新・私の教材試論(123)
▼冬の田んぼ
そして そこに 寒の雨が降り続いた。
なぜか惹かれる景だ。
そして赤い電車が走った!!
▼30年も前の手前勝手な「覚え書き」。
◆「連載:私の教材論(1)~(10)」
のなかに書いた「教材の入手・開発の鉄則」とはその表現からして大げさで生意気なものだった。今なぜかこの2018年バージョンに更新したい衝動に駆られている。
ゆっくりみてみよう。
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教材の入手・開発の鉄則
(1) 先行する実践から貪欲に学ぶ。
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最初にあげたのはこれだった。そして次のように解説をしていた。
(1)について 先行する実践から学ぶということは、それを極めて有効な手段である。日々 全国の学校で実践が進んでいるのである。同じことを考え、同じもの求めてい る人は、必ずいた、そして今、いるはずである。 私の場合、教材(実験・観察)、教具の入手は、科教協の「お楽しみ広場」 で手に入れたものが、圧倒的に多い。 手にいれたものを、自分で実際にやってみるのである。実際にやってみると 実験などだとなかなか、教えてもらった通りに行かないことも多いのである。 そこで、自分なりの工夫が生まれたり、新しい発見があったりするものであ る。教師というのは(私も含めてであるが)、どうも「模倣」というのが嫌い なようである。「独創的」「創造的」なことがとても好きなようである。 しかし、授業を受ける生徒たちにとって、その教師の「オリジナリティ」は そんなに問題であろうか、「模倣」であろうと、教師が惚れ込んだものであれ ば、それは、すぐれた教材の条件を備えているのである。雑誌や、研究誌、文献で先行する実践に学ぶ手もある。「これは」と思うも
のがあれば、その情報提供者(著者)に連絡をとってみることである。必ず応
答があるはずである。私は、これまでに、こうして連絡をとって、なしのつぶ
てという人にであったことがない。
自分の実践を雑誌等に発表するほどの人なら、自分の実践について興味をも
ってくれて、情報を求めている人がいるというだけでうれしく思うものだと思
う。「ホンモノ」かどうか、これで判断がつくというものである。自分の方で
判断してやればいいのである。もしも応答がなければ、「これはニセモノだ」
と。ここは、少し傲慢に…。
求めよ、さらば与えられん。
今読んでみて驚いてしまう。
少し傲慢な表現もあるが、ほぼ全面的に賛成である。
自分で書いたものに、30年後の自分が賛成するなんて変な話だが。
ひょっとしたら、それは私に進歩がないということかも…(^^ゞポリポリ
▼次に行こう。
話はもう少し具体的だった。
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(2) 校区(地域)の○○屋さんとは、仲良くしよう。
・ 教材屋さんだけに教材があるのではない。
・ ○○さんは、その道のプロである。
肉屋さん、魚屋さん、花屋さん、農協、おもちゃ屋さん、薬屋さん、電気
屋さん、雑貨屋さん、豆腐屋さん、スポーツ用品店、仏壇具屋さん等など
・スーパー、○急ハンズ(これはすごい、一日居ても飽きない宝庫)、日曜
大工の店、このあたりはさしずめ○○屋さんのダイジェスト版というとこ
ろであろうか。
・生産・労働の現場=町工場、鉄工所、農家、漁師等など。
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モノの入手に関するものだった。
2018年の今、私自身のモノの入手方法を考えみてもこれは書き換える必要があるように思えた。
今一番利用している方法は
・Amazon
・ホームセンター
・100円ショップ
等である。
しかし、 読みながら当時入手したモノの数々を思い出していた。
・肉屋さん→「頭骨標本」の数々
・魚屋さん→「たらこ」「ハコフグ」等々、教材ということでたくさんのめずらしいものを準備してもらった。
・花屋さん→「チューリップの種」騒動!!
・おもちゃ屋さん→力学教材の宝庫
・薬屋さん→ミョウバン、タンパク質検出等々 薬品情報
・電気屋さん→ 「電気」のプロ ソケット コード なんでも相談にのってもらった。
・豆腐屋さん→ 豆乳 ニガリ
・仏壇具屋さん → 金箔
等々
あげだしたらきりがない。
モノの入手できたのがうれしかったのはもちろんであるが、それにいたるまでの「情報」がとても面白かった。
その道のプロたちは、必ず超一級の「情報」を持っていた。
その過程で入手した「情報」は必ず授業で紹介することにした。
そうこう考えると、(2)も無理に書き換える必要もないような気がしてきた。
当時から取り組んでいて、ここに書き込んでいないものがあるのを思い出した。
●校区「教材マップ」の作成!!
今なら案外簡単に洒落たものができるのではないだろうか。
あそこに行けば、この教材が手に入る。
こんな「情報」知りたければアソコに行け。
等々 すべて を一枚のマップにしてしまうのだ!!
年度毎に更新していけば最新情報がいつもわかる。
できたマップは理科準備室に貼っておくとよいかも。
▼ちょっとダラダラが過ぎてきている。
次に行こう。
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(3) 職業別電話帳は「必携の書」である。
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さすがにこれは「時代遅れ」だろう。
いや、どこにどんなモノがあるのかを調べる「情報誌」としては、今なお職業別電話帳は有効なのかも知れない。
2018年の今なら作っておきたいものがある。
●教材入手連絡一覧表
だ。もちろん教材屋さんにお願いするのもきわめて有効な方法である。
しかし、自分で足を運び入手するのもきわめて面白い「教材研究」になるのである。
たとえば「液体窒素」なら、私は必ず工場まで出かけていって充填現場を見せてもらいながら入手した。
「液体窒素」の入手ならどこに連絡か。
「ドライアイス」なら…。
「血液」ならば…
「酵母菌」ならば…
それらを一覧表にしておくのである。
(つづく)
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