俳句結社「寅の日」への道(4) #traday #寺田寅彦
▼庭の定点観察のヒガンバナは、春のお彼岸を過ぎてすっかり「枯れ」に入ったようだ!!
20年以上観察をつづけるAも、
紅白ヒガンバナのBも。とりわけシロバナヒガンバナの「枯れ」は顕著だ。
東京から引っ越してきた植木鉢のCも。そして、昨年の秋、たったひとつ「自然結実」の種子をつくったDも…。
みんなみんな本格的に「枯れ」にはいったようだ。
毎年毎年観察をつづけてきたけど、やっぱりこのみごとな「戦略」に感動してしまう。
他の草花の姿がない冬場、光をたっぷり独り占めして、「栄養」を稼ぎ、地下の球根に「栄養」をしっかり貯め込む。
春になって他の草花が、姿を現わす頃になると「枯れ」がはじまる。夏場は、地上からすっかり姿を消す。
しかし、秋のお彼岸の頃になると、貯め込んだ「栄養」を使って、花茎をスルスルとのばしてくる。そしてあの燃え立つようなみごとなヒガンバナ(曼珠沙華)を咲かせる。
一年をかけたなんとみごとな「戦略」だ!!
▼俳句結社「寅の日」に話をもどそう。
俳句結社「寅の日」の元々の文脈はこうだった。
「寅彦」→「漱石」→「子規」→「虚子」
「子規を訪ねて」「虚子を訪ねて」の旅もすべてこの文脈のなかにあった。
出発点の「寅彦」にもどろう。「寅彦」は、「科学と文学」のなかにたいへん興味深いことを書いていた。
私はこの文章がとても気に入っていた。
顕微鏡で花の構造を子細に点検すれば、花の美しさが消滅するという考えは途方もない偏見である。花の美しさはかえってそのために深められるばかりである。花の植物生理的機能を学んで後に始めて充分に咲く花の喜びと散る花の哀れを感ずることもできるであろう。
ヒガンバナ然りデアル!!ヒガンバナの一年かけたあのみごとな「戦略」を観察すれば、燃え立つビカンバナはなおいっそう美しさを増すだろう!!
▼オンライン「寅の日」7年の歩みなかで、寅彦が直接「俳句」にふれたお薦め随筆十選をきめていた。
◆寺田寅彦「俳句入門」十選 !!
(1) 俳句の精神 6
(2) 天文と俳句 6
(3) 俳諧の本質的概論 4
(4) 思い出草 3
(5) 伊吹山の句について 2
(6) 俳句の形式とその進化 1
(7) 子規の追憶 1
(8) 俳諧瑣談 1
(9) 夏目漱石先生の追憶 1
(10) 連句雑俎 1
▼オフライン「寅の日」もしくはサイエンスカフェ「寅の日」を開催して
(1) 俳句の精神 6
(2) 天文と俳句 6
あたりを一緒に読むことからはじめてみませんか!?
ヒガンバナが「枯れ」きってしまうまでに…
(つづく)
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