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中谷宇吉郎『「霜柱の研究」について』が面白い!!

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▼「Wコップの氷」実験の次なる一手を模索していた。
 昨日の朝はいっきょに春めき、氷の気配すらなかった。しかし、このまま直線的に春に向うとは思えなかった。
 まだまだチャンスはきっとある!!

 それまでにと「ストロー氷」「コップの氷」などでネット検索も繰り返すがなかなか参考になりそうな情報に行き着かない。 けっこう面白い現象だと思うのだが…!?

▼そんなとき思いだしたのがあの人だ!!
 「雪」「氷」のことなら 中谷宇吉郎だ!!
 なにか次なる一手のヒントになることを書き残してくれているのではないか。
 そして行き着いたのが次だった。

◆「霜柱の研究」について (中谷宇吉郎 青空文庫より)  

▼これは中谷氏の研究というより、若き人たちの「霜柱の研究」についてコメントしたものだった。
 今の私には、それがとても興味深かった。

 いわば素人(しろうと)の研究であって、しかも私がはっという気がしたのは、その素人の研究が、純粋な興味と直観的な推理とで如何(いかに)も造作ないという風に一歩一歩と先へ進んで行っていることであった。私は前から物理的の研究方法というものは、物理学の既知の知識とはまた別のもので、沢山の本や論文の中に累積(るいせき)している今までの物理学上の知識というものを余り良く知らなくても、或ある場合には、立派な物理的の研究が出来得るものだろうという気持を持っていたのである。

 さすがである!!
 なんともあたたかいエールを送っていた。
 「これから」の一手に大いにヒントになるようなことも書かれていた。

  何でも予期せぬ不思議な現象に当ったら、それを逃さぬようにすることが研究の内容を豊富にする一つのこつであるということは、勿論いうまでもないことであるが、よく心得ているべきことである。なるたけ沢山にそのような奇妙な現象にぶっつかるには、この研究者たちのやられたように、何か思い付いたことがあったら、億劫(おっくう)がらずに「ちょっとやって見る」ということが大切である。思い付きというものは、一度手をつけて置けば忘れないが、そのままにして置くと、どんどん忘れてしまうものである。
 
すべてこのような自然現象は出来るならばそれを人工的に作って見るのが一番良い研究の方法であって、一度実験室内で作ることに成功しさえすれば、後(あと)は色々条件を変えてその影響を見て行けば、少しも無理をしなくても容易に事柄が分って行くものである。

▼きわめつけが、「研究」をすすめる上での心得としてまとめてくれていた。

こういう研究が出来るというのは、第一にそして一番重要なことは純粋な興味を持つということである。第二には厳寒の二月、仙石原で徹夜するという程度の熱心さを持つことである。第三には思い付いたことを、億劫(おっくう)がらずに直すぐ試みて見る頭の勤勉さを持つことである。第四には偶然に遭遇した現象をよく捕え、それを見逃さぬこと、即ちいつも眼を開いて実験をすることである。第五には新しい領域の仕事を始める時に怖(こわ)がらぬことである。この研究者たちが土の分析に手を付けた時のように平気で始めることである。それには余りに多くの知識と打算とが一番邪魔になる。第六には妙にこだわらぬこと、これは何でもないようで、その実なかなか難しいことである。そして以上述べたそれらの色々の心得の外(ほか)に、研究の全体に通じて或る直観的な推理を働かすことである。

 「ストロー氷」「Wコップの氷」実験の次なる具体的な一手はまだ見えてこないが、中谷宇吉郎のこの文章に出会うことができて とても 得をした気分だ!!

さあ、次は…

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