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子グモたちはなぜ「団居(まどい)」をするのか!?(2) #クモ学

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▼「何をしているんだい?」
  「何のためにそんなことしているんだい?」
 忙しく動き回るか、眠ったように休憩する子グモたちはとてもそんな質問に答えてくれそうになかった。
 ナラバしかたがない!!
 自分の眼で見た「事実」をつなげて勝手にストーリー(仮説)をつくるしかない。
 
 それが、私の無手勝流シロウト研究の流儀だった!!

▼そのためには見た「事実」は記録しておこう。
 ヘタな写真でもいっぱい撮っておこう。それが謎解きの大きなヒントを与えてくれるかも知れない。

 昨日(2017/05/24)の朝、団居をしていたジョロウグモの子グモたちはもう一昨日の場所にはいなかった。
 今度こそ、バルーニングスタンバイかと上を見た。なるほど上の雨樋のパイプに居た。
 朝食だけすましてくわしく観察しようと目を離してしまった。
 またしても同じ失敗をやらかしてしまった(^^ゞポリポリ
 朝食を済ませてその場所に行くとまたして消えていた。さらに上を見た!!
 居た!!
 今まさに旅立とうと(バルーニング)しているやつもいるようだ。

 何も旅立つのにこんな悪天候の日をえらばなくてもいいだろうに、なぜ?

 そう言えば昨年も、雨の日の旅立ちを観察していた。私はここでも勝手にひとつの作業仮説を立てていた。

 「クモは天気を予知できる。」
 「予知できるからこそ、上昇気流の起こる日を旅立ちの日とする。」
 「私たちの悪天候は、旅立つクモにとって好天気!!」
 
 ほんとうだろうか? 確信をもつためにはまだまだ「事実」が少なすぎた。
▼朝の「旅立ち」が終わったあと、残留組は再び「団居」をはじめた。
「団居」の結集度合いはお昼が近づくに従って強くなっていた。
これは一昨日と同じだ。
 ところが想定外(クモたちにとっては想定内か)のことが起こった。雨が本格的に降り出したのだ。
 雨粒のあたった「団居」は「クモの子を散らした」状態になった!!
 しかし、しばらく時間が経つと再度、結集度合いの強い「団居」を雨のあたらぬ雨樋の裏側に移動してつくっていた。

▼自分の観察と平行して、文献によって謎解きを試みようとした。
 シロウト「クモ学」はじめて日の浅い私は、クモに関する本はあまりたくさんは持っていなかった。
 限られた手持ちの本には、「団居」の事実はでてくるが、「なぜ?」は出てこなかった。
 私のお気に入りの『クモ学』(小野 展嗣著 東海大学出版会)にも

 なぜ、「まどい」をするのか、はよくわかっていない。(同書P59より)
 

 こう書かれてからでも15年が経過している。
 研究はどこまで進んでいるのだろう?
 どんな「仮説」が出てきているのだろう?
 
 私は、今、それが知りたい!!

(つづく)

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