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新・中学校「理科」を構想する。(40)

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▼大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから15週目であった。
今年の大賀ハス3号・4号「あこがれの4日間」の二日目でもあった。
 雨が降り続いていた。二日目の開花時刻は3号・4号は同時はなかった。少し3号の方の「時計」が進み気味のように思われた。しかし、やがては同時並行になってきた。
 埋め込まれた「時計」の「ふしぎ!?」、それが私にとっては大賀ハス最大の「ふしぎ!?」だった。
▼私の三大不思議生きものをつづけよう。
コウガイビルにつづいて不思議だと思っていたのは、クマムシである。
本などで読んでたいへん興味をもっていた。
 自分でもこの眼で見てみたいとずっと願っていた。
 そしたら幸いにも、「これがクマムシですよ」と理科ハウスさんが意図も簡単に見せてくださった。
 2010年夏のことである。
 私はもう夢中になってしまった。自分でも捜してみたかった。あらたに自分用の双眼実体顕微鏡も購入してさがしまくった。そしたら、ごくアタリマエに校庭のギンゴケのなかにいたのである。
 ならばと自分の家の庭先でも捜してみた。そしたら、これまたごくごくアタリマエにいたのである。
「世界最強」のあいつがごくアタリマエに自分の家の庭に居たのである。
 そのことにいたく感動した。その感動を伝えたかった。そして語りたかった。ところが、問題があった。
そんないくらコトバで語っても面白くなかった。
画像で見てもらっても感動は伝わらなかった。
 私がはじめに理科ハウスさんに見せてもらったように、「はい、これがそのクマムシですよ」とやりたかった。
 いつでもどこでもすぐに「生」で見せたかった。
 方法をいろいろ考えた。そして思いついた方法は、クマムシの最大の特徴である「乾眠」を利用する方法だった。
 最初に何匹かを時計皿のなかで「乾眠」させておいて、見てもらいたいときに水を加える。
 やがて、最初はゴミのかたまりに見えていたクマムシが「乾眠」から目覚めるのである。
 これならいつでもその感動を「再現」できる!!
そのときの動画を記録していた。

それにしてもやっぱり「ふしぎ!?」だ。
「乾眠」という方法で「時間」をコントロールできるなんて!!
▼第三の不思議生きものにいこう。
この生きものと出会いも偶然からはじまった。
コガネグモの「狩り」の現場を目撃してしまったのである。
 それは2013年の夏のはじまりだった。
 それに続いて2014年のゲホウグモとの出会い。
こんな身近な生きもの「ふしぎ!?」に夢中になってしまった。
私の「クモ学」がはじまった。
 最大の不思議は、なぜ今までこんな身近にこんな「ふしぎ!?」な生きものが暮らしていることに気づかなかったのかということである。
 今年、最も身近にいた大賀ハス観察池のそばのコガネグモが昨日ついに姿を消した。
 どこへ引っ越ししたのだろう?
 しかし、まだ、現在4匹のコガネグモ観察中だ。
 私のシロウト「クモ学」はまだまだ続くだろう。
▼私は、この「新・中学校「理科」を構想する。」のシリーズのはじめに、私の「ふしぎ!?」からはじめる授業びらきを提案した。それは生徒たちの私の「ふしぎ!?」と授業をどううまくリンクさせていくかが、授業づくりの最大の課題だと思っているからだ。
 いや、もっと言えば教師自身の「ふしぎ!?」を授業にどうツナゲルかが、授業づくりの最大の醍醐味であると思っている。

【動物の世界】ではどうだろう?
もう少しつづけてみよう。

(つづく)


  

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