【お薦め本】『邪馬台国は「朱の王国」だった』(文春新書 蒲池明弘著) #丹生 #朱 #辰砂 #水銀 #Hg
▼『「丹生」を追う』はやっぱり面白い!!面白すぎるほど面白い!!
完全な自画自讃モードである。(^^ゞポリポリ
32年間にわたる謎解きの顛末を5回に分けて急ぎ足でふり返ってみての実感である。
少しネタばらしをしておく。
なぜ唐突に「「丹生」を追う」のこれまで を書く気になったかというと、「丹生」=「朱」に関する一冊の本を読んだからである。
この本の存在はFBの友人に教えてもらった。私のこれまでの『「丹生」を追う』とみごとにリンクしていた。
やっぱり私と同じように、丹生を追う人がいる!!
その道の先達がいる!!とてもうれしかった!!
よし!、私も「これまで」をまとめておこう!!
となったわけである。
▼その本が、今回の【お薦め本】である。
◆ 【お薦め本】『邪馬台国は「朱の王国」だった』(文春新書 蒲池明弘著 2018.7.20)
「丹生」を追い続けてきた私には、読まないわけにいかない一冊だった。
いつものように他人への【お薦め本】として紹介すると言うより、今回は私自身のための「覚え書き」という方が正しいだろう。
とりあえずいつものようにお薦めポイント3つあげておく。
(1) 多分野をツナイデの謎解きが面白い!!
(2) 現地に足を運んでの大胆な「仮説」は、説得力をもつ!!
(3) これまでの『「丹生」を追う』を加速してくれる!!
▼少しくわしくひとつずついく
(1) 多分野をツナイデの謎解きが面白い!!
表紙の帯には、次のように記されていた。
・なぜ神武天皇は九州南部から近畿(奈良)へ向かったのか。
・なぜ邪馬台国の候補地は奈良と九州が有力なのか。
・なぜ世界的にも巨大な古墳が奈良周辺で多く造られたのか。
・なぜ奈良にヤマト王権が誕生したのか。
・なぜ伊勢と大分・宇佐に巨大な神社があるのか。
・なぜ宇佐八幡宮は奈良の大仏造立に協力したのか。
・なぜ若狭で「お水送り」の儀式がおこなわれているのか。
・なぜ全国に「丹生神社」や「丹生」という地名があるのか。
ーその謎を解くカギは「朱」にあった。
8つの「なぜ!?」がならんでいた。
著者は以前新聞社経済部に勤められていたそうだ。前著に『火山で読み解く古事記の謎』(文春新書)などがあり、歴史や神話にかかわる著述活動を展開されているそうだ。多方面のことに関して豊富な知識をお持ちのようだ。
面白いと思うのは、まったく異なる方面の知識ツナイデ謎解きをしていかれるところだ。
謎解きに挑戦するのは、先にあげた8つの「なぜ!?」だけでなかった。
すべての謎が、「丹生」=「朱」でツナガッテいくのは圧巻である!!
(2) 現地に足を運んでの大胆な「仮説」は、説得力をもつ!!
邪馬台国とヤマト王権。日本の歴史のはじまりに見えるこのふたつの古代国家は、朱(辰砂しんしゃ)という鉱物の採掘とその輸出によって繁栄した「朱の王国」だったー。(同書P5より)
「はじめに」の文章は、こんな大胆な「仮説」からはじまった。
この「仮説」に私はまったく違和感をおぼえなかった。「丹生」を追い始めてから、古代史に興味を持ち、シロウトながら描いてきた「作業仮説」と一致するからだ。
しかし、輸出のことまでは頭が及んでいなかった。
著者は、けっして文献等をだけを参考にするでなく、徹底して現地に足を運んでいた。
そして、現地に立ってみて「仮説」の検証をしようとしていた。
当然、それだけ「仮説」は説得力を持ってくるのだった。
大いに見習いたいところである。
▼そして、最後に
(3) これまでの『「丹生」を追う』を加速してくれる!!
私にとっては、これが一番大きい!!
これまでの『「丹生」を追う』のなかでは訪れなかった場所も多く出てきた。
まずは、その場所を訪れることから再開してみたい。
そのときはこの本を携えて…。
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