【お薦め本】『宮沢賢治の元素図鑑』(桜井 弘著 化学同人)
▼この本を手にするなり思い出すことが2つあった。
◆宮沢賢治生誕120年記念企画イベント『化学と宮沢賢治』(大阪市立科学館)
と
◆『実験で楽しむ宮沢賢治・サイエンスファンタジーの世界』(講師 四ヶ浦弘 ファラデーラボ創立6周年記念企画)
デアル!! 2つはツナガッテイタ!!
▼逆の言い方をすれば、2つのことがなければ、この本を手に入れて読むことはなかっただろう。
この本とは
◆【お薦め本】『宮沢賢治の元素図鑑ー作品を彩る元素と鉱物』(桜井 弘著 化学同人 2018.06.10 )
である。実に面白い!!
ひととおりざっと読んでみた。予想通り、いや予想以上に面白いと思った!!
まだ深く読み解くなんてやっていないが、ともかく熱いうちに【お薦め本】にあげておく。
▼いつものようにお薦めポイントは3つだ。
(1) 宮沢賢治作品に登場する45元素のすべてがくわしく解説されている!!
(2) 必ず今一度、宮沢賢治作品を読みたくなってくる!!
(3) 必ず今一度、周期表をじっくりながめたくなってくる!!
では少しだけ詳しく
(1) 宮沢賢治作品に登場する45元素のすべてがくわしく解説されている!!
ここがこの本のいちばんの売りの部分だ。
先にあげた『化学と宮沢賢治』のときにも45種もの元素が登場すると教えてもらってはいた。しかし、具体的にどの作品にどんなかたちで登場するのか知らなかった。
この本では、登場する作品を具体的に引用して、解説してくれている。
とても わかりやすく!! これがもうひとつのミソである。
この本は、徹底して漢字にルビがふってあった。だから初学者にもわかりやすい。
心憎い気配りだ!!
添えられた鉱物の写真がとてもきれいだ。
(2) 必ず今一度、宮沢賢治作品を読みたくなってくる!!
この感じは、以前に四ヶ浦さんに実験を見せてもらったときと同じだ。
まずは驚いてしまうのだった。
作品に登場する元素にそんな意味があったのか!!
コトバが彩られカラーに見えてくるのだ!!
読んだつもりのあの作品を今一度読み直してみたくなるのだ!!
▼もうひとつだ。
(3) 必ず今一度、周期表をじっくりながめたくなってくる!!
この本でもっともお気に入りのものがあった。
「宮沢賢治の元素周期表」(同書 p12~13) デアル。
なにが気に入ったかと言うと、賢治の作品に登場する45種の元素には例の「賢治のシルエット」が付け加えられているのである。
これでひと目でわかる!!
宮沢賢治はまぎれもなく化学者である!!
この本はほんとうにていねいである。賢治作品に登場する元素だけでなく、118元素について最新情報も加えてくわしく解説してあった。
読み終えたとき
今一度、周期表をじっくりながめたくなるはずである!!
そして感動するだろう。
この世界は この元素からできているダ !!と。
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