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本日(2020/01/12)、第243回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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▼山の上の雲に春を感じた!!
 その根拠は?と問われれば ?(゜_。)?(。_゜)?
 私の「雲見」とはその程度のものだった!!

 寅彦は違っていた。
 寅彦は「雲見」の達人でもある!!と強く思ったのは「春六題(六)」(青空文庫より)を読んだときであった。
 「日本の春は太平洋から来る。」ではじまるこの一文を読んだとき、私は寅彦の「観察眼」「観察力」に唸ってしまった!!
▼本日(2020/01/12)は、第243回オンライン「寅の日」です。
 本年になってからの初回です。今年もよろしくお願いします。
 一月のオンライン「寅の日」のテーマは
 ●「寅彦」の観察眼!!
 である。今回読むのは、こんなところにも「寅彦」の観察眼が…というような作品です。
 「電車の混雑について」です。

◆本日(2020/01/12)、第243回オンライン「寅の日」!!

●「電車の混雑について」(青空文庫より)

▼この随筆の題名だけみていると、他の随筆と異質な感じを受ける。
 しかし、読み進めてみると、如何にも寅彦らしい展開に驚いてしまう。

 満員電車の観察からはじまる。

そういう時刻に、試みにある一つの停留所に立って見ると、いつでもほとんどきまったように、次のような週期的の現象が認められる。
 私はいつもこうした混雑の週期的な波動の「峰」を避けて「谷」を求める事にしている。そうして正常な座席にゆっくり腰をかけて、落ち着いた気分になって雑誌か書物のようなものを読む事にしている。波の峰から谷まで待つために費やす時間は短い時で数十秒、長くて一分か二分を越ゆる事はまれなくらいである。その間には私はそこらの店先にある商品を点検したり、集まっている人たちの顔やあるいは青空に浮かぶ雲の形態を研究したりする。

おっ!!こんなときに「雲見」もやっていたんだ!!
 徐々に寅彦の世界に引き込まれていく。

 しかしここで私の考えてみたいと思う事は、そういう大多数の行為の是非の問題ではなくて、そういう一般乗客の傾向から必然の結果として起こる電車混雑の律動に関する科学的あるいは数理的の問題である。
    そして、ここに行き着くとき、やっぱり「寅彦」だ!!強く思うのである。
私はこのような考えを正す目的で、時々最寄(もよ)りの停留所に立って、懐中時計を手にしては、そこを通過する電車のトランシットを測ってみた。その一例として去る六月十九日の晩、神保町(じんぼうちょう)の停留所近くで八時ごろから数十分間巣鴨(すがも)三田(みた)間を往復する電車について行なった観測の結果を次に掲げてみよう。

▼そして「結論」へと導いていく。

第一には電車の車掌なり監督なりが、定員の励行を強行する事も必要であるが、それよりも、乗客自身が、行き当たった最初の車にどうでも乗るという要求をいくぶんでも控えて、三十秒ないし二分ぐらいの貴重な時間を犠牲にしても、次のすいた電車に乗るような方針をとるのが捷径(しょうけい)である。これがために失われた三十秒ないし二分の埋め合わせはおそらく目的地に着く前にすでについてしまいそうに思われる。
 
しかしそういう美徳の問題などはしばらくおいて、単に功利的ないし利己的の立場から考えても、少なくも電車の場合では、満員車は人に譲って、一歩おくれてすいた車に乗るほうが、自分のためのみならず人のためにも便利であり「能率」のいい所行であるように思われる。少なくも混雑に対する特別な「趣味」を持たない人々にとってはそうである。

と。しかし、ここで終わらないのが寅彦の随筆の魅力でもあった。

 これは余談ではあるが、よく考えてみると、いわゆる人生の行路においても存外この電車の問題とよく似た問題が多いように思われて来る。そういう場合に、やはりどうでも最初の満員電車に乗ろうという流儀の人と、少し待っていて次の車を待ち合わせようという人との二通りがあるように見える。

そして、最後はこうしめくくる。

私はただついでながら電車の問題とよく似た問題が他にもあるという事に注意を促したいと思うまでである。
   ここにこそ寅彦の本意がある!!  と思うのは私の勝手な思い込みがすぎるのだろうか。  大正11年(1922)今から98年前の随筆である。やっぱり寅彦はいつも今日的!!

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 蓮根の植え替えから42週目の大賀ハス観察池。
 うすい氷が観察された。寅彦だったら氷の模様の観察から何を読み解いただろう!?

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