今年も実生ヒガンバナに挑戦!! #ヒガンバナ
▼「日本のヒガンバナは3倍体で種子をつくらない。殖えるのは分球によってである。」
これがアタリマエだった。
「あんなみごとな花をいっぱい咲かせるのに…?」「あんなたくさん咲くのだからなかには「かわりだね」がいてもいいのではないか?」そんな「ふしぎ!?」がはじまりだった。
私は、長年多くの人に協力してもらいながら、「自然結実」するヒガンバナを探し続けた。
2013年晩秋、ついに私は「自然結実」ヒガンバナ群落をみつけた!!
一度みつけてしまうと、不思議とそれはアタリマエになって来るのだった。
2013年、2014年、2015年とそれぞれ別の場所で群落をみつけた。
そして、2015年には、69個の「種子」を手に入れたのだった。過去最高の個数であった。
これだけでは、最初のアタリマエの反証にはならなかった。
これまた、幸いなことに昨年度、手に入れた種子から育てる実生に3つだけ成功していた。
春に「発芽(発根)」し、秋には「出葉」する!!
この目で見たのだった。
感動であった!!
▼今年も冷蔵庫から出してきた69個の種子で「実生ヒガンバナ」に挑戦してみることにした。
一度成功したと言っても、その方法はまったく確立していなかった。
いつも「出たとこ勝負」でやって来た人間の弱みだ。
まず、種子をどこに蒔くかだ。その一部始終を観察しながら、すすめたかった。
いきなり土に埋めてしまうのでは、それが観察できない。
そこで、昨年度のコヒガンバナでもやったように、小さなケースに濡れたティシュペーパーで苗床をつくってやりそこへ蒔いた。
小さなケースは、100円ショップで買った安物。それをできるだけ多くした。
ひとつでまとめてとも思ったが、それではひとたび失敗すれば、すべてダメになる。
分散型にしておけば、リスク回避にもなる。
▼ひとつひとつの種子をナイロン袋から出して、苗床に設置しながらいろいろ思い出した。
その一粒々を回収したときの感動が蘇ってきた!!
残念に思うことも多々あった。
回収したときはあんなに真ん丸で黒光りしていたのに…。(/_;)
カビにやれているものが多くあった。
すでにつぶれて「なかみ」がなくなり皮だけのようなものもあった。
どうしてだろう ?(゚_。)?(。_゚)?
保存方法に問題があるのだろうか?
別の方法の開発が必要なことは確かだ。
▼ともかく69個すべてを「設置」した。
はたして、このうちいくつが「発芽(発根)」するだろうか?
「出葉」までいくのがでてくるだろうか?
となりで昨年「出葉」した3つの鉢が勇気づけてくれていた。
小さなケースにフタをし(保湿)、それらを大きな発泡スチロールの箱にいれた(保温)。
家にある身近なものばかりを使った私の「ヒガンバナ研究」のはじまりだった。
「研究」というには少し貧弱な気がしないでもないが、むしろこの方が今の私には意味あることのようにも思われた。これなら、誰でもやってみようと思ったらできるのだ!!
ひょっとしたら これぞ
「等身大の科学」!!
「新しい博物学」!!
なのかも知れない。
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