Webテキスト『天気の変化』はどこまで!?(40) #エマグラム鉄道物語 #SSI(ショワルター安定指数)
▼夕方、町全体を見渡すことのできる高台に登ってみた。
思っていた以上に「麦の秋」が残っていた。
麦が刈り取られ、耕し水が入れられ「水田」にかわった田も徐々に増えてきていた。
そのあいまをぬって、赤い列車が走っていた!!
「梅雨入り」はまだだった!!
▼「エマグラム鉄道物語」を続けよう。
そもそも「エマグラム」とは何か!?
何を表示するための図表か?
ひとつの答えがあった。
「エマグラムでは、大気の安定、不安定を読みとることができる!!」
さらにその目的を示すような究極のプロ仕様のような用語あった。
それが「SSI(ショワルター安定指数)」だ。
まずは、日常生活のなかでは使わないようなプロ仕様の専門用語だ!!
私にはひとつの作業仮説があった。
プロ仕様の専門用語のなかにこそ、誰にも分かるアタリマエのカガクがある!!
▼ほんとうだろうか!?
挑戦をつづけてみよう。
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4 エマグラム鉄道物語(その2)~SSI(ショワルター安定指数)~
※ラジオゾンデによる高層気象観測(気象庁)
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/upper/kaisetsu.html
※エマグラム(Sunny Spot)
https://www.sunny-spot.net/emagram/
のページを開いておいて考えてみよう。
(1)●SSI(ショワルター安定指数)
そもそも「エマグラム」とは何を見るための図表なんだろう。
それを教えてくれる 指数があった。
●SSI(ショワルター安定指数)
である。その<求め方>があった。
<求め方>
SSI(ショワルター安定指数)求め方は、500hPaの実際の気温(T500)から、850hPaの空気塊を断熱的に500hPaまで持ち上げると仮定したときの気温(T850)を引いたもの。
SSI(ショワルター安定指数)=T500-T850
これだけでは、なんのことか具体的なイメージがわいてこない。
そこで「エマグラム鉄道物語」で読み解いてみよう。
a 高層天気図の基準の高さを思い出そう。
・300hPa…基準高度9600m
・500hPa…基準高度( )m
・700hPa…基準高度3000m
・850hPa…基準高度( )m
b 「エマグラム鉄道物語」で考えてみよう。
仮に1500m上空の大気の塊を「エマグラム鉄道」の列車に乗せて5700m上空まで運んでいったとき、列車の中の気温(T850)はどれくらいになるだろう。それは「エマグラム鉄道」の線路をたどればすぐわかる!!
それは5700m上空の列車の外の気温(T500)とくらべてどうだろう。
●列車のなかの気温の方が高ければ→列車はドンドン上っていくだろう (熱気球がドンドン上るように)
●「上がると ザアザア」→大気「不安定」!!
(2)SSI(ショワルター安定指数)の大小が大気の「安定」「不安定」の目安となった。
●SSI(ショワルター安定指数)
・大(正)→ 大気「 」
・小(負)→ 大気「 」!!
ひとつの目安がつくられていた。
・SSI <= 3℃ しゅう雨(しゅう雪)がある
・SSI <= 0℃ 雷が発生する
・SSI <= -3℃ ひょうが降る
・SSI <= -6℃ 竜巻が発生する
「エマグラム鉄道」の列車の車窓から、見える「雲見」の景は、SSI(ショワルター安定指数)の値をみればわかるということだ!!
やっぱり仮想「エマグラム鉄道」列車の旅は面白い!!
「きっぷ」は誰でも手に入るぞ!!
さあ、君も旅に出よう!!
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▼少し、ひとりよがりのところもあるが、私の「作業仮説」は正しかった!!
と思っている。
「あたたかい空気は上に上がる」
<上がるとザアザア 下がるとカラカラ>はここでも有効だった。
呪文のようなプロ仕様専門用語も、いくつかのアタリマエのカガクからできていた!!
(つづく)
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