新・「自由研究」のすすめ試論(114)
▼クモは「昆虫」ではない。
でもクモも「昆虫」も我々も動物である!!
動物の謎解きは「食べる」からはじめるのが一番だ!!
現に私の稚拙なる「クモ学」も、コガネグモの「狩り」からはじまっていた。あのゲホウグモの場合も同じだった。
昨日(2015/08/27)の朝は、今度はここのところめっきり目立つ存在になってきたジョロウグモの「狩り」を目撃した。
それはほんとうに瞬間のことだった。
瞬間動いたと思ったら、センター(こしき)に戻りじっとしてして動かない。あの衝撃のコガネグモの「狩り」とはずいぶんちがっていた。もっともっとダイレクトだった。
センターに戻った彼女は動かなかった。獲物にかぶりついたままだった。
獲物はなんだろう?反対側に回り込みじっくり観察してみるがわからなかった。
ハネのあるなにかだ。
クモの「食べる」は、そう言うより「吸う」と言った方がいいだろう。獲物の外骨格はそのままにして、体液を時間をかけて「吸う」のである。食事中はずっとずっと続いていた。
▼この夏、「クモ学」の「ふしぎ!?」はどこまで進んだのだろう?
夏のはじまりには、こんな「ふしぎ!?」をあきらかにしたいとあげたこともあった。
・今年もコガネグモは現れるだろうか?
・そしてあの驚異のゲホウグモは!?
・「団居」はなんのため?
・「隠れ帯」は?
・飛翔するクモの「ふしぎ!?」は?
等々である。
さすがにゲホウグモには再会できなかったが、何匹ものコガネグモたちに3年連続して出会うことができた。
お目当てのクモだけでなくたくさんの種類のクモにも出会うことができた。
▼あらたな「ふしぎ!?」もいくつも生まれてきた。
○そもそも、なぜコガネグモはここに出現するのか?
いくつかの「仮説」を立ててみたものの、真実はまだわからない。
○コガネグモの「引っ越し」は、どれだけのインターバルで?
そしてそれは何のため?
「引っ越し」場所の選定はどのようにして?
これもまた不明のことばかりだ。いくつかの事実は観察したが、それだけでは「仮説」を立証するに足りない。
○クモは天気の変化を予知できるのでは?
クモは「観天望気」をやっている。ではどのようにして?
これが今いちばん興味あるところである。
▼「クモ学」の「ふしぎ!?」は膨らむ一方で、謎解きは遅々として進んでいない。
私はそれでいいと思っている。
「自由研究」最大の肝はここにある。
「ふしぎ!?」をどこまで保留できるか!!
「ふしぎ!?」を保留し、寝かせ、ツナグのである。
それでこそ、「自由研究」の真価がきまる。
「自由研究」に終わりはないのである!!
ジョロウグモのネットは、ちょっと変わっていた。
一層では、多層マンションのようになっているのである。別の層にいて、彼女の「食事中」をながめているのは、彼氏だろうか?
なにかを待っているのだろうか?
(つづく)
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コメント
楠田先生、こんにちは。
鈴木勝浩です。
彼氏ですね。
それにしても、まだ、まだメスは成熟して
いないのですが・・・。
オスは早くからメスの網に来ていますね。
投稿: 鈴木勝浩 | 2015/08/29 21:07
鈴木勝浩さん
おはようございます。
いつもコメント・アドバイスありがとうこざいます。
やっぱりそうですか。オスは小さいんですね。
前から「ふしぎ!?」に思っていたんですが、我々がみかけるクモたちはほとんどメスですよね。
オスとメスはいつの段階できまるのですか?
団居にいる子グモのときは、もちろん決まっているんですよね?
えらく初歩的なことを聞きますがよろしくお願いします。<(_ _)>
投稿: 楠田 純一 | 2015/08/30 04:00