新・私の教材試論(91)
▼またしても風は冷たく日射しはなかった。
すべての生きものもふるえあがっているようだった。そんななか前の溝の側壁に「みどり」を見た。
覗き込んで見るとわかった。ノキシノブだ!!
ためしに葉を裏返してみるとあの若き「胞子のう」でいっぱいだった!!
生きている!!
ここにも必死に生きるやつがいた!!
▼すぐれた教材の第一の法則「3K1Aの法則」が終わった。
法則はひとつでなくもうひとつ、第二の法則もつくっていた。それが
「3H(ホット・本質的・ホンモノ)の法則」
である。
▼こちらの方も、今一度吟味してみようと思う。
最初の「H」は、
ホット…話題性
今、世間で話題のこと、今が「旬」のもの、それは自ずと学習者の興味関心を惹きつける。
くらしのなかにこそ「科学」があることをチャンスでもあるのだ。
今で言うなら「STAP細胞」「iP細胞」や「五輪の運動力学」というところだろうか。
▼この度の「STAP細胞」が話題になったときも、即座に思いだしたものがある。
それはナイロン袋の中で261日間エサなしで生き延びたコウガイビルだ。
動物の「ふしぎ!?」を解く第一の鍵は「食べる」だと思っていた。
どのようにして何を食べているのだろう?
と考えることで動物の「ふしぎ!?」は見えてくると思っていた。ところがコウガイビルはちがっていた。
エサを食べないで、自らを食べて生命を更新していったのである。
驚きであった。
その驚きが生命科学最前線まで連れて行ってくれた。
「幹細胞」「iPS細胞」の話題とみごとにリンクしていった。
そうだ!!
今、旬のものを!!と言っても、まったくの唐突なものであってはならない。
今進行中の学習と「リンク」したものでなければない。
もしそうなっていないなら「リンク」させるように作り上げねばならない。
そうしてこそ、はじめて「教材化」したと言えるのだろう。
今朝、再び冷たい雪が降ってきた。
これだって…
(つづく)
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