新・「自由研究」のすすめ試論(97)
▼私の眼にはこの「卵のう」のなかが少し黒ずんできていると見えるのだがどうだろう?
昨年まったくの偶然に「コガネグモの狩り」を見て以来、かくも身近な生きもの「蜘蛛」の大ファンになってしまった。今ではなぜこの面白き世界に気づかなかったか、それが「ふしぎ!?」だ。
今、観察中の「卵のう」がゲホウグモのものであることに確証はなかった。
しかし、
●赤い毛糸クズのようなものが「卵のう」の表面についていること!!
●この「卵のう」の近くでみごとな「団居」を見た!!
これはこの眼で確かめた事実だ。
ならば、「卵のう」のなかの黒ずんできているものの正体は子蜘蛛の蠢きと考えても的をはずしてはいないのではないだろうか。
▼これからの「自由研究」の話をつづける。
「新しい博物学」「等身大の科学」に大いなるヒントがありそうだ。
それだけでなく、これからの「自由研究」が、これからの「科学」と深くリンクしているような気がしてきた。
▼さらには、これからの「自由研究」の具体的な展開方法についてもヒントになりそうなことが『科学のこれまで、科学のこれから』(池内 了著 岩波ブックレット)には出ていた。
「オープンサイエンス」の提唱である。あまりに示唆的なのでこれまた引用させてもらう。
まさにデジタル社会でなければできない活動で、私は新しいタイプの科学活動につながっていくと期待している。このようなオープンサイエンス活動は、誰でも(素人でも)、自由な時間に、無料で参加できるという意味で、等身大の科学の条件を満たしているからだ。そして、ここに新しい可能性を見出すのは、①全くの素人でも参加でき、活動するうちに学ぶことができる、②「部分知」であっても活かす余地がある、③最新鋭の科学に接することが可能であり、新しい発見もある、という面で教育と研究が結びついていることが評価できるからだ。(『科学のこれまで、科学のこれから』(池内 了著 岩波ブックレット)p67より)
これが、私のなかでは16年前の提案とつながってくるのだった。
▼私の「ふしぎ!?」にもどろう。
私はゲホウグモのことをあまりよく知らない。と言うよりまったく知らない。
ゲホウグモだけでない。「クモの世界」全般についてだ。
なかでも「団居」の後の「バルーニング」については興味津々だ。
クモが空を飛んで旅をするなんて!!
どこまでわかっているのだろう。「研究」の蓄積はどれだけ公開されているのだろう。
この眼での継続観察と並行して調べてみたい。
とクモに眼を移していたら、なんと大賀ハスの観察が動き出した。
第2号大賀ハス「あこがれの4日間」、第一目のようだ!!
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