1月(睦月)の天気コトワザ!!
▼恒例の初詣ででの「雲見」だった。
標高660mの山の上であるにもかかわらず比較的あたたかった。
山門につけられた温度計はちょうど0℃をさしていた。例年雪が降っているか、そうでなくても道路周辺にはそれまでに降った雪が必ず残っていた。ところが今年ばかりはまったく雪は見られなかった。
記憶にないあたたかさだった。
いつもなら、見渡せる大阪湾も雲でまったく見ることができなかった。
▼雪のまったくないお正月!!
そんな幕開けの1月のお天気。古の人の「観天望気」の遺産=天気コトワザをみせてもらおう。
いつものように
◆『天気予知ことわざ辞典』(大後美保/編 東京堂出版 昭和59.6.15)
から引用させてもらおう。(番号は私が勝手につけた。)27個があがっていた。
(1) 餅に赤カビ生えれば日照り、青カビ生えれば雨
(2) 鏡餅の割れ多ければ豊作
(3) 鶴仰ぎ鳴くは晴、うつむき鳴くは雨
(4) 塩堅きはお天気続き
(5) 炭火よくおこるは晴
(6) 冬、北風つのれば雪となる
(7) 煙が直立して上がれば晴、たなびけば雨の兆し
(8) 寒中の南風俵を編んで待て
(9) 冬スズメが群がり鳴く時は雪
(10)煤が落ちると雨模様
(11)煙突の吸い込みが悪いときは雨
(12)冬の霞は雪となる
(13)冬の三日の大荒れなし
(14)冬、月夜のときは翌朝か、翌日の昼から雪
(15)冬空に大音響あれば、大雪の兆し
(16)磯鳴りは西風強くなる兆し
(17)一月の寒の入りに雷鳴あれば、その年大雪あり
(18)冬の夜ざえは雨近し
(19)冬期、風が東より西に吹けば雪
(20)冬、山に霧多きは大雪の兆し
(21)冬の夜の明るいのは雪の降る兆し
(22)寒に霜多きは年は夏干ばつあり
(23)寒中霧を見る時には晩霜あり
(24)寒に雨なければ夏日照り
(25)フクロウが鳴くと天気
(26)寒が暖かいと凶作
(27)寒中の雷は豊作の兆し
▼一覧にしてみて気づくことがいくつかあった。
一番さきに気づいたのは
・豊作、凶作に関するものが多い
年のはじめということもあって、なおさらこの一年の農作の動向が気になったのだろう。
アタリマエ!!
次に気づいたのは、「寒」という暦である。
暮らしと密接に結びついた暦において、「寒」はひとつ大きな節目である。
「寒」のころにどうであるかは、一年の天気を占う「ものさし」になっていた。
「寒」「雪」「雷」のキーワードは27個のうち次の数だけ出てきた。
寒…6
雪…9
雷…3
やっぱり「雪」がいちばん多い。
▼次に気づくのは、何月でも大なり小なり感ずることであるが、特にこの1月はより強く感じるのであった。
「天気コトワザは地域的特色を持つ」
ということだ。太平洋側で通用するコトワザが日本海側でまったく使いモノにならない。
それどころか、まったく逆のことが言えるという場合も多くある。
これはきわめてアタリマエ!!のこと。
そして、「天気コトワザ」を使いモノにして行く上でもっとも留意することでもある。
持ち合わせの「大気の物理学」を駆使して、「天気コトワザ」を読み解く作業。
今年も続けて行きたい!!
蓮根の植え替えから40週目の大賀ハス観察池にも、氷はなかった。
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