Webテキスト『天気の変化』の可能性!?(141)
▼現場にいなくなって「実験室」、「研究室」(理科準備室)がなくなってしまった。これは正直言って理科大好き人間にとってはきつかった。
「自然は最高の教科書!!」と唱えてきた者としてはこれであきらめるわけにはいかなかった。
ナケレバつくればよい。
考えてみると、私が暮らす空間は巨大な「大気の物理学実験室」!!
この「実験室」では日替わりメニューで多種多様の実験が展開されていた!!
さらにうれしいことに年中無休だ!!
昨日は、一日中、液体の水(雨)が落下しつづけていた。
▼「大気の物理学実験室」で「雲見」をしながらWebテキスト『天気の変化』づくりに挑戦する。それが私の次なるミッションだった。
テキストづくりに関して以前からとても意識し、気に入っているコトバがある。
「テキスタイル」!!
である。少し長くなるが引用させてもらう。
”テキスタイル”ということばは、いつとはなしに造り出され、使用されるようになった。”わたしたち”の造語である(textile=織物ではなくて、text+style=textyleである。)”わたしたち”が教えたい、わかってほしいと願う事柄がきまったからといって、それはまだテキストではない。テキストは、発問と、資料と、実験と、読み物などで構成されるが、とりわけ、どんな発問を、どんな順序で用意するかが重要である。いや、内容がきまってから「さて発問は?」というのでなくて、事例に関する発問、事例を法則の支配下に位置づけさせる発問、等を考える過程の中で、”わたしたち”の中に次なる内容が求められ、獲得されていくのである。(『極地方式入門』(高橋金三郎・細谷純編、国土社1974.3.20) p174より)
テキストづくり=テキスタイル化は、私の学びの方法でもあるのだ。
▼さて、その作業はどこまで来ているか?
試案・『「雲見」を楽しもう!!』 の次は『高層天気図』だと思っていた。
「高層天気図」は、「大気の物理学実験室」を立体的にとらえさせてくれる。
「高層天気図」「数値予報天気図」は日々展開される実験のデータを見るようなものだった。
これをプロだけのものにしておくのはモッタイナイ!!
いくつかの使えるルールをつくりながらすすめていた。しかし、途中で暗礁にのりあげてしまった。
▼そこで、私は「ふりだし」にもどって考えてみることを決意した。
「大気の物理学」とは?
その研究史は?
参考文献は
◆『大気の科学~新しい気象の考え方~』(小倉義光著 NHKブックス76 1968.9.20)
だった。半世紀近く前の本だ。
しかし、実に面白かった!!
「そうだったのか!!」と膝をたたくことしきりだった。
(つづく)
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