« 2013年11月 | トップページ | 2014年1月 »

本日(2013/12/31)、第54回オンライン「寅の日」!! #traday

Dsc_3937

▼昨日、昼近くに別の用件もあり、山沿いの散策コースを歩いた。ちょうど竹藪でかげらになって一日陽が当たりそうにないところにみごと霜柱をみつけた。昼近くだというのにいっこうに融ける気配はなかった。
ちょっと座り込んでゆっくり見ているととても面白い!!
柱のてっぺんに土をのせたまま立っている。なかには小石をのせている柱もある。
どんなプロセスでこんなものができたのだろう?
そう言えば、中谷宇吉郎が書いたものに「「霜柱の研究」について」というのがあるのを思いだした。
帰ってから読んでみた。
▼その中谷宇吉郎にとっても78年前の今日、大晦日は哀しい日だっただろう。
恩師・寺田寅彦の命日である。
●1935年(昭和10)  12.31 転移性骨腫瘍により病没。58歳

この命日に合わせて、特番オンライン「寅の日」を実施することを昨年の大晦日に決めた。
読むものも決めていた。最晩年に書いた『日本人の自然観』である。
◆第54回オンライン「寅の日」
『日本人の自然観』(青空文庫より)
▼亡くなる前三年間に
●1933年(昭和8)  56歳  『津浪と人間』
●1934年(昭和9)  57歳  『天災と国防』
●1935年(昭和10) 58歳  『日本人の自然観』
と書いている。
 先日から私は『寺田寅彦の生涯』(小林 惟司著 東京図書)を読んでいる。まだ途中だがこの本を読んでいると寺田寅彦も「生身」の人間であったことがよくわかる。特にこの最晩年3年間は寺田寅彦にとっては苦悩することも多かったようだ。そんななかでどうしても書いておきたいことがあって書いたのがこの3つの文章ではないだろうか。
とくに最後の『日本人の自然観』には、これまでに書いてきたこと、唱えてきたことすべてが集約して書かれているように思う。
 それはまず次のような「緒言」からはじまっていた。

われわれは通例便宜上自然と人間とを対立させ両方別々の存在のように考える。これが現代の科学的方法の長所であると同時に短所である。この両者は実は合して一つの有機体を構成しているのであって究極的には独立に切り離して考えることのできないものである。人類もあらゆる植物や動物と同様に長い長い歳月の間に自然のふところにはぐくまれてその環境に適応するように育て上げられて来たものであって、あらゆる環境の特異性はその中に育って来たものにたとえわずかでもなんらか固有の印銘を残しているであろうと思われる。

ここに寅彦の「自然観」の表明がある。
▼だからこそ「日本人の自然観」を語るには、「日本の自然」の特徴を知ることから始めなければならないと説く。
「第一に気候である」
そして
「気候の次に重要なものは土地の起伏水陸の交錯による地形的地理的要素である。」
とつづける。

  これを要するに日本の自然界は気候学的・地形学的・生物学的その他あらゆる方面から見ても時間的ならびに空間的にきわめて多様多彩な分化のあらゆる段階を具備し、そうした多彩の要素のスペクトラが、およそ考え得らるべき多種多様な結合をなしてわが邦土を色どっており、しかもその色彩は時々刻々に変化して自然の舞台を絶え間なく活動させているのである。

さらには
複雑な環境の変化に適応せんとする不断の意識的ないし無意識的努力はその環境に対する観察の精微と敏捷(びんしょう)を招致し養成するわけである。同時にまた自然の驚異の奥行きと神秘の深さに対する感覚を助長する結果にもなるはずである。自然の神秘とその威力を知ることが深ければ深いほど人間は自然に対して従順になり、自然に逆らう代わりに自然を師として学び、自然自身の太古以来の経験をわが物として自然の環境に適応するように務めるであろう。前にも述べたとおり大自然は慈母であると同時に厳父である。厳父の厳訓に服することは慈母の慈愛に甘えるのと同等にわれわれの生活の安寧を保証するために必要なことである。

と述べ「これから」に示唆的的なことを語っている。
これまでも「寅の日」の度に何度なく感じてきたこと、
寅彦はきわめて今日的である!!
流行り言葉風に言うなら「寅彦を読むのは、今でしょ!!」だ。
早朝から読んでいるが、まだ半分しか読んでいない。後半を読みながら年越しを迎えたいと思う。
大晦日は「紅白」「ゆく年くる年」にプラスしてオンライン「寅の日」の日にしたいな。
来年の大晦日は第85回はオンライン「寅の日」だ。
                               合掌  寅彦78回忌の 朝

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【Web更新12/22】13-52 新・クラウド「整理学」試論 等 更新!!

Dsc_3638


年の瀬や 藤の実ゆれて 時(とき)刻み 13/12/28 (土)撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】13-52
週末定例更新お知らせ
 今年最終の52回目定例更新である。
 これで今年も一度も欠かすことなく週末に更新することができた。「更新」と呼ぶのは少し恥ずかしいぐらいの微更新である。
 でも「誰にでもできることを、誰にもできないぐらい繰り返す」というポンコツの意地は通すことができた。
飽きもせずにつき合ってくださった方々に感謝します。来年もよろしくお願いします。
 
◆表紙画像集2013 更新 人里の自然シリーズ 藤の実
 私は家のまわりに散策コースを2つつくっている。
ひとつは家の前の竹藪から川沿いを帰ってくるコースだ。ここが今年の夏は「クモ観察園」と化したのだった。
もうひとつは、線路を渡って昔、桃山だったところを巡るコースだ。昔は村に選果場があり桃を出荷していたころもあったが今はまったくその気配すらない。
 もうひとつのコースの入口に大きな藤の実がいくつもぶら下がっていた。
いつはじけるのだろう?と以前から気にしていたがまだその気配はない。師走の風にゆれていた。
まるで振り子時計のふりこのように…。2013年の残された時を刻んでいた。

◆新・クラウド「整理学」試論 更新!!
 今年の「私の重大ニュース」「読んだ本」「撮った写真」のことを書いたblogをこのWebページに貼りつけたというだけだ。年末で少し周辺の「整理」をしている。
 久しぶりに「整理のプロセス」表に目を通している。
「空間の整理」「情報の整理」「思考の整理」そして究極の「時間の整理」!!
可能な範囲で ゆっくり 急ごう!!

◆オンライン「寅の日」更新!!
 重大ニュースにもあげたが、「これから」へも繋がる今年最大の成果はこれかも知れない。
明日(2013/12/31 寅彦の命日)も、第54回オンライン「寅の日」(特番)がある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

今年(2013)撮った写真ベスト3!!

Dsc_3554

▼大賀ハス定例観察日だ。蓮根の植え替えから39週目である。
だからと言って特別の観察をしたわけではない。ただただ観察池にデジカメを向けたというにすぎない。
このデジカメ自然観察というのは実に面白い。
 その瞬間を記録化してくれる。観たときの「感動」まで記録化してくれるようでうれしい。
さらには、後で撮った写真をみているとそのとき気づかなかった「発見」もいっぱいある。
大賀ハス観察池に氷が張っているだけの画像だが、氷の模様をじっくりみているとどのような順番で氷は作られて
いったのだろうか?
水に浸かった枯れ葉はどのように影響を与えたのだろうか? 風は…?
▼今年もデジカメ自然観察でおびただしい量の写真を撮った。
デジカメになってから遠慮はいらなくなった。いらなければ後で削除すればいいと思えば…。ところが実際にはほとんど削除していないからこまったもんだ。
 その具体的な「整理」についてはしばし置いておいて、撮った写真で今年一年をふりかえってみる。
自分で撮った写真のベスト3を決めてみることにした。

【ベスト 1】 コガネグモの狩り!!
Dsc_8007

これは文句なしだ!!
クモ関係では今年おそろしい数の写真を撮った。
「クモばっかり病」は今年からの新たな持病になってしまった。その発端がこれだ。

【ベスト 2】 ヒガンバナの自然結実!!
Dscn0377

これにも迷いはない。
ずっとずっと追い求めてきたものの発見だ!!
ひとつの畦まるごと自然結実するヒガンバナばかりの発見!!二連球の発見!!
家の近くの散歩道での発見!!そして長年観察を続けてきた庭の定点観測地での発見!!
その発端がこの一枚だ!!

▼その次が迷った。一年間に撮ったものを見なおしているといくら時間があっても足りないぐらいだ。
けっこう楽しい作業ではあるが…。
そこで印象に残っているものということで次を選んだ。

【ベスト3】 若狭の「お水送り」!!
Dsc_0264

デジカメ自然観察という範疇からは少しずれるかも知れないが、丹生を追って若狭に出かけたときのものである。
雪の中でのあの火の祭りが印象深かったのでここにあげることにした。

次点もあげておく。
【ベスト3 次点】 キツネノカミソリの発芽!!
Dsc_8569

 夏に採集したキツネノカミソリの種子。チャック付きナイロン袋に水に湿らせたティシュとともにいれた。
そうして二ヶ月がたった。半信半疑で袋を開けてみると発芽していたのだ。
 これがきっと自然結実ヒガンバナ発見の引き金になったのだと思っている。
そうするとすごい意味ある一枚ということになる。

▼デジカメ自然観察という視点で一年をふりかえると、もうひとつだけどうしてもふれておきたいことがある。
撮影対象物でこれほど多くの写真を撮ったものはない、群を抜いてトップだ!!
それは月である。夕方、夜に撮影することもあった。また早朝に撮影することもあった。
ともかく可能なかぎり一年間月を撮り続けてきた。これに番外編・特別賞を出しておこう。

【番外編・特別賞】 一年間全月齢撮影をめざし月を撮り続けた!!

今朝は先ほど撮ってきた。土星がすぐ側にいた。
月の撮影をきっかけに「宇宙見物」を楽しむというのが私のねらいだ。
来年もつづけるだろう。

さあ、来年はどんな写真を撮ることができるだろう。
少しずつでもスキルアップもしたいな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【私の読んだ本・ベスト10】2013

Dscn2287

▼ここのところ数年恒例としている【私の読んだ本・ベスト10】をあげてみる。
【お薦め本】として、このblogに書いたものを本棚からひっぱり出してきて机の上にならべてみた。
こうしてみるとわかってくるのは、読んだ本と「私の重大ニュース」とみごとにリンクしているということだ。

 それから今年の特徴は、著者とのつながりのなかで読んでいることだ。
これらの本の著者のうちお二人の方とは、今年実際にお会いしてお話をさせてもらった。サインまでいただいたのである。

でははじめる。このベスト10の順番にはさほど意味はない。

【ベスト 1】 】 『地質学の自然観』(木村 学著 東京大学出版会)
 この本は中味もさることながら著者自身の人間的魅力に惹かれた。たしか一ヶ月ばかりの先輩で同時代を生きてきた人間として大いに共感するところがあった。後にFacebookの友人になってもらいいろんな情報をいただいている。アリガタイ!!

