現代理科教材発展史-「究極のクリップモーター」考(その2)
▼昨日は一日中、雲のない「雲見」だった。
秋晴れ!!とはこんなのを言うのだろうと思いながら何度も青空をながめた。
青空とひとくちに言っても、場所(方向)・時間帯によって微妙にちがっていた。もちろん季節によってもちがうだろう。
不朽の「ふしぎ!?」『青空はなぜ青いの!?』
自問自答しながら眺めているとなんとなく楽しくなってきた。
▼現代理科教材発展史-「究極のクリップモーター」考をつづける。
今回「歴史」をあらためてふり返っていていちばん興味深かったのは、そもそもの「はじまり」のところだった。
多くの人のお世話にながら、元祖「クリップモータ」の情報を手に入れることができた。深謝!!
それは『理科ノート3』(編集発行 理科教育研究会 72.7.9発刊)p38-39に記載されていた。
・「簡単なモーターの作り方」西陵商(商業科) 町田 達朗
である。
いくつかの発見があった。
このときは、最初から磁石をセットしておくのでなく磁石を近づけてまわすという提案だったようだ。
以下のように書かれていた。
5.コイルに磁石N,Sを近づけると回り出す。
(図略)
但し、N,又はS極一方がなしでもよい。非常に簡単に作れ、モーターの原理がよくわかる。
そしてネーミングもちがっていた。この段階では「簡単なモーター」だった。
▼この高校の授業実践から生まれた「簡単なモーター」が、全国の理科室に広まっていくのにそう時間はかからなかったようだ。
どうしてだろう?
それはなによりこのモーターが「簡単なモーター」だったからだ。
ここに定番化した実験のルーツをさぐる意味がある。
すぐれた教材は「簡単」でなければならない!!
原理・原則がむきだしの方が、よくわかるのである!!
ややもするとより手の込んだ実験の方が、すばらしい教材のように思われがちだが、事実は逆である。
▼これからやりたいことがいくつかある。
・ひとつは、さらなるルーツを探ること。
・さらなる「究極のクリップモーター」を追求すること。
である。
そして、なによりもやりたいことは、すべての中学生(小学生、大人にも)にあの「回った!!回った!!」の感動体験をしてもらうことだ。
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