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一九二八年(昭和3年)の春ころから、高嶺と寅彦は毎週一度のペースで、二人だけの昼食会を催すことになる。高嶺はこの日を「寅の日」、一方の寅彦は「高嶺デー」と呼んでいた。銀座、日本橋、神田、上野界隈までタクシーで足をのばし、毎回、ゆっくり食事をしながらおしゃべりに興じていた(中略)。学問の話もしたが、それ以外に気楽なテーマもよく話題にのぼったという。“高等遊民”を彷彿させる二人の姿が浮かんでくる。(『寺田 寅彦 漱石、レイリー卿と和魂洋才の物理学』(小山 慶太著 中公新書 P15より)
・この「寅の日」を現代に蘇らせることはできないか?
・時空を超えるオンラインでは可能ではないか?
・オンラインならば誰でも参加できるのでは!?
・「寅の日」にちなみ12日に一回、干支「とら」(寅)の日に!!
かくしてオンライン「寅の日」は2012年4月はじまった!!
▼この3月末で8年間の歩みとなる!!
・8年間(2012.04.01~2020.03.31)で249回!!
・定例 2~3回/月
・特番オンライン「寅の日」毎年12/31(寅彦の命日 1935.12.31没)
『日本人の自然観』(1935.10発表)
▼ではその249回のオンライン「寅の日」で何を読んできたのか!?
読んだ回数の多いものからいっきょにならべてみる。
(ただし、この回数にはいろんな場合がある。たとえば「ルクレチウスと科学」など一ヶ月3回連続して読んだこともある。その場合は1回としてカウントした。)
【 オンライン「寅の日」で何を読んできたか(2012.04.01~2020.03.31)】
(数字は読んだ回数)
1 日本人の自然観 9
2 天災と国防 8
3 科学者とあたま 8
4 津浪と人間 7
5 俳句の精神 7
6 天文と俳句 7
7 颱風雑俎 7
8 科学と文学 7
9 茶わんの湯 6
10 研究的態度の養成 6
11 雑感(「理科教育」より) 6
12 日常身辺の物理的諸問題 5
13 科学上の骨董趣味と温故知新 5
14 夕凪と夕風 5
15 海陸風と夕なぎ 5
16 俳諧の本質的概論 4
17 地震雑感 4
18 物理学実験の教授について 4
19 神話と地球物理学 4
20 思い出草 3
21 自然界の縞模様 3
22 線香花火 3
23 金平糖 3
24 身長と寿命 3
25 藤の実 3
26 春六題 3
27 量的と質的と統計的と 3
28 物理圏外の物理現象 3
29 地図をながめて 3
30 ルクレチウスと科学 3
31 物質群としてみた動物群 3
32 蓑虫と蜘蛛 3
33 蜂が団子をこしらえる話 3
34 5月の唯物観 2
35 からすうりの花と蛾 2
36 うじの効用 2
37 コーヒー哲学序説 2
38 西鶴と科学 2
39 レーリー卿 2
40 科学者と芸術家 2
41 コスモスとアリ(柿の種) 2
42 凍雨と雨水 2
43 伊吹山の句について 2
44 小爆発二件 2
45 団栗 2
46 アインシュタイン 1
47 俳句の形式とその進化 1
48 音の世界 1
49 においの追憶 1
50 毛ぎらい 1
51 エレベーター 1
52 流言蜚語 1
53 田園雑感 1
54 路傍の草 1
55 日本楽器の名称 1
56 火山の名について 1
57 歌の口調 1
58 子規の追憶 1
59 詩と官能 1
60 感覚と科学 1
61 俳諧瑣談 1
62 夏目漱石先生の追憶 1
63 蓑虫 1
64 案内者 1
65 化け物の進化 1
66 災難雑考 1
67 方則について 1
68 新春偶話 1
69 物理学の応用について 1
70 物理学と感覚 1
71 知と疑い 1
72 自然現象の予報 1
73 怪異考 1
74 柿の種 1
75 連句雑俎 1
76 静岡地震被害見学記 1
77 沓掛より 1
78 とんびと油揚 1
79 小さな出来事 1
80 三斜晶系 1
81 やもり物語 1
82 夏の小半日 1
83 夏 1
84 秋の歌 1
85 カメラをさげて 1
86 疑問と空想 1
87 科学に志す人へ 1
88 透明人間 1
89 視角 1
90 製陶実演 1
91 向日葵 1
92 竜舌蘭 1
93 映画の世界像 1
94 映画の時代 1
95 映画芸術 1
96 花物語 1
97 庭の追憶 1
98 電車の混雑について 1
99 とんぼ 1
なんと総合計 99編である。
▼【番外編】として、寺田寅彦以外が書いた随筆も2編あった。
いずれも中谷宇吉郎の書いたものだった。
【番外編】
1 「指導者としての寺田先生」(中谷 宇吉郎) 1
2 「寺田寅彦の追想」(中谷宇吉郎) 1
アリガタイことに99編の随筆、たった今すぐにでも誰もが読むことができる!!
◆作家別作品リスト:No.42 寺田寅彦 (青空文庫)
何度でも言う!!なんとアリガタイ時代だ!!
8年間もオンライン「寅の日」を継続できたのは「青空文庫」のおかげである!!深謝!!
(つづく)
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