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36号コウガイビルはエサなしで3ヶ月生きのびた!! #コウガイビル

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▼人生で36匹目の出会った36号コウガイビルに出会ったのは2017/06/20であった。
 昨日(2017/09/20)でちょうど3ヶ月だ!!
 おそるおそる冷蔵庫(農業用)から出してみた。

 生きている!!

 間違いなく生きている。頭部を方向転換した!!
 第一死んでしまったら、とけるように姿を消しているはずである。それをこれまでさんざん観察してきたので確信がある。
 気になるのは逆三角形の頭部(「笄(こうがい)」の部分)が明確でないことだ。
 ヒラヒラの部分を身体に密着させているだけだろうか。?(゜_。)?(。_゜)?
▼3ヶ月も水だけでエサをまったく与えずに生き延びた!!
 これは驚異の「記録」であった。
 261日間生き延びた1号コウガイビルにつぐ「記録」だった。
コウガイビルという生きものにであって最大の衝撃の事実はここにあった。

 「動物の世界」謎解きの第一方程式は「食べる」である!!

とずっと考えていた。
 動物の「ふしぎ!?」は、「何を食べているのだろう?」「どのようにして食べるのだろう?」等の問いに答えることができれば解決できた。
▼ところがコウガイビル=陸棲プラナリアはちがっていた。
この「ふしぎ!?」に答えてくれる文献があった。

◆『プラナリアの形態分化~基礎から遺伝子まで~』(手代木渉、渡辺憲二著、共立出版 1998.3.25)

 私の不思議に答えてくれる部分は 「14.9 飢餓と再生」(P275)にあった。この章は牧野尚哉・白澤康子先生が書いておられる。

 コウガイビルの飼育では給餌が大切な要素となるが、餌に対しての反応は同一種内でも異なり積極的に摂取するグループとそうでもないものとがある。また長期間の飢餓に耐え、もとの体重の1/100に減少しても生存し続けることができる。このような生理的変化が、顕著な再生能をもつ本動物の器官形成にどのような影響を及ぼすのか、頭部再生の有無、形成所要時間、極性との関連について、採集直後の体重を100として、もとの30~40%に減少したグループを飢餓個体として実験を行った。  なお、飢餓個体の設定は、採集された個体のうち、何としても餌を食べないものがあり、かなりの期間絶食にも耐えられるが、やがて死に至る。体重減少と生存期間の長短は一定ではないが、採取後減少の一途をたどる体重は、ある時点で平衡状態となり、これ以降急激に減少して死ぬものが多い。体重が安定をみせる状態を越えると個体は死を迎えることから、この安定期(もとの体重の30~40%)を飢餓状態と考えた。これらの飢餓グループと採集まもないものとを次の実験により比較した。(同書P276より)
 

 言わば「自らを食べて生き延びている」のだ、とこの本の編著者である渡辺憲二先生に教えてもらった。

▼36号のおかげてわかったことがある。

 コウガイビルの大敵は「高温」である!!

 昨年の夏には自宅の庭で25匹ものコウガイビルに出会いながらも全滅させてしまったのは夏の「高温」が原因だったと今は言える。
 「高温」は「飢餓」よりも大敵なのである。
 
 さて36号コウガイビルはいつまで生き延びるだろう?
 1号コウガイビルの261日の「記録」をぬりかえることができるだろうか?

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