【ベスト 2】 『図解・プレートテクトニクス入門』(木村学・大木勇人著 ブルーバックス講談社)
 そのツナガリで知ることになったこの本。この関連では、私にはもっともわかりやすく納得できる本だった。
誰か、この本をテキストに学習会をしてくれないかな。

【ベスト 3】 『自分で天気を予報できる本』(武田 康男著 中経出版)
 著者の武田さんにはずいぶん以前のパソコン通信時代からお世話になってきた。不思議なことにまだ一度も直接お会いして話をする機会がなかった。今年、ついにお会いする機会があった。お話もさせてもらい、この著にサインまでいただいてしまった。「雲見」の「とも」として大切にしたい。

【ベスト 4】 『クモの糸のミステリー―ハイテク機能に学ぶ 』(大﨑茂芳著 中公新書)
 偶然の貴奴(コガネグモ)との出会いが読ませた本だ。この後、クモ関連の本をいくつか読むことになるがやっぱり最初に読んだこの本が印象深い。

【ベスト 5】 『エレキテルの魅力-理科教育と科学史-』(東 徹著 裳華房)
 この本に刺激を受けて、先日、橋本曇斎の電気実験の場所に行ってきたところである。
この本を起点にした「エレキテル」の旅ははじまったばかりである。次はどこに行こうかな。

【ベスト 6】 『認識の三段階連関理論(増補版)』(庄司和晃著 季節社)
 著者に会うということでは、この本の著者・庄司和晃先生にも30年近くの願いが叶って今年会うことができた。質問にも応えていただき、本にサインまでいただいた。(サインをいただいた本は『全面教育学入門』)
 この本、読み返してみると、「これから」もとても役に立ちそうだ。使える本だ!!

【ベスト 7】 『地域を変えるミュージアム』(玉村 雅敏編著他 英治出版)
 この本は、もともと理科ハウスが紹介されているというので読み出した本だ。その理科ハウスの紹介のみごとさに惚れ込んで次々と読んでしまった。全国の紹介された場所に近くに行った際は訪ねて行きたいと思っている。

【ベスト 8】 『英語で楽しむ寺田寅彦』(トム・ガリー/松下貢著 岩波書店)
 オンライン「寅の日」に関連してぜひ読んでおきたい本だった。現在も岩波『科学』に連載中だそうでぜひこの本の第2弾に期待したい。

【ベスト 9】 『進化生物学入門』(栗田子郎著 講談社学術文庫 2013.4.10)
 著者はヒガンバナ等でたいへんお世話になっている栗田子郎さんだ。来年はぜひぜひ直接お会いしたいと思っている。

【ベスト 10】 『Tweet&Shout』(津田 大介著 SPACE SHOWER BOOKS)
 この本の「これからのためのインターネット年表」は、【理科の部屋】20年史年表をつくるとき大いに参考にさせてもらった。このサブタイトルにある「ニューインディペンデントの時代」は、いまどこまできたのだろう?

さあ、来年はどんな本との出会いがあるだろう。
楽しみである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

私の重大ニュース2013!!(3)

Dscn2171

▼昨日の定点観測地の「雲見」は雨だった!!
「雨 雨 降れ 降れ ラン! ラン!」(積乱雲・乱層雲)
「上がるとザアザア …」
を駆使してその雨のからくりを知ろうとした。それはこれまでの年でも同じだった。
 しかし、今年は少しちがっていた。
少しパワーアップをしていたのだ。それはきっと今年は【天気の変化】の授業をしたからだろう。
▼今年の私の重大ニュースをつづけよう。

【その8】 授業で学び続けた!!

 「授業は教育実践の最前線である」と言い続けて何年になるだろう。だからと言ってたいした授業が展開できているわけではない。それでもやっぱり授業で学ぶのが、私にとってはもっとも有効で楽しい「学びの方法」なんである。授業は学びの原点であり、学びの目標でもあるのだ。
 私の授業のコンセプトは
 私の「ふしぎ!?」から私の「科学」へ
だ。
 では今年はどんな授業を展開したのだろう。授業実践DBでふり返ってみる。
・【大地の動きをさぐる】
・【化学変化】
・【動物の世界】
・【天気の変化】
・【電気の学習】

▼授業周辺で「私の科学」に関連して今年の重大ニュースとしてあげておきたいことはまだまだある。
続けよう。

【その9】 オンライン「寅の日」を継続しつづけた!!
 
 「ねぇ君、不思議だと思いませんか?」に共感し、昨年の4月にはじめたオンライン「寅の日」。12日ごとに一回巡ってくる「寅の日」、ここまで一回も欠かすことなく50回を越えて現在53回まで終わった。12/31(寅彦の命日)にやれば第54回目だ。回を重ねるごと面白さが増してきて、「やめられなくなった」というのが正直なところだ。

【その10】 三つの試論と「サイエンスコミュニケーター宣言」を更新し続けた!!
 
 更新こそが唯一の「存在証明」!!
それはエサなしで261日間もナイロン袋のなかで生き続けたコウガイビルが教えてくれたこと。
三つの試論とは

●新・私の教材試論
●新・「自由研究」のすすめ試論
●新・クラウド「整理学」試論

である。とぎれとぎれとぎれになりながらも、今年も更新を続けたのである。
偶然にも三つとも頭に「新・」をつけたのは更新を続けることへの決意のあらわれかも知れない。

もうひとつ更新を続けているものがある。それが

●サイエンスコミュニケーター宣言

である。2011年の4月からはじめて、現在300回を越えてしまった。
そこに書いた私の「現在地」を確認するための5つの座標軸をあげて今年の重大ニュースを終わりにする。

(1) 道楽的「科学」・道楽的「理科」の追求!
(2) サイエンスイベント・ムーブメントに参画する。
(3) 中学校「理科」カリキュラム全課程実践的検討!!
(4) あらたな理科教育コミュニティの構築!
(5) 日本理科教育史を現在進行形のかたちでまとめる。

さて、私の「現在地」は?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

本日(2013/12/26)、第53回オンライン「寅の日」!! #traday

Dscn8486
「天災は忘れられたる頃来る」
この牧野富太郎筆によるという寺田寅彦記念館のレリーフを見たのは昨年の8月の終わりであった。

今年も残りわずかになった。
2013年、この一年どんな天災が起こっただろうとふりかえってみる。
台風26号による土砂災害が伊豆大島に起こったのはのはわずか2ヶ月少し前のことであるのだ。
自分の住む地に何度警報が出たのだろう?

そうこうふりかえってみることも
寅彦が晩年強く打ち続けた警鐘『天災は忘れた頃にやって来る』に応えるこ とになるかも知れない。
▼よく知られているように寺田寅彦自身が、この言葉を直接書いた文章は見当たらない。
寅彦没後、いちばん弟子である中谷宇吉郎が恩師寅彦が常々言っていたことをこの言葉にまとめたのである。

本日(2013/12/26)、第53回オンライン「寅の日」で読むのは『天災と国防』。これは寅彦の書いたものなかで、この警鐘「天災は忘れた頃にやって来る」の意味をもっともよく語っているものだろう。
◆第53回オンライン「寅の日」
●『天災と国防』(青空文庫より)
▼では、書かれた文章のなかで、この警鐘にもっとも近いところはどこだろうか。

 それで、文明が進むほど天災による損害の程度も累進する傾向があるという事実を充分に自覚して、そして平生からそれに対する防御策を講じなければならないはずであるのに、それがいっこうにできていないのはどういうわけであるか。そのおもなる原因は、畢竟(ひっきょう)そういう天災がきわめてまれにしか起こらないで、ちょうど人間が前車の顛覆(てんぷく)を忘れたころにそろそろ後車を引き出すようになるからであろう。

 まずもって私たちがやらなければならない防災・減災対策は、起こった天災を記録・記憶し「忘れない努力」をすることである。
▼もうひとつ繰り返し繰り返し強調していることがある。
それが

 

それは、文明が進めば進むほど天然の暴威による災害がその劇烈の度を増すという事実である。

それは哀しいことだが、事実であるのだ。80年前のこの指摘を、もっともっと現実味をもって納得せざるを得ないのだ。この事実から目をそらしては未来は見えてこない!!

今一度、『天災は忘れた頃にやって来る』の警鐘に耳を傾ける年の暮れにしたいものである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

私の重大ニュース2013!!(2)

Dsc_3376

▼容器に入れてフタをしていた実生キツネノカミソリ、フタとって見てみるとけっこう大きくなっている!!
あの種子がこうなったのかと思うとけっこう感動ものである。キツネノカミソリは2倍体だから、同じヒガンバナの仲間でも種子をつくりそれで殖えてもアタリマエと言えばアタリマエ、でもこうして育てのは今年はじめての経験であった。
 今年も人だけでなく、はじめて出会った「自然」もいっぱいあった。
それらも忘れることのできない感動をあたえてくれた。
▼それらも「私の重大ニュース」からはずすことができない。

【その5】 自然結実のヒガンバナを発見する!!

 長年続けている「ヒガンバナ情報2013」にも今年はいくつか特筆すべきニュースがあった。
そのなかでも、自然結実したヒガンバナをみつけたことは大発見だった。田んぼの畦で、同じ場所でたくさん種子をみつけることができたのにも驚いたが、散歩道にも我が家の庭の定点観測地でもみつけたのにはびっくり仰天であった。けっこうそのつもりで長年捜してきたはずなのに…。
 今、その種子はキツネノカミソリの場合と同じ処理をしている。チャック付きナイロン袋にティシュを湿らせたものと一緒に入れている。今のところ変化はない。
 Webテキスト『ヒガンバナ』をつくったのも今年だった。

【その6】 コガネグモの「狩り」を見た!!

 貴奴(コガネグモ)との出会いもまったくの偶然であった。ダイナミックな「狩り」の現場を目撃できたことは、感動だった。これを契機にすっかり「クモの世界」にはまってしまった。いつもの散策コースは多種多様のクモ観察園になった。
 自分の身近にこんな不思議で面白い世界があるとは…。今までそれに気づかなかったのかそれ自体が不思議だ。
Dsc_3378
 まだ観察が続いているジョロウグモ!!正月はどうするんだろう!?

【その7】 若狭の「お水送り」に行った!!

 「ふしぎ!?」を追うシリーズのなかでも、「丹生」を追うは年季がはいっていた。
 昨年の東大寺修二会「お水取り」につづいて、今年の春は若狭の「お水送り」に行ってみた。
「お水」=「丹生」=「水銀」の仮説により確信が増してくるのだった。
来年はどこへ「丹生」を追ってみようか楽しみである。

<つづく> 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

私の重大ニュース2013!!(1)

Dsc_3350

▼定点観測地Aのヒガンバナの葉が「のびている」と言うより「立っている」と表現した方がわかりやすいぐらいに元気だ!!今こそ光をいっぱい受けて「稼げるあいだに稼いでおこう」ということだろうか。
 記録に残している(写真を撮っている)だけでも十数年観察を続けてきているこのヒガンバナにとっても、この2013年は特別の年であった。はじめて自然結実した種子が1個だけ採集できたのである。
そんな2013年があと一週間で終わる。
▼ここ数年の恒例により、今年の「私の重大ニュース」をあげてみる。

【その1】 【理科の部屋】20周年記念オフは盛会に!!

