【私の重大ニュース2015】(5)
▼クリスマスも彼女は元気だった!!
最初に彼女に会ったのは、8月の末だった。「雲見」定点観測地、大賀ハス観察池等のすぐそばの軒下、つまりまったくの「目の前」に出現したのだ。
二回の産卵、狩り、ネット張りの巧みな技等々すべてを見せてくれた。
彼女との「つき合い」も4ヶ月だ。一年の1/3だ!!この様子だと年を越してしまいそうである。
なんとラッキーな「出会い」であろう。
▼クモと一緒にしたら、失礼であるが、私は人との「出会い」においてもラッキーだった。
今年も多くの人との「出会い」があり、多くを学ばせてもらった。
毎年のことではあるが、やっぱりこれは【重大ニュース】だった。
【私の重大ニュース2015】
【その9】多くの人との「出会い」と「学び」があった!!
その「出会い」はオンライン、オフラインともにである。
あらたにはじめて出会う人もあったし、何十年ぶりに「再会」する人もあった。
出会って、自分以外の人の「私の科学」を聞くことは実に楽しい!!
「目から鱗」体験は至高の喜びである。
共愉的ヒューマンネットワークは「私の科学」を豊かにしてくれる。
「情報は発信するところに集まる!!」
「情報は交叉するところに生まれる!!」
を実感する一年であった!!
▼それとも大いに関係するが、これもまた私にとっては【重大ニュース】だった。
【その10】blog更新/日、Web更新/週を継続した!!
毎日のことだから、ことあらたにニュースにすることではないという考えもあるが、私はまったく逆に考えていた。
これこそが、最大の【私の重大ニュース2015】だと思っていた。
一日一回のblog更新に大それた思い入れがあった。
それは『ファラデーの日記』である。
筆まめなファラデーは克明な日記も残している。それは普通の日記でなく、毎日の実験と観察の記録である。さまざまな思考や試みをこれほど詳細に書きのこした科学者はケプラー以外はいない。ファラデーは生前これを六巻に製本していた。その原本は四つ折り版、二冊、二つ折り版、八冊で、合計十冊で、びっしりと書き込まれた四〇〇〇ページにも及ぶ膨大なものである。余白には、無数の実験の図が描かれており、工夫に工夫を凝らしたファラデーの姿をみることができる。四つ折り版は、一八二〇年九月から一八三三年まで、二つ折り版は一八二八年から一八六二年まで、最初の記録からいえば四二年間にわたる。これだけ長期間にわたる、これだけ膨大な研究日記は科学史でも例がない。これらは『ファラデーの日記』七巻(一九三二~三六年)として出版された。(『ファラデー 王立研究所と孤独な科学者』(島尾 永康著 岩波書店 2000.3.14)p125より)
42年間の「記録」にも感動だが、興味深いのは次のことがあるからである。
注目に値するのは、研究記録の各パラグラフに通し番号をつけていることである。電磁誘導を発見した年の一八三一年二月二日から始め、…(中略)…。そして一八三二年八月二五日から始めたのは、一八六〇年三月六日まで続き、一~一六〇四一となっている。約三十年間にわたって研究に通し番号をつけた科学者は他にいない。(上記書p125より)
こんな大科学者の「日記」など、足元にも及ばないわけだが、この作風を真似たく思ったのである。
日々の「記録」を自分だけのDB(データベース)にしてしまう。
そんな「筆まめ」でもない私でも、blogなら可能ではないかと考えたのだ。
あらためて「パラグラフ」をつけなくても、検索は自由自在なのでは…と。
▼Web更新/週も大いに関係していた。
毎週、週末には週末定例更新を心がけてきた。とは言ってもたいそうなことではなかった。
一週間に書いたblogをツナゲルだけだ。
あらたにすることと言えば、一週間でいちばん気に入った自然の画像を貼りつけて、「俳句もどきを一句そえるだけだ。もうすぐ、今年52回目の更新だ!!
以上で【私の重大ニュース2015】を終わる。
一年間のblogをながめながら、何が【重大ニュース】だったかな?
と考える作業もなかなか楽しいものだった。
さあ、今日は彼女どうするだろう?
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コメント
楠田先生、こんにちは。
鈴木勝浩です。
このジョロウグモも
楠田先生のような方に出会うことができて
幸せなはずです。
よいお年を!
投稿: 鈴木勝浩 | 2015/12/26 05:38
鈴木勝浩さん
コメントありがとうございます。
さあ、それは彼女に聞いてみなければわかりませんね。
まあ、私にはラッキーでしたけどね。
コガネグモ、昨年のゲホウグモにしろ何かクモと相性がいいのかな。(^^ゞポリポリ
今年もクモについていろいろ教えてもらってありがとうございました。来年もよろしくお願いします。<(_ _)>
投稿: 楠田 純一 | 2015/12/26 05:59