【お薦め本】『理科ハウス図録』(世界一小さな科学館 理科ハウス著 ) #理科ハウス
▼「ワッハッハ」と思わずひとりで大笑いしたり、
「(゜o゜)ゲッ!! そこまでやるの!?」
「さすがだ!!パチパチ!!」
「うーん、奥が深いな~!!」
「ヘェー、そうなんだ!!」
と拍手したり、感激のひとり言を繰りかえしたりしながらその本を読んでいた。
ともかく面白い!!
一気に読んでしまうのがちょっとモッタイナイほどだった。
▼こんな本と出会うのは久しぶりだった。いやひょっとしたらはじめてかも…。
ちょっと自分だけの秘かな楽しみにとって置きたい気分にもなるほどだった。
そんな面白い本が今回の【お薦め本】だ。
◆【お薦め本】『理科ハウス図録』(世界一小さな科学館 理科ハウス著 2019.06.14)
私のヘタクソな文章では、ほんとうの面白さは伝わらないだろうと思いつつもやっぱり紹介したくてしかたなかった。
いつものようにお薦めポイント3つを最初にあげておく。
(1) 理科ハウス10年の歩みの秘蔵アーカイブ本!!
(2) 理科室を理科ハウス化する最適のビジュアルテキスト!!
(3) 理科ハウスの「空気」を吸ってみたくなる本 !!
▼ひとつずつ少しだけ詳しく
(1) 理科ハウス10年の歩みの秘蔵アーカイブ本!!
これは理科ハウス10年の歩みの貴重な「記録」である。
開設当初から、私は勝手に
「ここから「科学館」の歴史が変わる」
「「理科ハウス」詣からはじまる世界がある」
と唱えておきながらも、実際には数回しか訪問できていなかった。
他の機会にお会いして展示物のお話を聞いていても、ほんとうはよくわかっていなかった。
この本を読ませてもらってあらためてそのことを認識した。
理科ハウスのほんとうの面白さを!!
理科ハウスのほんとうの凄さを!!
ヘタな繰りかえしよりも、著者のコトバを借りよう。
理科ハウスは10年が過ぎて、そろそろ記録を残しておかないと展示物を作った私たちの記憶からも消えてしまいそうです。備忘録として撮りためた大量の写真を見ながら、図録のようなものを作れないかと考えました。「来館者へのネタばれになるから」という理由で、これまで写真をあまり公開しないようにしてきました。けれどもここで一挙公開、放出することにしました。
展示物を紹介したところで、理科ハウスで起こった様々な出来事が再現できるとは思いません。けれども私たちが伝えたいものが展示物なのであって、展示物が理科ハウスの主役であることは間違いありません。(同書「はじめに」より)
前半は「常設展示」「物理」「生物」「化学」「地学」「数学」の分野ごとの展示。
後半は理科ハウスの真骨頂「企画展」の貴重なアーカイブだ。
どれもこれもがきれいなカラー写真で紹介されている。ひとつひとつ「展示」に今さらのごとく感動する。
「これは絶対面白い!!」「うまいな~!!」「凄い!!」と思ったら付箋をつけるようにしていた。そしたら一ページに2枚、3枚の付箋つけたりして、ついには付箋だらけになってしまった。(^^ゞポリポリ)
(2) 理科室を理科ハウス化する最適のビジュアルテキスト!!
このお薦めポイントが、実は私のいちばん力説したいところだった。
「展示」「企画」の斬新さ!!
その「問題設定」の切り口の面白さ・アイデア!!
ここもまた著者のコトバを借りよう。
「理科ハウスの展示のアイデアはどこからくるのですか」に応えるようにして次のように語っていた。
いつも日常の中にアンテナを張っておき、展示をわかりやすくするには、楽しんでもらうには、驚いてもらうには、どうしたらいいかと考えています。展示はできたらおしまいではなく、それに触れた人たちによって進化していくことがあり驚かされました。展示を通してたくさんの人とのつながりが生まれたと感じています。(同書「あとがき」p271より)
理科教師である私にはここの「展示」=「教材」と読めてくるのだった!!
そして、また「教材」が授業のなかでこそ進化していくことを語っておられるようにも思えてくるのだった。
事実、ここで紹介されている数々の「展示」は、即、極めてすぐれた「教材」になるものばかりだった。
授業で使う「教材」づくりに大いにヒントになることばかりが語られていた。
授業で直接使わなくても、理科室をこんな「展示」を真似て理科を楽しむ空間にすることができれば、きっと子どもたちは理科が大好きになってくれるだろう。
理科室の理科ハウス化!! とはそんなことだ。
それを試みようとするとき、この本は最適のビジュアルテキストとなるだろう。
さらに発展して、家庭の理科ハウス化や家庭で「自由研究」を考えるときのヒントにもなるだろう。
▼最後にもうひとつだ!!
(3) 理科ハウスの「空気」を吸ってみたくなる本 !!
この本がいかにすばらしくても、やっぱり最高に楽しいのは、実際に理科ハウスに出かけて行って、理科ハウスの「空気」を吸うことだ。
「展示物」を見せてもらいながら、館長の森裕美子さんや学芸員の山浦安曇さんと実際に理科問答を愉しむことだ!!
かつてから私は「理科ハウスの空気を吸う会」を呼びかけていた。
そして、先日はリニューアルオープンした理科ハウスの「空気」を吸わせてもらってきた。益々パワーアップした理科ハウスの「空気」は最高だった!!
この本を読めば、きっと誰もがこの理科ハウスの「空気」を吸ってみたくなるはずだ!!
この本を手に入れるのには理科ハウスに直接行って手に入れるのがいちばんだ。
しかし、今すぐは行けない場合は郵送もしてもらえる。メールで申し込めばいい。
本屋では売っていない。
発行部数もかぎられているようだ。
こんな面白い貴重な本、 絶対に入手しのがさないようにしたいものだ!!
手にとって読んでもらえば、私が言っていることが少しもオオバーでないことがすぐわかるはずだ。いや、きっともっともっと面白いことを「発見」されるはずだ。
そのときはぜひ、私にもその「発見」を教えてください。<(_ _)>
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コメント
すごく役立ちました。
横浜物理サークルで紹介させていただいて良いでしょうか?8月24日の夏合宿を予定しています。
投稿: 児玉 照男 | 2019/07/06 09:37
児玉 照男さん
コメントありがとうございます。
もちろん了解です。なにか役に立つことがあったのなら、私としてもとてもうれしいです。
横浜物理サークルのみなさまにもよろしくお伝えください。<(_ _)>
>すごく役立ちました。
>横浜物理サークルで紹介させていただいて良いでしょうか?8月24日の夏合宿を予定しています。
投稿: 楠田 純一 | 2019/07/06 13:55