 今年はなにを置いても、これである。正月早々から提案していた。
1993.11.23にスタートした【理科の部屋】は、今年の誕生日(2013.11.23)で二十歳になった。人間で言えば成人したのである。
 これに向けて、私から見た20年史を
◆【理科の部屋】20年史年表 
にまとめてみたりもした。
 オフはほんとうに多くの人の協力により盛会になった。
 20年の歩みの最大でかつ最高の成果はヒューマンネットワークであることを確認しあった。
「これから」もそこから少しずつ見えてきた。

【その2】 私の「理科教育史」をまとめた!!

 【理科の部屋】20年の歩み、その前の「地下茎舎」の歩みを含めて自分が理科教師して歩んできた道を日本理科教育史との関係においてまとめるという作業が一応できた。
完了ではない。
ねらいとしてきた「これまで」をまとめることができた。
「これから」に生かしていくためにはもう少し具体的な作業が必要になるだろう。

【その3】 全面教育学研究会に参加し庄司和晃氏に会った!!

 私自身の理科教育史を語るうえではずすことでない手前勝手な造語があった。
それが「常民の科学」である。『「常民の科学」を授業に!!』と提唱(86.09)したとき、それにあたたかいエールを送ってくれる人がいた。それが庄司和晃氏だった。
 私はこの人に会いたいと思った。直接お会いしていろんなことを学びたいと思った。
それから30年近く経って、それが実現した。2013.04.13である。
 全面教育学研究会に参加させてもらい庄司和晃氏にお会いして、あらかじめ予定していた質問にていねいに答えていただいた。さらには「これから」についても示唆していただいた。とてもうれしかった。
 また全面教育学研究会のすばらしい先生方との出会いがあったのは大きな収穫だった。

【その4】 私の【100人リンク集】の旅をつづけた。
 2011.4からはじめた私の【100人リンク集】の旅をいろんな機会に続けた。
現在31人まできた。来年以降も続けていきたい。
 【100人リンク集】の人だけでなくまったく新しい人との出会いも多くあった。人に直接会って、その人を通して学ぶのがとても有効な学びの方法であることをあらためて認識した一年でもあった。
 ほんとうの情報は人との交わりのなかからこそ生まれるものなのだろう。
 情報は交叉するところに生まれる!!

(つづく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【Web更新12/22】13-51【天気の変化】 等 更新!!

Dsc_3218


枯蔓や 実の輝きて ここにあり 13/12/20 (金)撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】13-51
週末定例更新のお知らせ
 2013年ももうあと一週間を残すのみとなっていた。今年も52回の週末定例更新まであと一回となった。
けっこう慌ただしく動くなかでの週末定例更新となった。
 一週間に一度のWeb更新は、はじめは自分への「枷」のつもりであったが、継続してやってみるとそれはむしろ習慣化してしまい生活のリズムをつくりだすのに大いに役立つようになってきた。
 Web更新をしながら、過ぎた一週間をふりかえり次なる一週間を展望するのである。

◆表紙画像集2013 更新 人里の自然シリーズ ヘクソカズラの実
 寒風のなか山ぎわにはいろんな枯蔓がめだつ。いずれもがあの「ずる植物」として他の植物に巻き付き光を独り占めして活躍してきた夏の日の思い出である。
 ヘクソカズラ、灸花もそのひとつである。庭のゴンビの木に巻き付いていた蔓が枯れて憐れに寒風にゆれいた。
しかし、きっちり輝く実をつけていた。こんなにたくさん花が咲いていたのかと驚くぐらいのたくさんの実をつけていた。

◆【天気の変化】更新!!
 授業としては終わっている。冬休みの課題として「天気図」「天気コトワザ」を出しているところである。
授業の感想から、Webテキスト『天気の変化』構想へのヒントをもらおうと読み返してみた。 
やっぱり『天気の変化』の「ふしぎ!?」は面白い!!
と思った。

◆【電気の学習】更新!!
 電気学事始めを考えていた。平賀源内「エレキテル」復元実験に成功した。【お薦め本】『エレキテルの魅力』を書いた。科ボ研で「どきどき斎塾」の話を聞いた。等々が次々と重なってきていた。
 大阪にいた昨日、計画していた通りわたしはその場所へ行った。
またの機会にでなく、今だ!!と思ったからだ。その場所とは、あの橋本曇斎(宗吉)が電気実験(雷をあつめる)をした場所だ。(熊取町中家住宅
 大阪市内から電車で一時間ばかりでそこに着いた。まずはその家のりっぱなのに驚いてしまった。
もちろんその松は今はない。ちょっと期待していた模型も今は別の場所にある倉庫にしまわれていて見ることができなかったのは残念だったが、案内をしてくださった方のくわしいお話を聞くことができたのはありがたかった。深謝!!橋本曇斎の「エレキテル」にますます興味がわいてきたのだった。
Dscn2022
Dscn2074

◆オンライン「寅の日」更新!!
 2014年1月の提案をした。2013年の年内にはあと二回(12/26、12/31)のオンライン「寅の日」を残している。
楽しみである。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 今回の科ボ研の内容はほんと充実していた!!
大いに刺激を受け、「これから」を考えるヒントをもらったように思う。
やっぱり
情報は交叉するところに生まれる!!
だ。

さあラスト一週間がはじまる。
ゆっくり ゆっくり 急ごう!!

 
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

サイエンスコミュニケーター宣言(302)

Dsc_3301
▼晴れるのか天気がくずれるのかわからないような天気だった。
きれいな月が見えたとおもったら、またしても冷たい雨がふりだした。そんな大賀ハス定例観察日であった。
大賀ハスの蓮根の植え替えから38週目であった。観察池の表面の変化など関係なく蓮根は眠り続けているのだろうか。今の蓮根の穴には、どんな気体がたまっているのだろうか?
脈絡のない変な「ふしぎ!?」が頭をよぎった。
▼午前中に病院での定例検診を終えて、午後から
◆第13回全国科学教育ボランティア研究大会in 大阪
に向かった。
 今回参加の第一の目的は、私の【100人リンク集】の旅の続きだった。
比較的簡単にこの目的は達成できた。
3人の方にお会いし短い時間ではあるがお話しできた。
これで31人の方とお会いすることができたことになる。アリガタイ!!
▼分科会2「大人の科学学び場,楽しみ場」を聞かせてもらった。
【シニア自然大学とは】
【大阪市立科学館のサイエンスガイド】
【<科学>を肴においしいお酒を!! 文理雑食系集団「どきどき斎塾」なのだ】
3つともとても興味深かった。
とりわけ「どきどき斎塾」の取り組みにはこれまでもにも興味を持っていただけに面白かった。
自分が「これから」やりたいことに大きなヒントをもらった気分だ。
参加してよかった!!
▼夜の懇親会でも、多くの方と出会い語り合った。
自分とはちがう人の「私の科学」と出会い、語り合うことは楽しい!!
面白い!!
 情報は交叉するところに生まれる!!
は正しいと思った。

 さあ、今日 もう一日 ちがった「私の科学」に出会ってみよう!!
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年1月のオンライン「寅の日」は #traday

Dscn1786
▼やっぱり青空のある「雲見」はいいな!!
まわりの風景を固定していると自然と気づくのである。
雲の流れる方向は季節によってきまっているな!!
今さらのごとくの発見である。こうして「観天望気」の天気予報がはじまったのだろう。
くらしや生業と直結しているときは、それはより切実で豊かなものであったのだろう。
▼そうしているあいだに、2013年も残すところあと10日となってしまった。
2014年1月のオンライン「寅の日」の計画をたてる必要がある。来年の1月の「寅の日」を見るついでに来年一年間の「寅の日」はどうなっているだろうとカレンダーをみてみた。
 「寅の日」は、12日に一度巡ってくる。単純に計算すると1年365日に30回ということになる。
それにプラス寅彦の命日の大晦日一回を加えると31回になる。
従って2014年は計画では第55回~第85回となる。はたして…
 とりあえず2014年1月オンライン「寅の日」は3回である。
◆第55回オンライン「寅の日」…1/07(火)
◆第56回オンライン「寅の日」…1/19(日)
◆第57回オンライン「寅の日」…1/31(金)
▼何を読むかであるが、ここのところ寅彦の作品のなかでもよく知られた定番中の定番を繰り返し読むことが続いている。しかし、また寅彦の別の魅力のひとつは、その守備範囲の広さにある。
ありとあらゆる森羅万象について語っている。
 そこで一月からしばらくこれまでに読んでいないものを読んでみようと思う。
個人的な興味も手伝って「俳句」に関係しそうなものからはじめる。
■2014年1月オンライン「寅の日」
◆第55回オンライン「寅の日」…1/07(火)『伊吹山の句について』(青空文庫より)
◆第56回オンライン「寅の日」…1/19(日)『歌の口調』(青空文庫より)
◆第57回オンライン「寅の日」…1/31(金)『子規の追憶』(青空文庫より)
▼今さらの問いに自問自答してみる。

今、なぜ「寅彦」を読むのか?

他人の場合は、ひとまず置いておいて、自分の場合についてである。
なぜ80~100年も前に書かれた大科学者の書いたものをポンコツ理科教師がこだわって読むのか。
今さら「寅彦」研究家めざすつもりなどさらさらない。もちろん望んでもなれるわけないが。
一言で言えば

・面白いから読むのである

人は他人の書いたものを読むとき、自ずと書いた人の文脈と自分の文脈を重ねあわせようとする。
うまく重なったとき、まったく自分の文脈にないものを「発見」したとき
これは面白い!!
と思う。寅彦の書いたものはその連続だ!!
浅学な私にはなかなか理解困難なことも多い。そんな作品であっても、その寅彦の文脈にどこか共鳴してしまうのである。そして、少しだけ自分の文脈が豊かになっていく気分になるのである。
だから…

そう思えるあいだはオンライン「寅の日」はつづけるつもりだ。
2014年もよろしく。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

Webテキスト『天気の変化』の可能性!?(4)

