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新・中学校「理科」を構想する。(4)

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▼私はひとつの植物に限定して、長い間その「ふしぎ!?」を追いかけていた。
それがヒガンバナの「ふしぎ!?」だった。
 主には2つあった。ひとつはヒガンバナは花の見られ時には葉を見ることができない。葉が見られる時に は花は咲かない。ふつうの草花とちょっとちがっていた。
 「ふしぎ!?」だ!!
 そこにヒガンバナの一年をかけたみごとな戦略があった。
 定点観察地のヒガンバナは今、カラスノエンドウ包囲網のなかスギナやドクダミの侵略も受けながら<葉の季節>を終えようとしていた。
 引っ越し組についても同様だった。
▼もうひとつの「ふしぎ!?」があった。
 それはあんなみごとな花を咲かせるのに種子をつくらないという「ふしぎ!?」だった。
日本のヒガンバナは3倍体であり、分球によって殖えるから種子をつくらないという。
ほんとうだろうか?
すんなりと納得できなかった。
「あんなにたくさんの花を咲かせるのだからなかには…」という思いがあった。
 長年「自然結実」するヒガンバナを追い続けた。
ついに2013年~2015年、三年連続して「自然結実」する群落の発見をした。
そして2014年採集の種子から3つ「発芽」「出葉」まてこぎ着けた!!(現在まだ出葉中)
 ところが、2015年採集の大量の種子は、現在カビにやられてしまい、「発芽」の気配はない。
 なにがまずかったのだろう?
 これまでの作業仮説に軌道修正の必要があるのだろうか?
 まだまだこちらの「ふしぎ!?」は続きそうだ。
【植物の世界】の「ふしぎ!?」もヒガンバナと同様に2つの主文脈から構成されていると思っていた。
「個体維持」と「種族維持」である。
「個体維持」の謎解きのキーワードは「光合成」!!
「種族維持」の謎解きのキーワードは「花→種子」!!
「種族維持」は植物に限らず生きものの絶対命題である。
「仲間をふやす」ということを継続してこなければ、今、目の前の「生命」はないのだから。
▼自然は最高の教科書!!
この事実は教科書からだけ学ぶのだけでなく、自然そのものから大いに学びたいものだ。
大型連休には入る。
タンポポの綿毛!!
 そこらにころがっている容器に水で濡らしたティシュを敷いて蒔いてみたらどうだろう。
ほんとうに「発芽」するかな。他の植物たちではどうだろう。

【タンポポの研究】
はそんな取り組みだった。

(つづく)
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