本日(2019/11/01)、第237回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦
▼「寺田寅彦記念館」を出て少しだけ歩いたところに「花物語」の碑がある。
少年時代の寅彦は、このあたりで遊んだのだろう。そんなことを想像しながら碑をながめるのだった。
「土佐の寅彦」詣のたびに時間があるときには立ち寄るようにしている。
今月は、その11回目の「土佐の寅彦」詣がある。
楽しみである!!
▼本日(2019/11/01)は、第237回オンライン「寅の日」である。
11月のテーマは、11回目の「土佐の寅彦」詣にちなんで、
「寅彦と草花・樹木」
とする。その第一回目の本日は、「花物語」を読む。
◆本日(2019/11/01)、第237回オンライン「寅の日」!!
●「花物語」(青空文庫より)
▼今回は、最初にこの随筆がかかれた年に注目してみる。
(明治四十一年十月、ホトトギス)
となっている。この年の「寺田寅彦 略年譜」(「寺田寅彦」河出書房新社より)を引用させてもらう。
●1908年(明治41) 31歳(数え年)
七月、大学院卒業。十月、論文「尺八の音響学的研究」で理学博士号取得。十二月、文部省から宇宙物理学研究のため二年間のドイツ、イギリス留学が命じられる。
数え年31歳となっているが、寅彦の誕生日は11月28日であるから、十月では、満年齢は30歳である!!
若い!!
まずそれに驚く。そして最初に発表したのが「ホトトギス」であることにも驚きである。
夏目漱石が「吾輩は猫である」を「ホトトギス」に発表したのが1905年であるから、その3年後ということになる。
▼「花物語」は9編の「花物語」で構成されている。
それは、寅彦が30年生きてきて出会った「花」を9つをとりあげ、自らの「履歴」を語る物語となっていた。
文章がほんとうにうまい!!
「ホトトギス」にもつい納得してしまうのである。
今さらのごとくそのことに感動する。とりあげた9つの花は以下のとおりである。
一 昼顔
二 月見草
三 栗の花
四 のうせんかずら
五 芭蕉の花
六 野ばら
七 常山の花(クサギ)
八 りんどう
九 棟(おうち)の花
30歳の寅彦像が少しずつ浮かび上がってくるのだった!!
私が特に気に入ったのは
「一 昼顔」「三 栗の花」「六 野ばら」「八 りんどう」である。
あなたは!?
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コメント
花物語は知りませんでした。
連作なので、比較したくなりますね。
書き出しが、時間、場所、気候、自分の体験など、バラエティにあふれています。同じのはイヤだなあということなんでしょうかね。
枕草子が、春はあけぼの、夏は夕暮れなど、同じ書き出しのパターンにしたのと比べるとおもしろいですね。
投稿: 渡部義弥 | 2019/11/13 08:40
>渡部義弥さん
なかなか興味深いコメントありがとうございます。
>書き出しが、時間、場所、気候、自分の体験など、バラエティにあふれています。同じのはイヤだなあということなんでしょうかね。
(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
「小さな物語」がツナガリ、響きあい寅彦の半生記になっていますね。
これを書いたのが、寅彦30歳のときであるというのにも驚いてまいますよね。
投稿: 楠田 純一 | 2019/11/14 06:25