Dscn1750

▼そこはかつての「雲見」の定点観測地であった。電柱と白いガードレールの坂道とで区切られた空!!
「雲見」を意識し始めた空でもある。
一昨日からの雨は昨日も続いていた。続けて雲も発生し続けた。かなりのスピードで見えては消えていくそれを繰り返していた。何度も何度も「実験」を繰り返していたのである。
▼その「雲見」、「雲見」うたについて声を聞いてみよう。
【「雲見」「雲見のうた」に関して】
●天気の授業はとてもおもしろくて、楽しみにしていました。雲見をしたら、雲の名前などがうかぶようになったりして、空を見ることが楽しくなりました。
●台風の前とか空みたりしたら、分かると思うので日頃から空を見ようと思います。
●それは天気の変化のしかた、雲の種類などを勉強したからです。本当に雲を見ているのは面白いです。動き方を見ていると本当に西から東へ動いていて、びっくりしました。
●「上がるとザアザア 下がるとカラカラ」雲の覚え歌などがあったから、覚えやすかったです。
●「ケンケン三兄弟 コウコウ姉妹 ソウセキ はなれていてもりっぱに ソウ!セキ!
 雨 雨 ふれふれ ラン!ラン! ♪」雲見のうたを最初聞いたとき面白いと思いました。
●雲見のうたで10種類しっかり覚えることができた。
●1つ目は、天気の前線の変化によって雲の種類が異なることです。
●あのうたで雲の名前を覚えられました。これからも使っていきたいです。
●雲の名前が覚えられなかったときに「雲の歌」を教えてもらってたのしく勉強できたと思います。
●一生使える事を学びました。どうしたら雨が降るのか。「上がるとザアザア」や「下がるとカラカラ」など、雲の名前を覚えられました。これからも使っていきたいです。
●先生の作った雲の歌がとても面白かったです。
●雲の名前もいろいろあって、不思議でした。いつも入道雲とか言っていた雲にも難しい名前がついていたことに驚きました。名前を覚えて、これから雲を見たときは、あれは積乱雲だから雨が降るなとかいう風に分かっていけたらいいなと思います。
●雲がなぜできるのかや、雲によって雨の降る量や雨が降ったあとどうなるのかなどが分かりました。10種の雲もあって1つ1つ違っていてふしぎだと思いました。
●一番印象に残っているのは、先生が作った雲の歌です。この歌のおかげで10種類の雲を10分間だけで覚えることができました。
●私は天気の中で一番好きなところは雲の動きや雲の変化。
●「上がるとザアザア 下がるとカラカラ」や「ケンケン三兄弟」のうたなど楽しく学ぶことができました。
●この学習を通して自分が覚えられなかった天気の記号や雲の名前をえられるようになってとてもうれかったです。
●雲見の歌は高いところから低いところへ順に名前を覚えていけるので役に立ちました。
ナルホド!!である。

▼最後の方でやった「天気図」への挑戦ついてはどうだろう。
【天気図について】
●天気図を書くプリントは時間かかったけど、やっているとき楽しくなってきて完成したときはすごくうれしかったです。ほんとうの天気図のように見えたので私でもかけるんだと思いました。これからも授業で習ったことを忘れないようにテレビや新聞の天気図を見て言葉や記号を見ても分かるようにしていきたいです。天気のことが少し好きになれたので勉強したかいがありました。
●天気の変化を学習して印象に残ったことは三つあります。一つ目は天気図を書いたことです。まさか自分で作るとは思っていなかったのでとてもびっくりしました。しかし、作るのはけっこうおもしろかったです。…もっと天気図を書きたいです。
●天気図はおもしろかった。風力を書いたのはいいけど棒人間にしか見えなかった。
●天気図なども習って、私はその図が好きです。
●天気図をラジオが言うのが早いですので2回くりかえしてほしいです。
●天気図を覚えたり、記号を覚えるのがややこしいなと思っていたけど、一度覚えると簡単でびっくりしました。
●天気図は書くのがすごく疲れると思いました。ラジオから音声を聞き取るだけで精一杯でした。富士山の気温が低くてびっくりしました。方位を覚えることはけっこうできました。
●天気図を実際に書いてみたけど以外と楽しかったです。
●私が天気の変化で一番心に残った授業は天気図です。最初したときは意味が分からなくて、まだこの時は東西南北もあまり覚えていませんでした。でもこの天気図をして東西南北も分かるようになりました。それから雷や雪の記号なども全部覚えれました。最初に意味分からなくて、全然分からない授業でも分かるようになると、とてもおもしろくなります。だから、私はこの天気図が一番楽しかったから心に残りました。
●面白いことだけはよくわかりました。特に面白いと感じたのは天気図です。難しいと思います。しかし、だからこそ楽しいと感じるのだと思います。
●私は天気の中で一番好きなところは雲の動きや、雲の変化その中でも、もっとも好きなところが天気図を書くことです。…天気図は最初むずかしそうで最初はイヤだったけどだんだん分かってきて、テレビで天気図を書いていたら「あっ天気図!」ってなります。

これもナルホドだ。難しいけど面白い!!
うまく言っているな。ひょっとしたらどんなゲームより面白いかも知れない。
学んだことすべてを駆使してやる「リアル」とツナゲル!!
未来の「リアル」が見えてくる。ほんの少しだけ「ふしぎ!?」が解決するかも知れない。
でも終わりはない。
▼『天気図の歴史ーストームモデルの発展史ー』(斎藤直輔著 東京堂出版)のエピローグのなかで斎藤直輔氏は
天気の「ふしぎ!?」、面白さについて次のように語った。

 低気圧とはなんだろうか、一口でいえば寒暖両気からなるうず巻であろう。 我等の地球大気の中には、こうしたうず巻が存在できることを傾圧不安定理論も、数値シミュレーションもあるいは実験室内の流体を使った模型実験も教えてくれる。しかしやっぱり不思議な感じがする。それは偶然の産物としてはあまりにも美しく組織だっているし、秩序ある概念に統一されている。  このささやかな歴史的回想の中で、私は約1世紀半の間に人々がストームについて、低気圧についてめぐらした考察のあとをたどってみた。そして多くのことを学んだが、雲をつくり雨を降らせ、風を巻いて過ぎ去ってゆく低気圧をやはり不思議に思う。(『天気図の歴史』「エピローグ」より)

なんいうすばらしいエピローグだろう!!
その「天気の変化」の「ふしぎ!?」、面白さをみんなで楽しむためのテキスト
それがWebテキスト『天気の変化』!!
構想を今始めたばかり、道は遠い!!実現可能なのかもわからない!?
しかし
ゆっくり ゆっくり急ごう!!


| | コメント (0) | トラックバック (0)

Webテキスト『天気の変化』の可能性!?(3)

Dscn1743
▼雲の発生だ!!
この光景をはじめて見たときの感動を今も忘れることができない。教室の窓からこの光景が目の当たりに見ることができるのなら「雲の発生」実験はもういらないのでないか!!とまで思ったものだ。
 満月は隠してしまった雲・雨はけっきょく一日降り続けた。
▼「雲の発生」で思いだした。昨日はNHK高校講座・地学基礎「雲と降水」をやる日だった。帰った時間はもう番組が終わっている時間だった。
でも心配いらない。この番組はネットでいつでも何度でも見ることが可能なんだ。アリガタイ!!

◆NHK高校講座基礎地学講座

 第29回~第32回にはあの武田康男さんが登場して、とても興味深い話をされている。
さらにはすばらしい雲の写真や動画を見せてもらえる。必見だ!!
Webテキスト『天気の変化』ではこのような有用なページにリンクさせてもらうことも積極的やっていきたいな。
最初は「リンク集」のようなかたちではじめるのもいいのかも知れない。
▼授業後の生徒の「感想」から、Webテキストへのヒントをもらうことを続ける。

【天気予報に関するもの】をつづける。
●僕は天気の勉強をしてほんとよかったと思います。なぜなら天気予報を見ていて晴か雨かを見分けられたりするからです。
●天気についてあまり関心が無く何も知りませんでした。でも授業を受けて行くにつれて興味がわいてきました。「へーそうなんだ!」という事や「ああ!やっぱし!」というという事までよく知れました。これを機会に毎朝天気予報を見ようと思いました。私は、外の部活動なので天気を予想したりできたらとても便利です。なので、空をよく観察し、明日の天気など予想してみたいと思いました。
●天気予報を見ているときに「難しそうな言葉がいっぱいあるなあ~」と思っていたけど、勉強してから天気予報を見たら難しそうだった言葉が簡単に聞こえたのでとても楽しかったです。
●天気の変化を今まで何も考えずに生きてきたので、天気について学んで、いろんな仕組みが分かってとてもすごいなと思いました。難しいこともたくさんあったけど、自分で天気予報を見て理解できるようになったことが嬉しいことです。これから活用できるようにしていきたいです。
●天気は日常生活でも必要で使うことなので、難しかったけど勉強してよかったです。
●前線では、今までニュースを見ても何を言っているのか分からなかったことが、少しわかってきたので、すこしうれしくなりました。
●前までは全然わからなかった天気予報の番組もわかるようになってきました。
●天気の変化は、とても難しくて理解しにくいですが、考えて考えて理解できたときの達成感があって面白いと感じました。難しいけど楽しい、天気の変化で色々のことを学びました。
●前線を覚えていて一番役にたったことは、天気予報が見やすくなったことです。高気圧や低気圧も分かってどのように動いているか分かります。
●今回の天気の勉強ではいろいろなことがわかりました。今まで天気予報で言っていることの意味がよくわからなかったけど、この勉強をしてから低気圧と高気圧の関係や前線のことを天気予報で言っているとなんとなくわかるようになりました。天気には風や気温がふかく関係していることがとてもよくわかりました。どういうところが晴れやすくてどういうところが雨がふりやすいかということもとてもよくわかりました。これからも、もっと勉強していきたいなと思いました。
▼Webテキストの主たるねらいとするところも少しずつ見えてくるのである。
まずは2つあげておこう。

(1) テレビ・新聞の「天気予報」を楽しめるようになる。

(2) 自分で天気を予報できるようになる。

まだまだ「感想」から学ぶことを続けよう。

<つづく>

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Webテキスト『天気の変化』の可能性!?(2)

Dscn1696
▼昼過ぎてからの空はどんどん雲が多くなっていった。
せっかく「満月」が観察できる日だというのに…。
それにしても不思議なものだ。38万㎞も離れた位置にある月がどのように見えるかはっきり言えるのに、たった10㎞にも満たない位置にある大気の動きが予測できないなんて…。「大気の物理学」はまだまだわからないことが多い「科学」なんだ。
Dsc_3100
 金柑の木に最後まで居座っている貴奴がいた。貴奴はこの冬の天気をどのように予測しているのだろう。
いつ姿を消そうと思っているのだろう。
▼授業としては終わっていたが、Webテキスト『天気の変化』の構想が頭に浮かぶ。
前回にこう言っていた。

 学校のなかでの授業ばかりでなく、大人・子ども関係なくこの同じ空の下にくらすみんなのための「お天気」ガイドテキスト!!多くのクライアントによって更新・進化をしていくテキスト!!

