2018年春・寅彦を訪ねて(2) #traday #寺田寅彦
▼私は勝手に「寅彦を訪ねての旅」に定番コースを決めていた!!
次なる定番スポットは
◆高知県立文学館(「寺田寅彦記念室」)
である。朝一番にでかけて行った。
月曜日が休みではないというのがアリガタイ!!
「寺田寅彦記念室」にはたいへん貴重で興味深い展示がいっぱいだ。
行くたびにあらたな「発見」があってうれしい!!記念室ではかならずやることがあるあの三本のビデオを見せてもらうことだ。
(1) 「渦巻きの実験」 「物理学圏外の物理的現象」(青空文庫より)
広大無辺の自然にはなお無限の問題が伏在しているのに、われわれの盲目なためにそれを問題として認め得ない結果、それが存在しないかのように枕(まくら)を高くしているのである。
(2) 「地滑りの実験」 「自由画稿」はしがき(青空文庫より)
どんな瑣末さまつな科学的知識でも、その背後には必ずいろいろな既知の方則が普遍的な背景として控えており、またその上に数限りもない未知の問題の胚芽(はいが)が必ず含まれているのである。
(3) 「割れ目と生命の実験」 「空想目録」二 製陶実演 (青空文庫より)
学問の場合には、素材というものの価値が実は非常に重大である。いい素材を発見しまた発掘するということのほうがなかなか困難であってひと通りならぬ才能を要する場合が多く、むしろそれを使って下手(へた)な体系などを作ることよりも、もっとはるかに困難であると考えられる場合も少なくはない。そうして学術上の良い素材は一度掘り出されれば、それはいつまでも役に立ち、また将来いかなる重大なものに使用されるかもしれないという可能性をもっている。今回は2回ずつ見せてもらった。やっぱり面白い!!
▼今回はさらに忘れてはならない目的があった。
新発売のあの「ふろしき」を手に入れることだった!!
前から文学館オリジナル商品としてつくられると聞いていたが、前日寺田寅彦記念館で現物を見せてもらうまでもう発売になっていることを知らなかった。
なくなってしまわないうちにこれは絶対に手に入れておかねばと2枚もgetしてしまった(^^)V
加えていつものように「寅彦珈琲」を手に入れてた。これで当分のあいだオンライン「寅の日」の朝に飲んでも大丈夫だ!!
大々満足で高知県立文学館を出た!!
▼今回の旅で定番コースにあらたな定番スポットを設けたい、と旅に出る前からぼんやりと考えていた。
しかし、具体的にそれをどこにするかはまだきめていなかった。
実際にここと決めたのは昨日の朝だった。
今度のスポットは、ちょっと変わっていた。
「寅彦ゆかりの地」と言うより、今現在、寅彦が生きておればきっと興味津々で出かけていくような場所!!
私は勝手に想像した。寅彦は若い頃より「大気の物理学」=「気象」に興味があった。気象関係の随筆もたくさん残している。
ナラバ、近くに「気象観測露場」があれば必ず頻繁に出かけていっただろう。
下調べをしていなかった。(^^ゞポリポリ
とりあえず、「高知地方気象台」だ。それは高知地方合同庁舎5階にあるという。文学館出てさっそくそちらに向ってみた。
唐突に質問してみた。
「気象観測をしているところ(露場)を見学したいのですが…!?」
後から考えれば、なんと唐突で失礼な質問だ。ここに露場があるわけなかった。(^^ゞポリポリ
それにもかかわらず対応してくださった方はていねいに対応してくださった。
「ここには露場はないんです。遠隔操作でここでデータ処理をして…」
「その露場はずいぶん以前から…」少し誇らしげに語られた。(その訳は後でわかった。)その場所の地図まで用意してくださって教えてもらった!!アリガタイ!! 深謝
いただいた地図はわかりやすかった。
近くのコンビニで車をとめ、少し歩くと高い風向風力計でいっぺんにわかった。
驚いた!!
なんと「ウィドプロファイラ」まであるではないか!!人生二基目の「ウィンドプロファイラ」だ!!
寅彦は早くより「高層気象観測」に尽力していたはず!!
さらに「高知地方気象台遠隔露場について」の少し古びた説明板を読んでビックリ!!
なんと、ここは1940年(昭和15)1.1より観測を開始している!!
それはちょうど寅彦がなくなってから5年後ことだった。
私のなんとなくの直感はあたっていた!!
今年は寅彦生誕140年だという。寅彦が幼少のころからここがあったならばきっとここへ遊びにきていただろう!!
「高知地方気象台遠隔露場」をあらたな定番スポットに加えたい!!
▼時間すれば、そんなに長くの旅ではなかったが、実に充実した旅だった。
旅の最後は、やっぱり「寺田寅彦物語」の登場人物が眠る墓にお参りをした。
すでに前日には、友の会のみなさんと一緒にお参りしていたが、ぜひ「高知地方気象遠隔露場」の報告を寅彦にしておきたくなったのだ。ひょっとしたら連れて行ってくれたのは寅彦だったのかもしれないが…。
今から、いただいた資料をみたり、「寺田寅彦物語」を観せてもらいながら、しばらくは反芻作業をくり返してみたい。お世話になったみなさんに大大感謝だ!! <(_ _)>
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