サイエンスコミュニケーター宣言(274)
▼昨日、立秋の日の朝。
我が「クモ観察園」に大異変があった。それは再会した貴奴(コガネグモ)第2号が再び姿を消したのである。
前回とちがって、環境的に大きな変化があったわけではない。貴奴だけが忽然と姿を消したのである。
どこか貴奴にとってより快適な場所に引っ越ししてしまったのである。
残念なことであるが、考えてみるとアタリマエのことで、こちらの都合など関係ないのである。
日々刻々と我が「クモ観察園」は変化しているのである。それでこそ「生きものの世界」と言えるのである。
そう考えると、「今」しか観察できないこと記録化しておきたいと思った。川沿いの巨大な2ひきの「ナガコガネグモ」の写真を撮りまくった。
▼今日からしばらく「クモ観察園」の散策もお預けだ。
極地方式研究会第44回定期研究集会に参加するためだ。
今年は長野県伊那市でおこなわれる。
サイエンスコミュニケーター宣言をしてから三回目の参加だ。
私は、究極の「私の科学」とよべるものを希求していた。
「常民の科学」「等身大の科学」「ファラデーの科学」「熊楠の科学」「デクノボーの科学」…
いろいろ遍歴を繰り返した。
そのなかに極地研の「高いレベルの科学」というのがあった。
「○○の科学」のなかでは、最も古い歴史をもつものだ。(私にとって)
「高いレベルの科学」とは、「広大で未知の大自然の中での、判断の土台となり、行動の基準となりうるもののことなのである」(『極地方式入門』より)
▼「高いレベルの科学」は授業のなかで生まれる。
それを報告しあって、またより「高いレベルの科学」を生み出していくその営みのために研究集会がある。
ここ2年の私の報告は次のようなものだった。
・2011年 第42回定研 「新・私の教材試論」
・2012年 第43回定研 「私の「ふしぎ!?」(中1)
今回は昨年度のつづきになる。
・2013年 第44回定研 「君は原子を見たか?」(中2)
何を学ぶことができるか楽しみである。
▼もうひとつ今回楽しみにしていることがある。
中央構造線博物館の見学や路頭観察などのフィールドワークがあることだ。
新・「動く大地の物語」は、私自身の今年の「自由研究」のテーマのひとつでもある。
できるだけたくさんを学び、「私の科学」のレベルを高めたいものである。
まもなく出発である。
あっ、それから今回はリアルタイムな情報発信にも「挑戦」してみたい。
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コメント
楠田先生、おはようございます。
鈴木勝浩です。
円網をつくるクモは、おそらく
定住性?が高いと思っていたのですが、
これは、私の思いだけで、
案外、違うのかもしれませんね。
やはり、調べることが
必要ですね。
新たな発見です。
ナガコガネグモも楽しみです。
同じ場所にいるのか、
それとても、造網場所を
かえるのか?
投稿: 鈴木勝浩 | 2013/08/08 05:39
鈴木勝浩さん
おはようございます。
さっそくコメントありがとうございます。
今、名古屋です。この後塩尻に向かいます。
まだたくさん観察したわけではないので判断するのはむつかしいですが、今回の場合は6日間で引っ越ししてしまいました。6日間でいちども「狩り」を見ることありませんでした。従って貴奴にとつてはあまり居心地のいいところではなかったのかも知れません。
川沿いのナがコガネグモも「獲物」が豊富にあることと関係があるのかも知れません。
伊那でもクモがいないか注目しておきます。
では、また…
投稿: 楠田 純一 | 2013/08/08 09:50