ならば、そのクライアントの意見に耳を傾けることは、まずはじめにやるべきことだろう。
▼【授業】「天気の変化」の感想を書いてくれていた。
そこから、構想のヒントをよみとってみよう。
【天気予報に関して】
・天気の勉強をするときは、なるほどと思うことが多かったです。天気予報を見たときは、授業でならった事を言っていて、まえよりも天気予報をしっかり見るようになりました。
・今回の勉強で天気図とか天気予報で見るけど、勉強する前は全然分からなかったけど、勉強していくうちに、テレビで見たら分かるようになっていくのが実感できてよかったです。…これから天気予報を見たら、次の日の天気とか分かるから、本当に役に立つなぁと思いました。
・天気の学習をして、空を見たり天気ニュースを見たりする機会が増えました。
・とても楽しかったし、いつも見る天気予報の意味をよく理解することができました。小さいころ「雲にのることができないのはなぜか?」と思っていたけど、それは小さな水滴や、氷の結晶からなってなっているからなんだと分かりました。
・天気予報でよく前線見たことがあって働きや種類を知らなかったですが、天気の変化を勉強して前線の働きを知ることができました。
・気温が急に下がったり上がったりするのかを理解することができてとても勉強になったと思います。天気の変化は、とてもおもしろくて不思議だと思いました。
・私は天気の勉強をして今まで知らなかったことをたくさん知ることができました。よくテレビで天気予報を言っていますが、何を言っているのか分からないときもたくさんありました。でも、授業で天気の勉強をすると、テレビできい
た言葉がよく出てきました。それに、テレビを見てもだいたいの天気が分かるようになったし、新聞の天気予報のところを見ても天気が分かるようになったのでとてもうれしかったです。

▼まだまだ続く!!
 こうして読み返しているうちに自分自身があらためて『天気の変化』に興味をもちはじめてきた。
そして、ますますWebテキスト『天気の変化』構想の夢がふくらんでいく。

(つづく)


 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【お薦め本】『エレキテルの魅力-理科教育と科学史-』(東 徹著 裳華房)

Dscn1675
Dscn1677
▼「バチッ」と火花が飛んだ!!
ハンドルを5~6回まわしたところで「バチッ」だ!!
繰り返しやってみるが、まちがいなく火花が飛ぶ。先日から縁側で日向ぼっこしなが作っていた「平賀源内のエレキテル」が成功したのだ。
化粧紙を貼ると、それはあの逓信総合博物館で見た「エレキテル」にそっくりだった。
いっきょに江戸時代にタイムスリップして源内になった気分になるから面白い!!
▼そんな復元実験の面白さ、理科教育における意義を説く本があった。
ずいぶん以前に紹介してもらい手に入れながら本棚に積んだままにしていた。
電気学事始め考え出した。ファラデーラボのクリスマスレクチャーで美事な手作り「ヴァン・デ・グラフ」を見せてもらった。平賀源内の「エレキテル」に成功した。等々が重なった。読むなら今だと思った。

◆『エレキテルの魅力-理科教育と科学史-』(東 徹著 裳華房)

▼読みはじめるとやめられなくなってなってしまった。期待した以上だった。
はじめて知ることも多くあった。
「電気学事始め」に私なりの文脈があった。その文脈と著者の文脈が重なるところが多々あった。
ひとつひとつあげるのは後回しにしてお薦めポイント例によって3点あげる。

(1) 「エレキテル」復元実験を理科授業に生かす具体的実践を報告している。

(2) とりあげている資料がとても具体的である。自分でも調べてみようと思ったとき、とても参考になる。

(3) 復元実験を追実験しやすいように具体的に手順等も書いてくれている。
   なによりも、「自分でもやってみたい!!」と思わせてくれるところがありがたい。

▼いくつか「へー」と感心したことがある。
ひとつは「エレキテル」のとらえ方だ。
私は、この本を読むまで、「エレキテル」と言えば平賀源内の「エレキテル」しか頭になかった。
橋本曇斎については、江戸時代にあのフランクリンの実験をやった人というぐらいの認識しかなかった。
ところが著者はもっと広義の「エレキテル」を考えていた。
江戸時代の中頃の平賀源内「エレキテル」にはじまり、幕末の佐久間象三の「電気治療機」にいたるまで100年間fばかりの歴史のなかで、「ビリッ」と感じるものすべてを「エレキテル」としていた。
 佐久間象三の「電気治療機」にいたっては、これは紛れもなく「電磁誘導」である。これまで「エレキテル」としまうのには最初違和感があった。
 しかし、読み進むうちに納得した。というより感動した!!
 エレキテル=静電気に固まってしまっている頭を恥じた。「ビリッ」と来るのは静電気にかぎらないのだ。
「ビリッ」と来るものの正体とは「電流」なんである。
逆に「静電気」「電流回路」「電池」「電磁気」の学習がツナガッテ見えてきた。
これは大きな収穫だ。
まだまだある…。

ともかく次の一歩を踏み出したくなる一冊である。

・香川にもうひとつの平賀源内の「エレキテル」を見に行く!
・大阪なら近くだ、橋本曇斎を訪ねるのはいつにしよう。
・佐久間象三の現存する「電気治療機」をどこに見に行こうか。
・提案される「簡易エレキテル」はいつ挑戦しようか。
・平賀源内「エレキテル」もう少しホンモノに近い大きなものに…
・復元するなら橋本曇斎のエレキテルの方が…(著者が作られたものを見たい!!)

などなどと「次の一歩」が誘ってくる。

   

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【Web更新12/15】13-50【電気の学習】 等 更新!!

Dsc_2714

年の瀬や 駐車場の木に カメラ向け 13/12/10 (火)撮影@福崎


■楠田 純一の【理科の部屋】13-50
週末定例更新のお知らせ
 師走も半ばを過ぎた。年の瀬は押し迫ってくる!!
いよいよ2013年を「整理する」季節だ。一年間のこのblogを読み返しながらすすめようと思う。
ゆっくり 急ごう!!

◆表紙画像集2013 更新 人里の自然シリーズ クロガネモチ
 この画像集と添えられた一句を読み返しているだけでも、けっこう「一年間をふりかえる」ということになりそうだ。
今回は先週の前半に見たクロガネモチである。クロガネモチは福崎町の町木である。
だからけっこういろんなところで植えられているのを見る。
 どこか慌ただしく動いてしまっている年末。買い物で行ったスーパーの駐車場でクロガネモチの赤い実をみた。
車でひきかえしカメラを向けた。
 ファインダーをのぞいていると、しばし慌ただしさ忘れ心が落ち着いた気分になった。

◆【電気の学習】 更新!!
 5年ぶりぐらいの更新だ。
 平賀源内の「エレキテル」に火花が飛んだ!!
 長い風船を使った「電気クラゲ」でみごと浮かんだ!!クリスマスレクチャーで見せてもらったヴァン・デ・グラフに感動した!!
 やっぱり静電気は面白い!!ここから「電気学事始め」を!!が私の主張だ。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 クリスマスレクチャーに参加させてもらったのを機に、これをはじめたファラデーのこと調べているうちに確信をもちはじめた。
 ファラデーこそが「元祖サイエンスコミュニケーター」であると。
 金曜講座も大切にしたかもしれないが、ファラデーの本命はクリスマスレクチャーにあったのだろう。
自分が時間をかけて準備した実験を興味深くみつめる子供のまなざし、そして実験後の歓声・感動の笑顔!!
拍手喝采!!いちど味わってみるともう忘れることができなく病みつきになっていったのだろう。
ゆっくり ゆっくりであるが、ファラデーの末裔であることをめざそう!!

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 「ねぇ君、不思議だと思いませんか?」を連発し続けた寅彦もまた、日本の「元祖サイエンスコミュニケーター」であった。
 今月は、晩年まで鳴らし続けた警鐘「天災は忘れた頃にやって来る」に関するものを読んでいる。
後二回(12/26、12/31)ある。

◆ヒガンバナ情報2013 更新!!
 今年のヒガンバナ情報は、飛躍的に事態は進んだ。
 Webテキスト、キツネノカミソリの発芽、「自然結実」ヒガンバナの発見 等々である。
キツネノカミソリは環境変えてさらに成長したようだ。「自然結実」ヒガンバナの方にはまだ変化はない。

◆【天気の変化】更新!!
 授業の方は一応は終えているが、Webテキスト『天気の変化』の可能性をさぐる営みは続けて行きたい。

さあ、新しい週がはじまる。
ゆっくり 急いで 「整理」を始めよう!!
 
  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ファラデーラボの「クリスマスレクチャー」に学ぶ!!

Dsc_2999

▼大賀ハス観察池にこの冬いちばん厚い氷が張った。
これまでの氷は、ちょっとつっつくとパリッと割れた。ところが昨日の氷はちがっていた。
少々のことでは割れなかった。それにお昼近くまで融けずにそのままであった。氷の下の泥のなかの蓮根はどうしているのだろう。
 蓮根の植え替えからは37週目であった。
▼お昼近くになってファラデーラボに出かけた。

◆第3回 ファラデーラボ「クリスマスレクチャー」

に参加するためであった。

◆「世界一堅いダイヤモンド」「アモルファスダイヤモンド生成法発見の道のり」
  講師 兵庫教育大学大学院 自然系教育分野 庭瀬敬右教授

 庭瀬先生のお話は、人と人の出会い・つながりのなかで研究が進んでいくようすを楽しいエピソードをたくさんまじえながら話をしてくださった。まったくのシロウトの私にも、面白く聞かせてもらった。
「研究」とは?について学ぶことが多かった。
▼その後は「実践交流会」ということで、参加された方が実験道具等持ち込んで報告された。
次々と興味深い、実験をみせてもらった。
 なかでも「電気学事始め」の授業をやっているところだったので、特に
「寄せ集めで作ったヴァン・デ・グラフで静電気の実験!」
に驚き、感動してしまった。
 すべてが手作りというのに驚いたが、それを使っての実験にも感動してしまった。
市販品を上まわる完成度だ!!ファラデーもビックリだろう。
▼そもそも「クリスマスレクチャー」をはじめたのはファラデーだ。

子供のためのクリスマス講話もファラデーが一八二六年に始めたものである。
これも王立研究所を支える重要な財源になったことは、金曜講演と同じである。金曜講演が一回限りなのに対して、クリスマス講演は六回連続である。この年以来、第一次世界大戦で中断しただけで、今日にいたっている。
ファラデー自身は十九シリーズもこれをおこなった。王立研究所の教育活動は、一般向けの楽しい講演と、専門家志向のための講義に分かれるが、子供たちのためのクリスマス講話は楽しみと興味の両方を、優れた演示実験によって視覚的に与えようとするものである。(『ファラデー』島尾永康著 岩波書店 p178より)

 ここからあの有名な「ろうそくの科学」はうまれたのである。
ファラデーの「クリマスレクチャー」での実験へのこだわりも相当のものだったようである。
なぜファラデーは「クリマスレクチャー」に生涯こだわり続けたのだろう?
 もちろん自分自身が「科学」を志した経緯もあるだろうが、「クリスマスレクチャー」で子供たちに「科学」を語りかけるなかでこそ「私の科学」を発見していたのではないだろうか。
 もっとも、ファラデーは自らを「科学者」とはけっして言わなかったそうだが。

 こうして見てみると、ファラデーラボの「クリマスレクチャー」企画というのは意義深いなと思いだした。
187年の時空を超えてファラデーの思いが伝わってくるようなクリスマスレクチャーであった。
深謝。
 


| | コメント (0) | トラックバック (0)

本日(2013/12/14)、第52回オンライン「寅の日」!! #traday

Dscn1410

▼昨日もいつもの場所から「雲見」をした。
雲の流れる方向が一昨日と同じだった。生野峠の方向の雲も同じような湧きだし方をしていた。
ちょっと見た目はちがう雲だが、どこか同じ表情をしているように見えた。
冷たい風は共通していた。寒波襲来である!!
 「雲見」を繰り返し繰り返し飽きもせずにやっていると、雲の表情が読みとれるようになって、あらたな「天気ことわざ」の発見につながるかも知れない。
 寅彦の言葉を借りれば
 

