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新・中学校「理科」を構想する。(42) #コウガイビル

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▼昨日の朝は激しい雷雨だった。
そのまえのことだった。異様に蒸し暑かった。まだ完全に夜は明けておらず厚い雲が空を覆っていた。
薄暗いなか、私はまたしてもあいつと出会った。
今度は大賀ハスの葉の上にあいつが出現したのだ。32号コウガイビルである。
 もうすっかりあいつらとは仲良しになってしまったようだ。(^^ゞポリポリ
▼例によってナイロン袋に入れて繁々と観察してみた。
第1号コウガイビルがエサなしで261日間も生き延びたことで、この生きものに夢中になってしまい、「不思議な生きもの!!」と熱く語ってきた。しかし、けっして「かわいいやつ」とまではいかなかった。
 どうしてなんだろう?
 淡水プラナリアの方は、けっこう「人気者」なのに、その陸棲版であるコウガイビルは存在すら知られず、知っていても「キモイやつ」という「嫌われ者」の評価しかうけていない。
 私だってえらそうなことは言えない。そんな存在すら知らなかったのだから。
 その訳をいくつか考えてみた。
・淡水プラナリヤのような目がない。(実際は複数の小さな目がコウガイ(頭部)の先端あたりを中心に点在するそうだ)
・ヌルヌルしたあの粘液
・ヌルヌル、クネクネのあの動き(実際の動きのスピードはけっこうはやい)
・ヒルではないのに「ビル」とネーミングされてしまった不幸

存在自体はけっこう古くより知られていたようだ。

◆本草書の中のコウガイビル

【動物の世界】の謎解きとももう少し関連させながら見ていこう。
謎解きのキーワード「食べる」で見ていく。
では「食べる」ための口はどこにあるのだろう?
これをしかと確かめたくて、エサを与えたがとんだ「失敗」をしてしまった。
 これについては、今しばらくナイロン袋のなかでエサなしで飼育して再挑戦をしたい。
 今度はナメクジがミミズで。

さて動物一般の話として「食べる」ことの究極の目的はなんだろう?
それは体をつくるすべての細胞に「栄養」を与えることである。
そのためのシステムが「消化器系」システムである。口(入口)があれば肛門(出口)がある。一本の管でつながっていなければならない。きわめてアタリマエのこと。
人間のからだ然りである。

人間は考えるちくわである!! 

ではコウガイビルの「ちくわ」システムはどうなっているのだろう?
▼「食べる」のさらなる究極のねらいなんだろう?
それは各細胞が「栄養」を得てそこからエネルギーを取り出すことである。
つまり「呼吸」することである。それは動物に限らない植物とて同様である。
「呼吸」するためには、栄養だけではダメだ。酸素が必要だ。

25号までのコウガイビルは密閉容器に入れていた。そして、"とけて"消えてしまった。
26号からはナイロン袋のなかだ。ナイロン袋の口は結んで閉じてはいるものの完全密閉ではない。
ナイロン袋のなかの7匹のコウガイビルは今朝も元気だ。
なにか関係するだろうか?

(つづく)

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