サイエンスコミュニケーター宣言(411)
▼1915(大正4)年の一月一日発行の雑誌『日本及日本人』にあの南方熊楠が「石蒜の話」を発表したという。
今からちょうど105年前だ。
「石蒜」とは中国語でヒガンバナのことである。
栗田子郎先生は『ヒガンバナの博物誌』(栗田子郎著 研成社)のなかで、これにふれて次のように書いています。
私の“ヒガンバナ考”の原点に位置する論文の一つです。めでたい正月号に世間一般が縁起の良くないものと見ているヒガンバナをあえて取り上げたところなども南方一流の皮肉で、「種々面黒い珍談の付いた草ゆえ、新年号の拙文の外題に選み立てたんじゃ」というわけです。(『ヒガンバナの博物誌』p40より)
熊楠はヒガンバナの味方だと思った!!
ぜひとも「石蒜の話」を読んでみたくなった。
和歌山の阪本さんのお世話になって読むことができたのは2007年12月のことであった。
それからでも月日が流れた。
▼月日が流れるのははやい!!
そのなかで、なにかをなしたいと思ったら、自分の「現在地」を確認しておくことは必須だろう。
サイエンスコミュニケーターとしての「現在地」を確認するための5つの座標軸をつくったのはずっと以前だった。
繰りかえしになるが、新しいの年のはじめである。今一度これを引っぱり出しこよう。
(1) 道楽的「科学」・道楽的「理科」の追求!
(2) サイエンスイベント・ムーブメントに参画する。
(3) 中学校「理科」カリキュラム全課程実践的検討!!
(4) あらたな理科教育コミュニティの構築!
(5) 日本理科教育史を現在進行形のかたちでまとめる。
▼5つの座標軸に従ってひとつひとつ「現在地」を確認してみよう。
(1) 道楽的「科学」・道楽的「理科」の追求!
くわしい吟味は後回しにして思いつくままに項目を列挙してみる
●ヒガンバナの「ふしぎ!?」を追う→【ヒガンバナ情報2019】から【ヒガンバナ情報2020】の立ち上げ
●530個のヒガンバナ「種子」を使った実生実験はどのように展開するのか!?
●「共愉の科学」(covivial science)の展開は
●燐寸(マッチ)一本 化学の元!!
●「丹生」を追う
●究極の道楽 「雲見」と【宇宙見物】
●俳句結社「寅の日」
等々
まずはできるところからはじめよう。
▼次は
(2) サイエンスイベント・ムーブメントに参画する。
「参画」することの愉しさを存分に味わいつつ進めたい。
遅々たる歩みになろうとも「あれやこれや」と言いながら企画をすすめるのは実に面白い!!
(つづく)
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