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「俳句」という自然観察の方法について(2)

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▼はやくも「六日」、「小寒」つまり「寒の入り」である。
「五日」の「雲見」は、本来の冬が少しだけ戻ってきたようだった。
刻々と空の表情は変わっていった。
それを見ているだけでもけっこう楽しめるものだった。
昼過ぎにはついに雨が降ってきた。
そして夕方にはやんだ!!
▼「雲見」「天気コトワザ」につぐ第3の「観天望気」の手段としての「俳句」「歳時記」!!
私は、この指南役を勝手に決めていた。
オンライン「寅の日」でずっとお世話になっている寺田寅彦である。
寅彦は「天文と俳句」のなかで次のように言っていた。

古人の句には往々かういふ科學的の眞實を含んだ句があつて、理科教育を受けた今の人のに、そのわりに少ないやうに思はれるのも不思議である。昔の人は文部省流の理科を教はらないで、自分の眼で自然を見たのである。

 

要するに此處で所謂「天文」の季題は俳句の第一要素たる「時」を決定すると同時に「天と地の間」の空間を暗示することによつて、或は廣大な景色の描寫となり、或は他の景物の背景となる。

歳時記の「天文」の意味がグッと見えてくる一文である。
▼さっそく手持ちの『俳句歳時記』で、「天文」の項を見てみる。
まずは「新年」の巻からである。

「初空」
「初日」
「初明り」
「初東雲」
「初茜」
「初晴れ」
「初東風」
「初風」
「初凪」
「初霞」
「淑気」

元日の「雲見」に関するものばかりような気がする。
なんでも「初」をつければ成立かな!?
▼もう少しお正月バージョンを脱して汎用性の高いものではどうだろう。
「冬」の巻を見てみる。

「冬の日」
「冬晴」
「冬早」
「冬の空」
「冬の雲」
「冬の月」
「冬の星」
「冬凪」
「御講凪」
「凩」
「寒風」
「北風」
「寒風」
「北颪」
「神渡」
「ならひ」
「隙間風」
「虎落笛」
「鎌鼬」
「初時雨」
「時雨」
「冬の雨」
「霰」
「霙」
「霧氷」
「初霜」
「霜」
「雪催」
「初雪」
「雪」
「雪女郎」
「風花」
「吹雪」
「雪しまき」
「冬の雷」
「雪起こし」
「鰤起こし」
「冬霞」
「冬の靄」
「冬の霧」
「冬の夕焼」
「冬の虹」

まあ、ずいぶんあるものだ。書き写すだけでも一苦労だった。
でも面白い!!
寅彦の言っていることが、少しだけ見えてくるような気がした。

さあ、今日は「寒の入り」だ。
どんな「雲見」がまっているのだろう?

(つづく)

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