「自然」は過去の習慣に忠実である。

なのだから…。
▼3.11からこの12/4でちょうど1000日目であった。
従って、本日(2013/12/14)は、それから1010日目ということになる。あれから地球は自ら1010回転し、宇宙の風景も1010回転し巡ってきた。
 そんな今日は、第52回オンライン「寅の日」である。読むのは「津浪と人間」である。

◆第52回オンライン「寅の日」<2013/12/14>

●『津浪と人間』(青空文庫より)

▼実は、2012年4月からはじめたオンライン「寅の日」でこの『津浪と人間』を読むのは3度目である。
これまでに2回
・第4回オンライン「寅の日」<2012/05/17>
・第30回オンライン「寅の日」<2013/03/25>
に読んでいた。読むたびに驚き感動してしまっていることがある。
それは、この文がきわめて今日的であることだ。
これがたった今、今朝の新聞の論説に出ていても何の違和感もないだろう。それほど今日的課題について書いてあるのだ。
 実際に書かれたのは昭和8年(1933)!今からちょうど80年も前である。
▼防災・減災と「科学」を考えて行くうえで示唆に富む言葉、提言が続く。
なかでも次の言葉に強く膝を打つのだった。

しかし困ったことには「自然」は過去の習慣に忠実である。地震や津浪は新思想の流行などには委細かまわず、頑固に、保守的に執念深くやって来るのである。紀元前二十世紀にあったことが紀元二十世紀にも全く同じように行われるのである。科学の方則とは畢竟(ひっきょう)「自然の記憶の覚え書き」である。自然ほど伝統に忠実なものはないのである。

「自然とは」
「科学とは」
なんと的確に示唆してくれているではないか。
そして言う。

残る唯一の方法は人間がもう少し過去の記録を忘れないように努力するより外はないであろう。

と。とは言っても、忘れるのが人間である。
忘れてしまうことを前提に、なんらかの手立てをうつ必要がある。
まず私にできることをやろうと思う。まずは2つだ。

(1) 可能な限りオンライン「寅の日」を継続すること!
(2) 今後もオンライン「寅の日」で繰り返し『津浪と人間』を読むこと!

 これなら今すぐ私にもできる。
それからどう発展するかは、また次の話だ。
今日はファラデーラボで「クリスマスレクチャー」だ。
 それはきっと私にとってはオフライン「寅の日」ということになるだろう。o(^o^)o ワクワク

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【授業】電気学事始めを考える!!(3)

Dscn1385
Dscn1393

▼中国山脈のすき間から湧きだしてくるような雲の流れはあきからかに一定の方向をもっているようだった。
そして、ときに白いものがちらちらと舞いだした。
「西高東低」
「上がるとシンシン 下がるとカラカラ」
習ったばかりのことが目の前で起こっていた。
廊下で出会った生徒が声をかけてきた。
「先生!勉強したことホンマやな!!」と。
▼「科学の本質は<謎解き>である。したがって、理科教育とは<謎解き訓練>である」と言ったのは、今年の春やっと出会うことができた庄司和晃の言葉である。
「電気」についての<謎解き訓練>がはじまっていた。
セーター脱いだときのあのパチパチ、下敷きを頭でこすったときの「静電気」
その「静電気」で蛍光灯に灯りをつけることができるか?
グループで一本の蛍光灯だけでなく、ひとり1個のネオン球をもっての新・「電気」発見物語のはじまりである。
▼ここまでやるのだから、およその「予想」はしていただろう。
しかし、目の前で自分が手に持ったネオン球が赤く光ったときはやっぱり感動である。
こんなときはいつもそうだ。
最初しばらく「つかへんわ」という声が態勢をしめている。
誰かが「ついた!!ついた!!」と声をあげる。そしたらあちらでもこちらでも連鎖して声が上がり出す。
用意した空き缶とサランラップの組み合わせの場合だけでなく、下敷きを頭でこすって等々やりはじめる。
・電気人間
・電気リレー
もいくつかのグルーブでやりはじめた。
▼毎日使っている「電気」と「静電気」、どうも元は同じもののようだ。
そしたら、その「電気の正体」とはなんなのだろう?
「電気」の「ふしぎ!?」<謎解き>の歴史をいっきょにつなげてみてみよう。
・すべての物質をつくる原子!!
・もう分けることできないはずだった原子
・原子と電子
・金属と自由電子
・静電気と電子
・回路を流れる電子
・空間を飛ぶ電子
…。

見えない「電気」はどこまで見えてくるだろう?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【授業】電気学事始めを考える!!(2)

Dscn1346

▼裏山から吹き下ろす風がほんと冷たくなっていた。
冷たい師走の風は乾燥していた。屋外の「雲見」も楽しいけど長時間はつらい季節だ。
しかし、それは「静電気」の学習にはおあつらえ向きの季節でもあった。
朝一番の授業では、「電気くらげ」がけっこう浮かんでいた。
▼電気学事始めをつづける。
新任まもないころの定時制高校での授業参観。
教師は天井の蛍光灯をさして言った。(夜間だからその蛍光灯はついていた)
『あの蛍光灯を、今下敷きこすって発生させた静電気でつけることができるか?』
一瞬間があった。
そして大激論がはじまった。
もうそれから40年近くの年月がたつが、そのシーンを鮮明に憶えている。
それから10数年たったころ、このときのことと「電気学事始め」の実践について書いた記録がある。

◆【新『電気』発見ものがたり】

▼その後も、学指導要領がかわり、教科書が新しくなる度に、若干の軌道修正もしあたらしい実験も取り入れもしてきたが、大筋において私の「電気」のシナリオはかわらなかった。

◆【電気の学習】DB

電気学事始めの授業は「静電気」から入るというプランである。
それは、化学変化の学習を「はじめに原子ありき」の授業からはじめるのと同じである。
後になって、実は「正体は…」と持ち出すのでなく
最初から「原子」「周期表」を持ち出して、それを使って物質探検をしていくのである。
それと同様に使える「電気の学習」のためには
・はじめに静電気を
・はじめに電子ありき
の方がうんとスムーズなつながりになると思うのだが。
▼現行の学習指導要領を見てみる。
◆新学習指導要領 第2章 各教科 第4節 理科
では次のようになっている。

(3) 電流とその利用
(略)
ア 電流
(略)
(エ) 静電気と電流
 異なる物質同士をこすり合わせると静電気が起こり,帯電した物体間では空間を隔てて力が働くこと及び静電気と電流は関係があることを見いだすこと。

最後になって「静電気と電流」の関係を見出して、それは使いものになるだろうか。
授業は私の「ふしぎ!?」からはじめて、それを「私の科学」につなげていく営みである。
一生使いものになる「私の科学」をどこまで生み出すことができるかだ。

ゆっくり ゆっくり 急ごう!! 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【授業】電気学事始めを考える!!

Dscn4627
▼私は電気の学習のはじまりというと決まって思い出すひとつのものがある。
平賀源内の「エレキテル」である。
「エレキテル」との最初の出会いは、ちょうど30年ほど前に読んだ次の文章だった。

  源内のつくったエレキテルは、いま東京の逓信博物館と香川県志度町の平賀家に残っている。
逓信博物館のものは、…
構造は簡単はかんたんであるから、すこしこんきのよい小学生ならば、つくれそうである。

(『磁石と電気の発明発見物語』(板倉聖宣編 国土社)P68より)

▼これを読んで触発された私は無謀、失礼を省みず逓信博物館に電話をし手紙を書いて連絡をとったのである。
この「エレキテル」の資料が欲しいと。(当時から無手勝流を私流としていたのだ。(^^ゞポリポリ)
驚くへきことにそんな唐突で失礼な依頼にもかかわらず、逓信博物館からとてもていねい便りと資料が送られてきた。私は、さっそく科学クラブの生徒たちとともにその資料を参考にしながら、「らしきもの」ものをつくった。その精度はどの程度のものであったか。今はもう記憶がない。
 それ以来、いつかは逓信博物館にこのときのお礼とホンモノをこの眼で確かめたいと思っていた。
いつか東京に出たときついでにと思っているあいだに30年の年月がたってしまった。(何度も機会があっただろうに)。
 今年の4月(2013/04/14)ついに、その「いつか」はやってきた。
 逓信博物館は名前が変わって逓信総合博物館となっていた。
Dscn4625
ついにそのホンモノを見た。復元された「エレキテル」も体験させてもらうことができた!!
今、「逓信総合博物館」で検索してみると、残念なことにこの8月31日をもって閉館されたようだ。
 そうしてみると私は、「エレキテル」のホンモノに出会えるラストチャンスに巡り会えたことになる。ラッキー!!
(新博物館「郵政博物館」に展示されるかは定かでない。)
▼平賀源内の「エレキテル」については、この30年間のあいだにもいくつかの情報に出会った。
少しかたちを変えて「復元」されているものを見せてもらったこともある。
 最近ではと言っても5年も前だが、
◆大人の科学vol.22「平賀源内のエレキテル」
も出た。
 さっそ手に入れた。しかし、それは開けずに5年が過ぎていた。
 先日の日曜日やっとそれをひっぱり出してきてつくりはじめた。元々不器用な私だ、うまく組み立てられるだろうか。みごと「バチッ」と静電気を起こすことができるだろうか。
ゆっくり やってみよう。
▼なぜ私は、ここまで「エレキテル」にこだわり、電気学習のはじめに「静電気」の授業にこだわるのか。
それは、理科教師になって間もない頃にある定時制高校の「電気」の授業をみたからである。

(つづく) 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2013/12/09、キツネノカミソリを植え替える!! #higanbana

Dscn1202
「記憶せずに記録する」はあの『知的生産の技術』の梅棹忠夫氏の言葉である。
後になって「記録」のみが有効になってくるのである。
 私もこの事実をここに「記録」しておこうと思う。この「記録」こそが有効になってくる日を夢見ながら。
キツネノカミソリの種子が発芽したことはすでに報告していた。
Dscn1222
Dscn1286
▼そのとき発芽したものを湿らせたティシュペーパーとともにいれて置いたのだ。
それから一ヶ月少し、かなり成長していた。
ひとつをじっくり見てみると、根のようなものがのびていた。
これが、土の中へひっぱり込むんだろう。5つのうち無事成長したのは4つだ。
ひとつはカビのようなものが生えて腐っていた。
Dscn1288
▼植え替え先は、シダ植物の前葉体を育てるときに寄木さん教えていただいた「土ポット」だ。
ここで成長するだけ成長させ、プランタンにでも植え替える計画で行くことにする。
なにしろキツネノカミソリの実生を育てるははじめての体験であり、試行錯誤の連続である。
だからこそ、こんな拙い「記録」も必要なのかも知れない。
Dscn1254
▼11/04の段階で発芽していなかったもの二粒は再びチャック付きナイロン袋にかえした。
そのうち一粒は発芽していた。一粒はまだ発芽の気配はなかった。
両方とも今回、同じ処理をした。
結局採集した7粒の種子のうち、5粒が成長していっていることになる。
5/7とはたいした確率である。
 やっぱりキツネノのカミソリは2倍体だ!!
Dscn1268

こうしたキツネノカミソリの発芽は、本命ヒガンバナの「ふしぎ!?」を追うのに大いに刺激を与えてくれていた。
相次ぐ「自然結実」ヒガンバナの発見も、きっとこの刺激があってのことだろう。
本命「自然結実」ヒガンバナの種子は、今キツネノカミソリのときと同じようにチャック付きナイロン袋のなかで湿らせたティシュとともに眠っている。
 貴奴等がキツネノカミソリのあとを追うというようなことが起こるだろうか。
楽しみである。 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【Web更新12/8】13-49【天気の変化】 等 更新!!

