本日(2016/07/19)、第134回オンライン「寅の日」!!#traday
▼梅雨が明けた。
皮肉にも我が家の大賀ハス観察池の「あこがれの4日間」の終わるとちょうど入れ違いになった。
7/17(日)に四日目で落ちた第5大賀ハスの花びらを拾い集め並べてみた。そして、いつものように雄しべの数も数えてみた。実に210本もあった。
さあ、いよいよ本格的夏がはじまる。
▼本日(2016/07/19)、第134回オンライン「寅の日」である。
7月オンライン「寅の日」のテーマは
寅彦の「夏」
である。本日はその第二弾で「夕凪と夕風」を読む。
前回の「海陸風と夕なぎ」から12年経ってその続編のような作品だった。
◆本日(2016/07/19)、第134回オンライン「寅の日」!!
▼前回に引き続き、地域の海陸風、夕凪について語っていた。
その語り口調を聴くだけでも興味深かった。さすがである。
夕凪は夏の日の正常な天気のときにのみ典型的に現われる。午後の海軟風かいなんぷう(土佐ではマゼという)が衰えてやがて無風状態になると、気温は実際下がり始めていても人の感じる暑さは次第に増して来る。空気がゼラチンか何かのように凝固したという気がする。その凝固した空気の中から絞り出されるように油蝉の声が降りそそぐ。そのくせ世間が一体に妙にしんとして静かに眠っているようにも思われる。じっとしていると気がちがいそうな鬱陶うっとうしさである。
それは、私もずっと経験してきた「夏」だった。
梅雨が明けた昨日の風をアメダス(福崎)で確認してみた。これからこんな日がどれほど続くのだろう(^_^;)
▼いつもの寅彦の科学的謎解き物語があった。
どうして高知や瀬戸内海地方で夏の夕凪が著しく、東京で夏の夕風が発達しているか、その理由を明らかにしたいと思って十余年前にK君と共同で研究してみたことがあった。それには日本の沿岸の数箇所の測候所における毎日毎時の風の観測の結果を統計的に調べて、各地における風の日変化の特徴を検査してみたのである。
これに大いに刺激を受けた。
私もやってみたいと思った。今なら各地のアメダスのデータをうまく利用すればなんとかなるのではないか。
そんな野心がうまれてきたのだ。
寅彦の結果・考察も書いてくれていた。
その結果を綜合してみると、それらの各地の風は大体二つの因子の組合せによって成り立っていると見ることが出来る。その一つの因子というのは、季節季節でその地方一帯を支配している地方的季節風と名づくべきもので、これは一日中恒同なものと考える。第二の因子というのは海陸の対立によって規定され、従って一日二十四時間を週期として規則正しく週期的に変化する風でいわゆる海陸軟風に相当するものである。そこで、実際の風はこの二つの因子を代表する二つのヴェクトルの矢の合成によって得られる一本の矢に相当する。
我が家を吹く風はどうだろう?
今年の夏は少しこの「風」にこだわってみることにした。
最後の
「浮世の風」となるとこんな二つや三つくらいの因子でなくてもっと数え切れないほど沢山な因子が寄り集まって、そうしてそれらの各因子の結果の合成によって凪になったり風になったりするものらしい。 このごろはしばらく「世界の夕凪」である。いまにどんな風が吹き出すか、神様以外には誰にも分りそうもない。
を読んで、昭和9年(1934)の歴史の「風」を調べてみたくなった。
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