寺田寅彦邸の庭の植物たち(秋編)(1) #traday #寺田寅彦
▼まだまだ11回目の「土佐の寅彦」詣の余韻のなかにいた。
その日、寺田寅彦記念館の入口でむかえてくれたのは、黄葉のはじまった梧桐と紅葉したドウダンツツジ(満天星)だった。
たしかに春の庭とはちがっていた。
▼今回の詣でいちばん印象深かったのは、友の会秋季研究会として行なわれた伊東喜代子さん(寺田寅彦記念館友の会幹事・同館管理人)の 「寺田寅彦邸の花に想う」 のお話だった!!
伊東さんは同館の管理人として30年近く務めてこられた。
だから、この庭の隅々まで熟知しておられた!!
庭の植物たちの管理をしてこられた。それだけでない、それらの植物たちについて、寅彦は随筆のなかでどのように語っているかを熟読され、熟知されていた。
その場では、「下手な鉄砲方式」で闇雲に撮った写真をながめながら、しばし反芻作業を繰りかえしてみたい。
▼入口の梧桐の横に「説明板」が立っていた。
「説明板」は寅彦の随筆「庭の追憶」を引用してのものだった!!
すごい説得力をもつものになっていた。
庭には同様の「説明板」があと2つ立っていた。
「ヤマブキ(山吹)」(随筆「嵐」引用)
「ジョウザンボク(常山木)の花」(臭木)(随筆「花物語」[常山の花]引用)
いずれも寅彦の随筆を引用しての説明板だった。
▼そこが、ここの庭のもっとも面白いところだった!!
寅彦が随筆のなかで語り書き残してくれた草花・樹木がいっぱい見ることができるのだ!!
「寅彦の随筆」⇔「草花・樹木の観察」
の往復運動を繰りかえしながら、各季節の庭の草花・樹木を楽しめるのだ!!
まさに
寅彦ワールドを堪能できるのである!!
(つづく)
| 固定リンク
コメント