2017年9月(長月)の俳句「歳時記」!!
▼二百十日の「雲見」!!
たしかに雲は高くなり、そこには秋がやってきていた。
高いと言っても、それはせいぜい10㎞までの話だ。
▼さあ、今月も
より名句11句を引用させてもらう。
(1) 秋風や模様の違ふ皿二つ 原 石鼎
(2) 水澄みて金閣の金さしにけり 阿波野青畝
(3) さわやかにおのが濁りぬけし鯉 皆吉爽雨
(4) 秋扇もてなし薄く帰したり 佐野美智
(5) 火より火を奪ひ烈しく秋刀魚もゆ 天野莫秋子
(6) 窯攻めの火の鳴る二百十日かな 廣瀨町子
(7) 露草も露のちからの花ひらく 飯田龍太
(8) 鈴虫とひとりの闇を頒ち合ふ 野見山ひふみ
(9) ふつくりと桔梗のつぼみ角五つ 川崎展宏
(10) 日陰ればたちまち遠き花野かな 相馬遷子
(11) ゆれ交しゐてコスモスの影もなし 大橋宵火
▼次もいつものとおりシロウト選句に挑戦だ!!
【私の選んだ名句ベスト3】
(8) 鈴虫とひとりの闇を頒ち合ふ 野見山ひふみ
(10) 日陰ればたちまち遠き花野かな 相馬遷子
(7) 露草も露のちからの花ひらく 飯田龍太
【次点】
(5) 火より火を奪ひ烈しく秋刀魚もゆ 天野莫秋子
このひとりよがりの私の選句にもなんらかの傾向があるんだろうと思う。
それは今の自分には見えない。
もう少し続けているとひょっとしたら見えてくるかも知れない。
▼『歳時記は日本人の感覚のインデックス(索引)である』と言ったのは我らが寺田寅彦だ。
このコトバの意味が、ほんの少しだけ納得いきだした。
名句には及びもつかぬが、この9月も「もどき」づくりにはげみたい。
さあ、どんな自然の「インデックス」に挑戦するかな!?
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