Dsc_2544_2

赤き実の 誘いたるや 師走道 13/12/08 (日)撮影@福崎


■楠田 純一の【理科の部屋】13-49
週末定例更新のお知らせ
 2013年もあと3週間ばかりを残すのみとなった。恒例にしている「私の重大ニュース」の季節であるがもう少し先延ばししたいと思う。
 あのファラデーは自分のやった実験・観察のすべてを「研究日記」に書き綴っていたという。それも42年間にもわたり書き続けていたという。さらには、自分の記憶力のなさを自覚した彼は、自分の研究のパラグラフに通し番号をつけておき、いつでも検索・参照できるようにして研究をすすめたという。
 そんなファラデーを引き合いに出すこと自体が烏滸がましい話で、その足元にも及ばないが、私もこのblogをほぼ毎日、ここ6年間ほど書き続けている。
 2013年に私のやってきたこと、考えたことのすべてがここにある。もう少ししたら一年間をとおして読み返してみたい。

◆表紙画像集2013 更新 人里の自然シリーズ ナナミノキ
 朝の散歩が少しおっくうな季節になってきた。観察の目的物が少なくなってきたのだ。
そんなとき前の竹藪で大きく成長したナナミノキのことを思い出した。赤い実がうれしい季節だ。
大木になったナナミノキは空高くまで赤い実を掲げていた。
 この季節になって、この花の季節にしっかり観察していなかったことを悔やむのである。
来年こそは…。

◆【天気の変化】更新!!
 授業としては終わってしまうが、Webテキスト『天気の変化』の構想はすすめていきたい。
 「上がるとザアザア 下がるとカラカラ」「天気は西から」を柱としながら、最新の実験教材や「雲見」( #kumomiren)の取り組みをいれながら…。
 少しずつでも前に進めながら考えて行きたい。

◆ヒガンバナ情報2013 更新!!
 「自然結実」したヒガンバナの発芽を期待するところである。
発芽したキツネノカミソリが成長してきたので、次の植え替えを考えている。

◆オンライン「寅の日」 更新!! この12月は特別である。あと3回ある。
寅彦の命日12/31におこなう「日本人の自然観」は大作である。
今年はどこまで読めるだろう。楽しみである。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 師走であるが、サイエンスコミュニケーター修行の旅は続ける。
 多くの先達に出会い学びたいと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Webテキスト『天気の変化』の可能性!?

Dsc_2387

▼大賀ハスの定例観察日であった。蓮根の植え替えから36週目である。
今週は観察池に氷ははっていなかった。いや正確に言うと、うすい氷がはっていたが観察時間にはとけていたのだ。先週は観察時間にも氷がはっていたのだから冬は直線的にはやってきてはいないということだ。
 大賀ハスが花開くのたった4日間だけだ。私はその4日間を「あこがれの4日間」と呼んでいる。
ここ数年この「あこがれの4日間」の謎解きをやっていた。その一日一日の持つ意味、花びら開閉システムと時間の問題等についてである。その4日間の謎解きをより深めるためにも365日、一年間まるごとの観察もきっと役に立つと信じている。だから一見たいした変化のないと思われる「観察池」も、来年の3月まで観察をつづけるのである。
▼「天気の変化」も同じではないかと思う。特異な日だけの観察だけでなく一年まるごとの観察が、かならずや特異な日の「天気の変化」の謎解きにも資することがあると信じている。
Dsc_2413
 今年の秋、私は多くの人と一緒にヒガンバナの「ふしぎ!?」を楽しんでいくためにWebテキスト『ヒガンバナ』を公開した。
ひょっとしたらそのことの成果かもしれない、念願の「自然結実」ヒガンバナをみつけることができた。
私のなかでヒガンバナの謎解きは飛躍的に進んだ。
▼それで味をしめてというわけではないが、ここのところWebテキスト『天気の変化』の構想が頭に浮かんできている。
 学校のなかでの授業ばかりでなく、大人・子ども関係なくこの同じ空の下にくらすみんなのための「お天気」ガイドテキスト!!多くのクライアントによって更新・進化をしていくテキスト!!
これはポンコツの描く夢物語だろうか。
 環境的には、実現可能な状況になってきているのだとおもうのだが。
▼そのWebテキストづくりのなかで、ぜひともやってみたいことがある。それは、研究者、その道のプロたちを巻き込むかたちで展開していきたいということである。
 なにをやってもいつもシロウト独特の無手勝流でやってきた私だが、最近特に実感していることがある。
それは
「プロ(ホンモノ)は面白くわかりやすい!!」
ということだ。
 ホンモノの「知」との連携はこれからの「知」の開拓には必須である。

 この夢物語どこまで具現化できるか、自分でも楽しみである。
ゆっくり ゆっくり 急ごう!!
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【授業】天気図に挑戦しよう!!(2)

Dscn1180
▼昨日も実験室では、あいかわらず「大気の物理学実験」が続いていた。
実験結果は刻々と変化していた。
その結果の観察こそが「雲見」だった。「雲見」自体もいくらやっても飽きない楽しみであるが、「雲見」をとおして明日の実験結果まで予想できるようになれば、もっと楽しいだろうと思う。
考えてみるとそれは古今東西の人々の試みてきた「科学」にほかならない。
▼200年前のブランデスの夢は飛躍的に進化し、現在では始めから終わりまでコンピュータが意図も簡単にやってのける時代だ。「天気図」も人間を通り越してしまって遠い存在になってしまっているのではと危惧するほどだ。
 しかし、そんな時代にあっても「天気図」はすぐれた教材であることには変わりはない。
手前味噌の「すぐれた教材」の法則にあてはめて考えてみる。
・3K1A(感動・簡単・きれい・安全)の法則
・3H(ホット・本質的・ホンモノ)の法則
どの項目にもあてはまりそうな気がしてくる。
見えないものを「見える化」する科学の醍醐味を味わうのにもっとも適した教材である。
▼昨日ひとりの生徒がたいへん興味深い貴重なもの持ってきて見せてくれた。
それは、その生徒のお父さんの書いた天気図だった。とてもきれいに書かれたうえに一枚二枚ではなかった「天気図用紙」冊子そのものを見せてもらった。昭和56年、昭和58年の日付があった。三〇数年前のものだ。
すばらしい!!
やっぱり「天気図を書く」は時代を超えて人を虜にする魅力的な教材なんだ。
▼今回も昔ながらの方法で教材を準備した。
ラジオ放送をカセットテープで録音しておいて流した。
書き方の説明には、
◆『天気の自由研究』(武田康男著・永岡書店)の「天気図の書き方」(P104~105)
を使わせてもらった。
 また、放送内容のテキストの含め天気図に関しての情報が気象庁のホームページにあるので大いに参考になる。
◆気象庁「天気図について」

 「雲見」をしなから、時間のあるときに家族で「天気図」に挑戦してみるというのもけっこう面白いかも知れない。
どんなゲームにも負けない面白さをもっているかも。
 だってこの方が   リアル !!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【授業】天気図に挑戦しよう!!(1)

Dscn1142
▼いつもの定点観測地に立ち、雲のない空の「雲見」やった。
青空がひろがる。同じ青空でも微妙に季節によって違いがあるように感じるのは、光の量と角度の問題だろうか。
「太陽光から90度の青空がもっとも濃い青空!!」とは先日教えてもらったばかりだった。
Dsc_2219
 「雲見」のあと「蜘蛛見」だった。ヘタクソ駄洒落だ!!
 師走に入ってもまだ金柑の木に巣をはったジョロウグモ、確認できるだけで3匹いる。昨日は背中でなく腹部を見せてくれいた。この陽に当てる方向を背にするか、腹にするかは何によってきめているのだろう。
小さな「ふしぎ!?」がうまれてきた。
▼授業では「天気の変化」の学習が大詰めだった。
ここで天気図を書くことに挑戦してみることにした。
私はこの「天気図を書く」という作業は、この単元をまとめるのにきわめてすぐれた教材であると信じている。
確かに時間がかかる作業ではあるが、そのぶん得るものも多い!!
パーフェクトなものをめざす必要などまったくない。
作業を試みるところに大いに価値があると思っている。
▼さて、この「天気図」なるものは、いつごろ誕生したものだろう。
例により科学史をふり返ってみる。
 この画期的な「天気図」を世界ではじめて書いたのは、ドイツの気象学者ハインリッヒ・ブランデスであると言われている。

●1820年 ハインリッヒ・ブランデス(独)、1783年のヨーロッパ各地の気圧・気温・風の分布を表す「天気図」を発表 

まだ200年もたっていないんだ。
人類はもちろん太古より、この天気の変化とつき合ってきたのであり、その歴史から考えると比較的最近のことであるといえる。
いつも基準にしている
●1831年 ファラデーの「電磁誘導」発見
から10年ほど前の話である。

▼そのハインリッヒ・ブランデスは、この「天気図」を発表する前(1816年)に物理学及び化学年報の編集者ジルベルト宛の手紙のなかで次のように語ったという。

こうしたチャートは奇妙なものに思われるでしょうが、私は人々がやがて、この考え方をさらに発展させると信じています。…青空、薄い雲や濃い雲、それに雨や風の動きなどをあらわしているヨーロッパの356枚のチャート…さらに温度を示す何枚かの図は見る人にとって少なくとも気象表よりもずっと楽しく、教訓にみちたものであることは確かです。(『天気図の歴史』斎藤直輔著 東京堂出版 p14より)

見えない大気の動きを「見える化」する試みだったわけだ。すごい画期的発明だ!!
天気の変化が「科学」になった瞬間だ。
ブランデスの夢はもちろん直線的に今日につながったわけではない。
なにしろ1820年と言えば情報をやりとりする手段さえ、きわめて限られていたのだから。
今日ではコンピュータで多くの情報処理し、この「天気図」も描いてしまう時代だ。
だからこそ、なおさらブランデスの夢を追体験する試みもあながち無駄ではないような気がするのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【授業】「天気の変化」はたった二つのルールで…

