私のヒガンバナ研究・その後(3) #ヒガンバナ
▼大賀ハス観察池に「初氷」がはった!!
蓮根の植え替えから31週目のことである。
午後、「自然結実」ヒガンバナ群生地の近くを通りかかった。気になったので少し歩いてみた。
やっぱりそうだった。
圧倒的な迫力で“冬のヒガンバナ”が、田んぼの畦を独占していた!!
▼私のヒガンバナ研究とネットには深い関係があった。
栗田子郎先生の示唆的な文章がある。
それは
◆『進化生物学入門~宇宙発生からヒト誕生への137億年~』(栗田子郎著 講談社学術文庫 2013.4.10)
の「まえがき」にあった。
ホモ・サピエンス(Homo sapiens 賢い者)と自らを名付けた我々「ヒト」も「チンパンジーとの遺伝的差はほとんどない」 としながらも、二つの大きな特徴があると書かれていた。
しかしヒトという種にはほかのどんな生物にもない(と思われている)きわだった特徴が一つあります。自分自身の由来、ひいては万物のルーツを知りたがるとともに、まだ存在しない未来に思いを馳せるという性質です。チャールズ・ダーウィンが『種の起源』を著し進化論を説いたのもこの衝動に駆られたからでしょう。(中略) いま一つのヒトの特徴は、細胞外で複製・増殖することのできる遺伝因子、つまり言語(言葉、文字)と映像を操る能力です。生きとし生けるものはすべて、自らを存在させているプリン塩基とピリミジン塩基で記された基礎情報(遺伝子)を次の世代へ残そうとします。ヒトも例外ではありません。しかし、この情報は時間軸に沿って垂直にしか伝わりません。ところが言語や映像という形の情報は水平方向にも伝わります。しかも、細胞核内に収められた情報は親から子へと伝わるのみで、その逆は不可能です。言語情報はこれが可能です。この第二のヒトの特徴が、私をしてこのようなテキストを綴らせたようです。(『進化生物学入門』「まえがき」p11より)
「言語や映像という形の情報は水平方向にも伝わります。」
「言語・映像」情報は水平方向に伝わる、ツナガル!!
21世紀の今、私たちは情報を瞬時に水平方向に伝え、ツナゲル「ネット」という手段を手に入れた。
何度読んでも示唆的だ。
▼示唆的ではあるが、これだけでは私はこうまで感動しなかっただろう。
栗田子郎先生は、自ら先頭に立ってこれを具体的に実践されていた。
それがこれだ。
◆ 「ヒガンバナの民俗・文化誌」Ⅰ~Ⅵ 『ヒガンバナの博物誌』(栗田子郎著 研成社 1998.9.1)の抜粋+追補
ヒガンバナを語る誰もが参考文献のいちばんにあげる名著『ヒガンバナの博物誌』を、あらた映像も加えて一般に公開されているのだ!!
感動デアル!!
アリガタイ!!
▼私のヒガンバナ研究にもどろう。
「その後」としながらも、やっぱり「ふりだし」にもどってみよう。
1998年春、私は多くの人にお世話になりながら、自分ではじめ自分のホームページをつくった。
最初につくったのやはりヒガンバナ情報のページだった。
(つづく)
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コメント
楠田 様
おほめにあずかり、恐縮です。
立派な群落ですね。保存されることを願います。
栗田
投稿: 栗田子郎 | 2017/11/27 18:55
栗田子郎先生
おはようございます。
先生に恐縮なんて言われるとこちらは何と言ったらいいのやら…。
それにしてもアリガタイことです。
こんなかたちで先生とツナガルことができるなんて、それだけでも「ネット」にアリガタミを感じます。
「自然結実」群落、「自然結実」した後は、なにか群落が衰えていっていると感じるのですが気のせいでしょうか。もう少し継続観察が必要なようです。
投稿: 楠田 純一 | 2017/11/28 06:53