新・「自由研究」のすすめ試論(84)
▼それにしてもすごい雨だった。川の水はあのナガコガネグモがすむ草むらの土手にまで達していた。少し水が引いてから様子を見に行った。さすがに今度ばかりは、貴奴の姿はなかった。
卵のうかと思われるものだけが、なぎ倒された草の葉のあいだにあった。私の「クモ観察園」の他の場所を見ていると、ジョロウグモが目立ちはじめていた。
やっぱりそうだ!!微妙な季節の移りかわりによって目立つクモは変わってきている。
▼偶然のコガネグモとの出会いからはじまった「クモの世界」の「ふしぎ!?」を追う研究は、今年の私の自由研究の楽しみを大きく広げてくれた。
また、自由研究の最大のねらいがどこにあるかも教えてくれた。
自然そのものに学ぶ「科学」!!
それこそが、「研究」に値するものであることを知った。
これが今年最大の成果であった。
▼2学期がはじまった。いよいよ研究したことを報告・発表するときである。
完成されたものである必要などまったくない。
私の「ふしぎ!?」がどこまできたか?
なおも続く「ふしぎ!?」の面白さはどこにあるのか?
「ふしぎ!?」の現在地を報告し合いたいものである。
▼報告会では、ぜひとも自分の「ふしぎ!?」と人の「ふしぎ!?」とがツナガル!!
ことを発見してみたいものである。
今年も3つの観点で報告を聞いてみたい。
・C(コンテンツ 「ふしぎ!?」は面白いか。研究内容がどれほど興味深いものであるか)
・R(レポート 「ふしぎ!?」をどう研究したか。研究データ、資料、記録化(写真、図、グラフ等を含む))
・P(プレゼンテーション 「ふしぎ!?」は伝わったか。研究どのように伝えることができるか)
どんな「発見」があるのだろう。
楽しみである。
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コメント
楠田先生、こんにちは。
鈴木勝浩です。
ジョロウグモ、まだ、これくらいなんですね。
これから、一気に大きく成長し、
やがて成熟して、産卵期に。
投稿: 鈴木勝浩 | 2013/09/03 05:17
鈴木勝浩さん
おはようございます。
さっそくありがとうございます。
そう言えば2011年の12月頃ジョロウグモの画像をあげていたらコメントいただいたんですね。
http://rikadiary.cocolog-nifty.com/kusuda/2011/12/85-8c56.html
このジョロウグモは庭にいますのでいつでも観察できます。産卵期も含めて観察できればうれしいですね。
また変化に気づきましたらあげてみますのでよろしく。
投稿: 楠田 純一 | 2013/09/03 05:41