Dsc_2171

▼「遅れ坊」ヒガンバナの師走の姿は少し憐れでもあった。
 しかし、「するどい」とも思う。この「遅れん坊」は冬の到来をどのようにして知ったのだろう。
どんなレセプターが働いたのだろう。蕾から花開きはじめていたのに冬の到来を感知して断念した。
その対応はみごとなものであるのかも知れない。
では私たちは、冬の到来をどのように感知しているのだろうか。
対応は…?
▼「天気の変化」の学習が大詰めになってきた。
この学習で、生涯にわたって使いモノになる「私の科学」を手に入れることができただろうか。
日々の暮らしのなかで、「自分で天気を予報できる」ようになっただろうか。
▼天気を予想することは、いろんなファクターが複雑に絡まっているからなかなか困難な作業である。
それは事実だろう。一ヶ月先の月の見えるかたちを予想することは意図も簡単にできても明日の天気を正確に予想することは困難である。
これは事実である。しかし、その「ふしぎ!?」を認識すだけでは、学習したことにならない。
これからも、使いモノになるのはなにか。
最後に何度も繰り返そう。 それはたった二つのルールだ。

「上がるとザアザア 下がるとカラカラ」

「光は東から天気は西から」

だ。
 これなら使える!!
 短いフレーズだから頭にインプットしやすい。咄嗟に引っぱり出してきて使える!!
「上がるとザアザア 」は日本の冬では「上がるとシンシン」になるかも知れない。
変形バージョンも安易だ!!
▼「天気は西から」もグローバルな視点でなるほどと理解しておけばより使いモノになるだろう。
とても気に入っているアーカイブがある。

◆デジタル台風:雲画像動画アーカイブ(全球画像)

すばらしい教材だ!!
1978年12月からのデータがある。
ありがたい限りである。全地球的視野に立って、この「雲見」をやってみればいい!!
「上がるとザアザア 下がるとカラカラ」
「天気は西から」を頭と口で繰り返しながら 
きっとナルホド!! となるだろう。
そしてわかるだろう。
 これが生涯にわたって使いモノになるルールだということが。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

サイエンスコミュニケーター宣言(301)

▼先日の【理科の部屋】20周年記念オフのとき、【理科の部屋】のはじまりのときの「三無の有効性」という話をした。ややひとりよがりな思い込みの話かも知れない。
・無知の「知」
・無能の「能」
・無名の「名」
この三つの「無」をポジティブに考えて行こうという話だ。
▼サイエンスコミュニケーター修行の旅のはじまりは、この二つ目の
・無能の「能」
からはじめたい。
 伝えたいこと伝えるためのスキル、技能・能力
を持ち合わせていないという自覚からはじめたい。
そう自覚することで、謙虚に人から学ぶことができるだろう。
それでこそ無能の「能」が生きる。
▼こういうことは人から直接学ぶのがいちばんなんだ。
人に会って、直接その人の「スキル」を学びとるそれが楽しくていい。
私の【100人リンク集】の旅も、もっともっと続けよう。
29人目にお会いできるは誰だろう?楽しみである。
▼10年以上の前のリンク集の人たちだけでない。
新たに直接お会いして学びたい人は続々と増えて来ている。
そのきっかけはネットであることが多い。
あの名言「ネットは交流加速装置だ!!」を実感するのである。
ひょっとしたらこれこそが人生至福の楽しみなのかも知れない。
  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【Web更新12/1】13-48 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!!

Dsc_1798


謎解きの 面白きかな 霜の朝 13/11/30 (土)撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】 13-48
 週末定例更新のお知らせ。
 オンライン「寅の日」で一日ずれることになったがWeb更新のお知らせである。
不器用な私にとっては唯一の戦略である。
 誰にでもできることを誰もできないぐらい繰り返す!!
 日々のblogをWebページに貼りつける。表紙画像を貼り替える、ただそれだけのことだ。
それを週一回週末にやる。今年も48回繰り返してきた、あと4回繰り返せば年が変わる。
ゆっくり 繰り返してみよう!!  

シーシュポスのごとく。

◆表紙画像集2013 更新 人里の自然シリーズ 霜 大賀ハス
 霜って考えてみるとけっこう「ふしぎ!?」だ。
空気中の水蒸気(気体)がいっきょに地表部のものに結晶化(固体)してくっつくのである。
昇華である。
状態変化の学習でもけっこうとばしてやってしまうところで、よく見慣れているからアタリマエ
と思ってしまっているが、けっこう面白く「ふしぎ!?」だ。
 結晶化したものも美しい。結晶化するときにどんなルールがあるのだろう!?
寒さ忘れて、調べてみたい気分になった。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 2年8ヶ月、300回これを書いてきて、今さらであるが
「サイエンスコミュニケーター修行」をやってみたい気分になっている。これもできることを「繰り返す」ことからはじめるしかないのであるが。
 多くのこの道の先達に出会って直接学ぶ。修行の旅にも出たいな。

◆ヒガンバナ情報2013 更新!! 
 「自然結実」のヒガンバナの整理をした。
作業仮説「自然結実は想像以上の頻度でおこっている」はかなりの確信を持って言えるようになった。
来年度はもう少し定量的な調査もしてみたいものだ。
ここから作業仮説はステップアップしていく。
今度は「発芽」である。キツネノカミソリと同じ処理をしてはたして「発芽」するだろうか。
楽しみである。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

本日(2013/12/02)、第51回オンライン「寅の日」!! #traday

Dscn1053
▼師走初日もやっぱりいつもの定点観測地から「雲見」をした。
そこに立つといっきょに風が冷たくなってきているのがわかる。生野峠の向こうに雲が多いようだ。
「生野峠越えるときは、弁当忘れても傘忘れるな!!」の季節がやってきているのだろう。
「雲見」をしていると、やっぱり自分は「大気の物理実験室」にくらしているんだと自覚してくるものなのである。
▼そんなことを最初に名エッセイで教えてくれたのも寺田寅彦だった。
今日は、その寅彦の文章をオンラインで読む日だ!!
第51回オンライン「寅の日」である。100回を当面の目標とするなら、ちょうどその折り返し点を過ぎて再スタートの回である。
 数ある寅彦の作品から、定番中の定番から再スタートする。
◆第51回オンライン「寅の日」
●『茶わんの湯』(青空文庫より)
▼最近、二度ばかりこの「茶わんの湯」を話題にする機会があった。
ひとつは、先日お会いした「空の探検家」・武田康男さんとお話ししているとき、国語の教科書に載せる文章の話になったとき、この寅彦の「茶わん湯」に刺激を受けたと言われていた。
 もうひとつは、【理科の部屋】20周年記念オフのときにナリカさんよりいただいたオリジナルカレンダーの3.4月のみごとな写真(伊知地 国夫さん撮影)をみたときだ。
 伊知地 国夫さんが撮影された写真は次のように言っているところだろう。

 第一に、湯の面からは白い湯げが立っています。これはいうまでもなく、熱い水蒸気が冷えて、小さな滴になったのが無数に群がっているので、ちょうど雲や霧と同じようなものです。この茶わんを、縁側の日向(ひなた)へ持ち出して、日光を湯げにあて、向こう側に黒い布でもおいてすかして見ると、滴の、粒の大きいのはちらちらと目に見えます。場合により、粒があまり大きくないときには、日光にすかして見ると、湯げの中に、虹(にじ)のような、赤や青の色がついています。これは白い薄雲が月にかかったときに見えるのと似たようなものです。
 

 伊知地さんは日光の代わりにストロボの光を使われたようだ。それにしてもみごとなものだ!!

Dsc_2013
 私は、シロウトが故の無謀なことを思いついた。
「私も写真を撮ってみよう!!」と。陽が射す縁側に湯を注いだ茶わんを持っていった。後ろに近くにあった黒い画用紙をおいた。角度を変えていろいろやってみるがそれらしいものも撮れない。
やっぱりそれなりのテクニックが必要なのだろう。

Dsc_2049
しかし、

 白い茶わんにはいっている湯は、日陰で見ては別に変わった模様も何もありませんが、それを日向(ひなた)へ持ち出して直接に日光を当て、茶わんの底をよく見てごらんなさい。そこには妙なゆらゆらした光った線や薄暗い線が不規則な模様のようになって、それがゆるやかに動いているのに気がつくでしょう。

これなら見えた。写真にも撮れた。

Dsc_2107
 いろいろやってうちに妙なものが気になってきた。
 黒い画用紙に円盤のようなものが映っていた。茶わんの湯の面で反射しているのだろう。
湯面がゆれるとそこに波のようなものが見えた。その動きが面白くて湯を吹いてみたり、茶わんをゆらしてみたりしてしばらく遊んでしまった。
▼それにしてもさすが寅彦の定番中の定番だ。
身近な現象の観察から話が始まって、いつしか「大気の物理学実験」に話が発展し、日々観察している「気象現象」に結びつけていく。
 ぐいぐいと私たちを「科学」の世界に誘ってくれる。
 やっぱり寅彦は元祖「サイエンスコミュニケーター」だ!!

今日も「雲見」つづけてみよう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

サイエンスコミュニケーター宣言(300)

Dsc_1814
▼昨日(2013/11/30)は大賀ハス定例観察日であった。大賀ハスの蓮根の植え替えをしてから35週目であった。ついに観察池には氷がはっていた。まだ朽ちぬ葉とはった氷とでみごとな模様を描いていた。美しい!!と思った。
Dsc_1879
 「自然結実」を一粒だけはたした定点観測地のヒガンバナは元気だった。
Dsc_1917
冬に入ってほとんどが姿を消した庭のジョロウグモ、最後のいっぴきがひなたぼっこをしていた。
これで11月の私の自然観察が終わった。
▼サイエンスコミュニケーター宣言が回を重ねて、今日で300回目である。
2011.4.1にはじめて一日に一回しか書かないから、2年8ヶ月で300日もこれを書いたことになる。
従って、毎日書くこのblogの中でも大きなウエイトを占めることになる。
いったい300回もなにを書いて来たのだろう?
よくそんなにも書くことがあったものだ。
自分でも不思議なぐらいだ。
▼【理科の部屋】20周年記念オフの反芻作業をするなかで、みなさんに「おすそ分け」してもらった刺激と元気を糧に「これから」を思いつくままにリストアップしてみた。
可能かどうかは別問題として、「これから」やってみたいことのリストだ。
・Facebook版【理科の部屋】(ほんとは誰かにやって欲しい!!)
・その道のプロ・ホンモノの研究者・科学者との連携
・オフライン「寅の日」(実際に顔を会わして寅彦の「科学」と「私の科学」を語り合う会)の実施
・デジカメ自然観察の会
・吟行(俳句結社「寅の日」の設立)
・三つの試論の継続展開。(新・私の教材試論新・「自由研究」のすすめ試論新・クラウド「整理学」試論
・私の【100人リンク集】の旅の継続展開!!

▼こんな作業しながら、ポンコツ頭がとてもすっきりしてきたことがある。
これまでなにかもやもやしていたものが晴れてきた!!
「これから」もっともやりたいことがはっきりしてきた。
それは

・サイエンコミュニケーター修行の旅!!

だ。「サイエンスコミュニケーター」としての修行をやってみたい!!
「私の科学」をわかりやすく伝えるためのスキルについても、きっちりと学んでみたい。
この道の先達にも、直接お会いして学んでみたい。
サイエンスコミュニケーター宣言400回目のときは、それらしいことをやりはじめておきたい。
さあ、ゆっくり急ごう!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年11月 | トップページ | 2014年1月 »