新・中学校「理科」を構想する。(65)
▼それはどう見ても夏の空だった!!
季節は螺旋的に移行して行く、そんな直線的なものではない。それは十分に承知しているつもりだ。
それにして昨日の「雲見」はなかなか予想できるものではなかった。
その予想できない「雲見」にくらべて、「宇宙見物」の律儀さはどうだ!!
▼今朝起きて、先ほどいつものように月の写真を撮ってきた。
なるほど予想されたカタチだ。これまた予想通り北に「すばる」、東に「アルデバラン」が見える。
なんという律儀さだ!!
昔から人々は「雲見」も「宇宙見物」もやってきた。
やがて「宇宙見物」の律儀さに注目して暮らしに役立つ「暦」をつくった。
▼ 【地球と宇宙】の学習で、「スケール」の問題についで、生徒たちの(私も)頭を悩ます問題が「運動」の問題である。
・天体の日周運動
・天体の年周運動
・日周運動と年周運動のミックス
・月の満ち欠け
・金星の満ち欠け
などなどである。教科書もこれに多くのページを割く。
問題集などにも高頻度に登場するのはこればっかりである!!
▼これはこれで重要であること否定しない。
しかし、こればっかりだと宇宙の究極の「ふしぎ!?」
●「我々はどこにいるのか。」(空間)
●「我々はどこから来たのか」(時間)
など、どっかに飛んでいってしまうことになりはしないか?
それが心配だ。
「運動」の問題については、いろんな工夫、教具の開発などでゆっくり理解を進めることが大切だろう。
生涯をかけて、「宇宙見物」を楽しみながらナルホド!!と理解することがあってもいいのではないだろうか。
ゆっくり ゆっくり 急ごう!!
(つづく)
| 固定リンク
コメント
楠田先生、本当にそうですね。月の満ち欠けがなかなか
理解できない小6の息子。太陽の通り道、冬の月はなぜ
高いか、など、説明しても「ふーん」という感じ。
天文部の私としては、もっと天文って楽しいんだけれ
どな、というメッセージが何にも伝えられず。
理科が嫌いになっていく息子をみて、歯がゆいです。
いつも記事を楽しみにしています。
(小・中学生が天文を好きになるきっかけの本、
何かあったら教えていただけるとうれしいです)
投稿: あきこ | 2016/10/19 09:52
あきこさん
コメントありがとうございます。
拙い記事を読んでいただいているそうでうれしいです。
私もあまり「宇宙」のこと得意でありませんでした。
毎日「宇宙見物」を楽しむようになって、はじめて面白いナ!!と思うようなことがいっぱいあります。
お薦め本ですが、この方面あまり読んでないですが
次の本は面白かったです。
◆『お父さんが話してくれた 宇宙の歴史 全4巻』(文:池内了 絵:小野かおる 岩波書店 1992)
・第一巻「ビッグバン」
・第二巻「銀河のたんじょう」
・第三巻「生きている地球」
・第四巻「生命のひろがり」
少し古いですが、図書館などにはあるかも知れませんね。
投稿: 楠田純一 | 2016/10/19 12:22
楠田先生、お返事ありがとうございました。本も紹介
していただき、うれしいです。早速読んでみます。
先生の記事を読んでいて、月を写真で撮ったり、雲を
観察してシールを貼ったり、毎日のわずかな変化を知る
積み重ねの努力が大切なんだ、といま気づきました。
いっきに何かをわかろうとせず、地道にいくように
します。いつも大切なことを教えていただきありがとう
ございます。これからもよろしくお願いします。
投稿: あきこ | 2016/10/19 21:58
あきこさん
おはようございます。
そんなふうに言っていただくと恐縮してしまいます。(^^ゞポリポリ
「雲見」も「宇宙見物」もポンコツ理科教師の道楽です。
生涯、「科学」するを楽しんでいきたいと思っています。
今後とも宜しくお願いします。
投稿: 楠田純一 | 2016/10/20 05:57