クモはどのようにして越冬するのか!?(2) #クモ学
▼私「あれ!?どうしたん?朝方には定位置もどっていたのにまたそんな方向向いてなにしてるん?」
貴奴(ゲホウグモ)「なにや???いちいちうるさいやつやな。」「おまえこそいつもいつもなにしとるんや?」
私「すんません<(_ _)> 見せてもらっているです。」
貴奴「何をや?」
私「どうしてはるんかと?」
貴奴「見たらわかるやろ」
私「それが…???」
私「もしかしたらどっかに行ってしまうではないですよね?」
貴奴「邪魔なんか!?」
私「とんでもない。でも寒くなってきたからどうされるのかと…」
貴奴「…」
留守にした定位置には、糸がこびりつくようにひっついていた。夕方にはその定位置に戻っていた。
▼ほんとうにこのゲホウグモはこれからどうするのだろう?
防寒対策はとっているのだろうか?
そもそも、この柿の木で冬を越すつもりなのかそのことすらわからなかった。
まずは、ここでこのまま越冬することを前提に考えてみることにする。
もっともっと寒くなってくると体が凍ってしまうことになる。
そについてはクモは対策をたてているようだ。前にも調べたがクモにも体組織の凍結開始温度である過冷却点(supercooling point=S CP)があるそうだ。そのSCPはクモの耐寒性のよい指標になるようで、その研究がすすんでいるようだ。(※『クモの生物学』「耐寒性と季節適応」田中一裕)
そのSCPをコントロールすることで寒さを凌ぐようだ。でも、それだけでは限界があるだろう。
このとき凍結を防ぐのに混じりけない純粋な水の方が凍りにくい。消化管には何もない方がいいのだ。
つまりは「食べない」方がいいのだ!!なんというこの矛盾!!
▼「食べない」と活動のエネルギーはどうするんだろう。
できるだけ省エネで行くのだろうか。
そこで思い出すのがあの驚異のクマムシだ。クマムシは超スゴ技を持っていた。やばくなると樽状にかたまり「乾眠」をするのだった。
そこまでスゴ技でなくても、これまでさんざんスゴ技を披露してくれたゲホウグモのことだ、きっとなにか凄いこと見せてくれそうな気がする。
「休眠」「冬眠」ぐらいは…。
▼シロウトが故にああでもない、こうでもないと勝手に想像するのは面白い!!
延原流に「ゲホウグモの身になって、ゲホウグモを見る」は、とっても楽しいもんだ。
いつでも思いついたときに、貴奴に近づいて見るために、脚立を常設した。
その脚立のすぐ近くのヒガンバナの葉のなかに潜んで同じく「冬越し」を思案するやつがいた!!
(つづく)
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