のノウハウのすべて、観察のための心得等が書いてあった!!

 さすがだと思ったことがいくつもある。
・「下見」をしておいて、「予想」をもって観察する。 
・メインの写真だけでなく、「その前」のあるいは「その後」の写真が掲載されている。
・同時刻の写真でも見る方向・角度を変えた写真もある。
(これは実にスバラシイ試みだ!!、その雲に出会える前の写真があることで、そのタイミングを知ることができる。またその後の変化を知ることで、どんな変化の一コマかを知ることができるのである。)

 これぞ、「ひとりでも多くの人に、この雲と出会って欲しい!!」という著者の願い・本意の現れである。

▼最後の3つ目のポイントにいく。

(3) 「雲見」のカガクを楽しめる!!
 メインの写真については、必ず
 「なぜ、その雲がみられるのか?」
 「どんなときに、その雲がみられるのか?」
 等について、わかりやすく「カガク」的解説がついていた。
それがとてもわかりやすいのである。
 けっして難解な専門用語を使うわけでもなく、誰が読んでもわかる用語を使って「カガク」的分析がしてあるのだ。
 だから誰もが納得できるのだった。
 
 「カガク」だからこそ、私にもきっと「出会える」はずと思えてくるのだった!!
 「雲見」しながら、たくさんの「カガク」が学べるのだ!!
 
 この本を読んで、次なる「雲見」の旅の準備しておきたいものだ!!
 さあ…!!

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