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ゲホウグモがケースのなかで「団居」をつくった!!

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▼(゚o゚)ゲッ!!(゚o゚)ゲッ!!(゚o゚)ゲッ!!のゲホウグモが…。
ふざけている場合ではなかった。
人は自分の「想定外」の出くわしたときに慌ててしまうが、またぴったり「予想」した通り(「期待」通りと言う方がいいのかも知れない)のことが起こってもパニクってしまうものである。
 台風8号が加速して接近しつつある昨日の朝の私がそれであった。
台風への備えの再チェックをして、その作業にかかろうと思った。
その作業とは、南天の木から落ちてしまったゲホウグモの卵のうを引っ越しである。
古びた飼育ケースに南天の木の枝とともに入れていたが、それでは生まれてくるゲホウグモたちに失礼かと思い、新しいケースを一昨日購入していたのである。そこへ引っ越しをさそうとしたのである。
9時30頃であっただろうか。
 南天の枝を半分ぐらい移動し、そして卵のうを移動させようとした。その時である気づいたのである。
移動させた南天の枝にも、そして卵のうのまわりにも黒い粒々がいっぱい…
その動きまくっている。
 まちがいなく子蜘蛛である!!卵のうから子蜘蛛たちが出てきていたのである。
これを専門家は「出のう」というらしい、なんというアタリマエ!!
▼これぞ「蜘蛛の子を散らした」状態になってしまったのだ。
ケースから外に出ようとするやつ、南天の葉のまわりを駆け回るやつ、ケースの壁を駆け登るやつ等々…。
私はすっかりパニクってしまった。
何をどうすればいいのかわからなかった。とりあえずは「引っ越し」はやめにした。
移動させた枝は元の古いケースに戻した。
そして新しいケース逆さにして上からかぶせた!!
結果的にはこれが最も正解だった。そのときは「観察」どころではなかった。
少し落ち着いてから、これを写真に撮って記録化しなければと思い、撮りまくった。
やがて子蜘蛛たちも動きをとめた。
そしてなんとケースのなかに「団居」(まどい)をつくったのである。
団居のハンモックの端はプラスチックケースの壁にひっつけていた。
なんとフレキシブルな対応だ。私はまた野外で見たときのように枝でなければいけないのかと思い、南天の枝を入れていたというのに。
 団居はひとつではなかった。大きく見て4つつくっていた。
団居のなかでは静止していた。
 だから子蜘蛛の数を数えることができた。
とは言っても手にとってというわけではないので大ざっぱである。
なんとその数は「500」近くなったのである。
500匹の子蜘蛛!!(これも後で本等で知るのだが蜘蛛は「頭」で数えるのが正しいらしい。)
こちらがパニックっている間に脱出してしまったものは10匹前後だろう。
面白いと思ったのは、その脱走組もプラスチックのケースごしに団居に近づいてくるのだった。
ほんとうに落ち着いたのは11時30分を過ぎていた。
▼さて、これからどうするか。
本来の目的は「団居からバルーニングへの瞬間を観察する」ことであった。
しかし、「出のう」から団居をつくるまでの子蜘蛛たちの様子をつぶさに観察した今はゲホウグモのことをもっともっと知りたくなってきた。
 せっかくの偶然がもたらしてくれた絶好のチャンスだ。
・これってホントにゲホウグモなのか?
・卵のうの赤い糸の意味は?
・「団居」ってなに?これは何をしているだろう。
・ゲホウグモってほんとうバルーニングをする蜘蛛なのか?
・バルーニングの瞬間の判断はどのようにして行うのなうのか。
等々である。
▼もっともっと驚いたことがあった。
昼前に落ち着いたかに見えた団居!! 
15時に見たときも、17時に見たときも、そして寝る前にもう一度見に行った21時にも団居の場所も集団の数も変えていたのだ。そして今朝も…。
 何をやっているだろう!?

バルーニングで元の位置に戻す予定が少しゆるぎはじめた。
「飼育」ということも考えるようになってきた。
ならばエサは?生活空間の確保は?…
課題が多すぎるな。どうしよう???
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