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本日(2019/06/10)、第225回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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をとゝひの へちまの水も 取らざりき

 

糸瓜咲きて 痰のつまりし 佛かな

 

痰一斗 糸瓜の水も 間にあはず

 「子規絶筆三句」である。子規と糸瓜には浅からぬ縁があった。
 先月、二度目の訪問をした「子規庵」の庭には子規の愛した糸瓜棚があり、今も糸瓜を育てられていた。
 そのとき、糸瓜の種5粒を「おすそ分け」にいただいた。
 5/30に蒔いて、4粒まで今 発芽してきた。さて、うまく大きく育てることができるだろうか!?
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▼2019年6月のオンライン「寅の日」のテーマは決まっていた。
 7年間の取り組みから生まれた  
◆寺田寅彦「俳句入門」十選 !!  を順次読むことだった。
 今回はそのベスト1、「俳句の精神」を読む。

◆ 本日(2019/06/10)、第225回オンライン「寅の日」!!

●「俳句の精神」(青空文庫より)

 

▼今回の作品の発表年月を見てみると

(昭和十年十月、俳句作法講座)

となっている。寅彦は昭和十年の大晦日に亡くなっている。
つまり、これは最晩年の作品である。
 俳句に関する寅彦の考えのすべてがここに集約されていると言ってもいいぐらい濃厚な作品である。
 何度読んでも、読むたびにあらたな発見がある。
 
 「俳句」に対する考えのみならず、そこには日本人の自然観・科学観についても深く考察されていた。

  日本人は西洋人のように自然と人間とを別々に切り離して対立させるという言わば物質科学的の態度をとる代わりに、人間と自然とをいっしょにしてそれを一つの全機的な有機体と見ようとする傾向を多分にもっているように見える。
 この自然観の相違が一方では科学を発達させ、他方では俳句というきわめて特異な詩を発達させたとも言われなくはない。

「季題」の重要性、俳句の必然性、可能性についても語ってくれていた。

俳句における季題の重要性ということも同じ立場からおのずから明白であろう。限定され、そのために強度を高められた電気火花のごとき効果をもって連想の燃料に点火する役目をつとめるのがこれらの季題と称する若干の語彙(ごい)である。
十七字のパーミュテーション、コンビネーションが有限であるから俳句の数に限りがあるというようなことを言う人もあるが、それはたぶん数学というものを習いそこねたかと思われるような人たちの唱える俗説である。少なくも人間の思想が進化し新しい観念や概念が絶えず導入され、また人間の知恵が進歩して新しい事物が絶えず供給されている間は新しい俳句の種の尽きる心配は決してないであろう。

▼私は今、「俳句」というものにこだわりながらも、人に「今、なぜ俳句なのか!?」と問われれば答えに窮してしまう。
 寅彦の「俳句の精神」を読んでください!!  と答えるようにしようと思う。
 私にはなかなかコトバにならないところを、きっちりと代弁してくれていた。
 「俳句のキモ」についてこうだ!!

このように自然と人間との交渉を通じて自然を自己の内部に投射し、また自己を自然の表面に映写して、そうしてさらにちがった一段高い自己の目でその関係を静観するのである。

 またその「俳句修業」の効用についてこうだ!!

 俳句の修業はその過程としてまず自然に対する観察力の練磨(れんま)を要求する。俳句をはじめるまではさっぱり気づかずにいた自然界の美しさがいったん俳句に入門するとまるで暗やみから一度に飛び出してでも来たかのように眼前に展開される。今までどうしてこれに気がつかなかったか不思議に思われるのである。これが修業の第一課である。

さらに続けて

しかし自然の美しさを観察し自覚しただけでは句はできない。次にはその眼前の景物の中からその焦点となり象徴となるべきものを選択し抽出することが必要である。これはもはや外側に向けた目だけではできない仕事である。自己と外界との有機的関係を内省することによって始めて可能になる。

そして極めつけがこうだ!! 

  一般的に言って俳句で苦労した人の文章にはむだが少ないという傾向があるように見える。これは普通字句の簡潔とか用語の選択の妥当性によるものと解釈されるようであるが、しかしそれよりも根本的なことは、書く事の内容の取捨選択について積まれた修業の効果によるのではないかと思われる。俳句を作る場合のおもなる仕事は不用なものをきり捨て切り詰めることだからである。

なんと「断捨離」こそ俳句の極意である!!と説くのデアル。
勉強にナリマス!!

俳句結社「寅の日」発足会をひらいて、この「俳句の精神」一緒に読みませんか (^^)V

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